
2025年12月29日
不倫の考え方
浮気・不倫の慰謝料相場はいくら?判例368件を独自調査し金額を解説
不倫慰謝料の相場は、50万~300万円程度です。別居や離婚の有無等の個別事情により金額は変わってきます。今回は、浮気・不倫(不貞行為)の慰謝料相場はいくらかについて、判例368個を独自に調査、分析したうえで解説します。
投稿日:2026/10/08
不倫慰謝料を請求したい

不倫の慰謝料が約束どおりに支払われず、対応に悩む方は少なくありません。
支払期限を過ぎても支払が期待できなければ、相手方とのやり取りが長期化し、催促すること自体を負担に感じることもあります。

この記事の要点
・慰謝料が支払われない場合は、相手の給与や預貯金などを差し押さえて、未払い分を回収できる可能性があります。
・差押えには判決などの債務名義が必要であり、相手の財産を調査し、必要書類を揃えたうえで裁判所への申立てなど必要な手続を進めることになります。
・差押え可能な財産にも範囲があり、相手の財産状況次第では全額回収できないケースもあり、実際に差押えまで進めるかは回収の見込みを踏まえた判断が必要になります。
この記事を読めば、未払いの慰謝料を差押えで回収するために、どのような準備や手続が必要なのかがわかります。
目次

不倫慰謝料弁護士コンパスで
不倫慰謝料に強い弁護士を探す

慰謝料の差押えとは、未払いの慰謝料を回収するために、裁判所や執行官が相手の財産の処分を制限する手続をいいます。
示談などで慰謝料の支払を合意していても、催促の無視や支払いの先延ばしなどで回収が進まないことがあります。
そのような場合でも、差押えの条件を満たしていれば、財産から強制的に慰謝料を回収することができるのです。
例えば、預貯金を差し押さえると、差押えの対象となった預金は自由に引き出せなくなります。
差押え後は、請求側が所定の手続を経て支払いを受け、未払い分を回収することになります。
相手が支払いを拒んでいても、差押えを進めるために相手の同意を得る必要はないのです。
慰謝料の差押えは、任意の支払が期待できないような場合における実効的な回収手段なのです。
慰謝料請求を無視し続けた場合に相手に生じるリスクについては、以下の記事で詳しく解説しています。
慰謝料の支払いが滞っていると、早く差押えに進みたいと考える方もいます。
ただし、差押えには条件があるため、まずは手続を進められる状況にあるか確認しておくことが大切です。
具体的には、慰謝料の差押えに必要な条件としては以下の3つがあります。

それでは、慰謝料の差押えに必要な条件について順番に説明していきます。
慰謝料の差押えには、債務名義が必要になります。
債務名義とは、強制執行の申立てに必要な文書をいいます。
例えば、不倫慰謝料の回収で利用する債務名義には、以下のようなものがあります。
公正証書を作成している場合、支払いを怠ったときに強制執行に服する旨の「強制執行認諾文言」が必要になります。
他方で、当事者間で作成した示談書や合意書は、そのままでは債務名義になりません。
これらの書面しかない場合は、裁判で判決を得るなど債務名義を取得する必要があります。
慰謝料の差押え手続きが必要になった場合、まずは手元にある書類が債務名義に当たるかを確認しましょう。
債務名義となる判決を得るための不倫慰謝料裁判の流れや費用、期間については、以下の記事で詳しく解説しています。
慰謝料の差押えをするには、支払期限が到来し未払いの状態であることが必要です。
支払期限がある場合、期限まで支払いを待ってもらえる「期限の利益」があり、期限の利益を喪失するような事情がない限り差押えることはできません。
例えば、以下の事情がある場合には期限の利益を主張できなくなります。
また、分割払いの場合は、原則として支払期限を過ぎた未払い分が差押えの対象になります。
ただし、分割払いの場合は示談書等に「期限の利益喪失条項」が盛り込まれている場合もあり、残額全体について差押えられることもあります。
慰謝料の差押えには、債務名義の種類や内容に応じて、送達や執行文の付与などの手続も必要になります。
例えば、差押えに進む際は、以下の点を確認します。
送達とは、裁判所や公証人などが、法律で定められた方法により書類などを相手に届けることです。
自分で判決書や公正証書のコピーを送ったとしても、送達の代わりにはなりません。
また、執行文とは、その債務名義に基づいて強制執行できることを証明するものです。
判決や公正証書などでは原則として必要になりますが、仮執行宣言付きの支払督促など不要なものもあります。
必要な手続は取得した債務名義によっても異なるため、裁判所等で確認しながら準備を進めていきましょう。
慰謝料の差押えにおいては、相手が保有する財産であれば何でも対象にできるわけではありません。
差押えが禁止・制限されている財産もあるため、事前に差押えできる財産を確認しておくことが大切です。
例えば、慰謝料の差押えの対象になる財産としては以下の5つがあります。

それでは、慰謝料の差押えの対象になる財産について順番に説明していきます。
相手が勤務先から受け取る給与・賞与・退職金も、差押えの対象になります。
これらを受け取る権利を差し押さえることで、差し押さえた範囲で勤務先に直接支払いを求めることができます。
ただし、相手の生活を守るため、差し押さえられる範囲には以下の制限があります。
ここでいう手取り額は、所得税・住民税・社会保険料などを差し引いた金額になります。
また、給与の差押えは、同じ勤務先で働き続けている場合、差押えの対象とした請求額と執行費用に達するまで、その後に支払われる給与にも効力が及びます。
そのため、継続した給与収入がある場合、一度に全額を回収できなくても、毎月の給与から回収を進められる可能性があります。
銀行や信用金庫などにある相手名義の預貯金も、差押えの対象になります。
差し押さえるのは、相手が金融機関から預貯金を払い戻してもらう権利です。
その後、所定の手続を経て金融機関から支払いを受け、未払いの慰謝料を回収することになります。
預貯金の差押えでは、以下の点に注意が必要です。
相手の口座がわかっていても、十分な預貯金があるとは限りません。
預貯金の差押えで回収できる金額は、差押命令が金融機関に届いた時点の残高に左右されることを押さえておきましょう。
相手が所有する土地や建物などの不動産も、差押えの対象になります。
不動産から慰謝料を回収する方法としては、裁判所が不動産を差し押さえ、競売で売却する「強制競売」が一般的です。
売却後、その代金から配当を受けることで、未払いの慰謝料を回収することになります。
他には、不動産を管理人に管理させ、賃料などの収益から回収する「強制管理」という方法もあります。
ただし、不動産の差押えでは、以下の点に注意が必要です。
そのため、相手が住んでいる家がある場合でも、慰謝料を回収できるとは限りません。
まずは登記事項証明書から所有者や抵当権の設定状況を確認し、不動産の価値や住宅ローンの残高なども踏まえて回収の見込みを検討しましょう。
相手が所有する自動車や貴金属などの動産も、差押えの対象になります。
これらの財産は、差し押さえた後に売却し、その代金から未払いの慰謝料を回収することになります。
貴金属などは、執行官が相手の自宅などに出向いて差押えを行う「動産執行」の対象とされています。
他方で、登録された自動車には「自動車執行」という別の手続があり、軽自動車は動産執行で扱われます。
ただし、自動車や貴金属など動産の差押えでは以下の点に注意が必要です。
購入時には高価な物でも、中古品として売却すると十分な金額にならないこともあります。
相手が持っている物の種類だけでなく、所有者や売却価格を確認し、費用をかけて回収する意味があるか検討しましょう。
相手が契約している生命保険などの解約返戻金も、差押えの対象になります。
解約返戻金とは、保険契約を途中で解約した際に、契約内容に応じて払い戻される金銭をいいます。
生命保険の場合、解約返戻金を差し押さえ、解約権を行使することで慰謝料を回収できる場合があります。
ただし、保険の解約返戻金の差押えでは以下の点に注意が必要です。
また、一定の条件を満たす保険金受取人が解約返戻金相当額を支払い、保険契約を継続させる「介入権」という制度もあります。
そのため、相手が保険に加入している場合は、契約者や解約返戻金の有無・金額を確認し、回収に充てられるか検討しましょう。
慰謝料の支払いを待ち続け、回収が進まないことに負担を感じることもあります。
差押え手続きを進める際は、準備から回収までの流れを把握し、必要な手続を一つずつ進めていくことが大切です。
具体的には、慰謝料の差押えをする流れは以下の5ステップです。

それでは、慰謝料の差押えをする流れについて順番に説明していきます。
まずは、判決書や公正証書などを用意し、差押えに使える債務名義があるか確認しましょう。
次に、支払金額や支払期限と、通帳や振込履歴を照らし合わせ、期限を過ぎても支払われていない金額を明確にしましょう。
分割払いの場合は、各回の支払期限と入金状況を一覧にすると、滞納額を確認しやすくなります。
残額を一括で請求する場合は、期限の利益喪失条項の内容と、その条件を満たしているかも確認しましょう。
直近の入金まで確認しておくと、二重請求も防ぎやすくなります。
次に、差押えの対象となる相手の財産を特定しましょう。
給与を差し押さえる場合は現在の勤務先を、預貯金であれば金融機関名や支店名を確認することになります。
不動産の場合は、登記事項証明書で誰が所有者であるのか、抵当権が設定されているかを調査しましょう。
必要な情報がわからない場合は、弁護士会照会や裁判所の財産開示手続などを検討することになります。
調査結果をもとに、回収の見込みや費用を踏まえて、差し押さえる財産を決めましょう。
差し押さえる財産が決まったら、申立先の裁判所の案内に沿って必要書類を揃えましょう。
例えば、給与や預貯金を差し押さえる場合は、以下の書類を用いることがあります。
申立書の書式や記載例は、裁判所のホームページで確認することができます。
調査した財産の情報や、回収する未払い額は正確に記載しましょう。
なお、裁判所が電子的に債務名義を作成した場合、事件番号などの情報を提供することで、正本や送達証明書の提出が不要になる場合があります。
必要書類は債務名義や対象財産によって異なるため、提出前に不足がないか確認しましょう。
給与や預貯金を差し押さえる場合、原則として相手の住所地を管轄する地方裁判所に申し立てることになります。
提出後、裁判所から書類の修正や追加提出を求められた場合は、その指示に沿って対応しましょう。
裁判所が申立てを認めると、差押命令が出され、相手方と勤務先や金融機関に送達されます。
勤務先や金融機関に届いた時点で差押えの効力が生じ、差し押さえた範囲で処分が制限されることになります。
差押えの後は、対象となる財産に応じて回収手続を進めましょう。
給与や預貯金の場合は、取立てが可能になった段階で、勤務先や金融機関に直接支払いを求めることになります。
差押命令が送達されても、自動的に振り込まれるわけではないため注意が必要です。
勤務先や金融機関に支払いを求められるのは、相手本人に差押命令が届いてから一定期間経過後です。
慰謝料の回収では、原則として預貯金は1週間、給与は4週間待つ必要があります。
ただし、給与については、4週間が過ぎても給料日前に支払いを求めることはできません。
支払いを受けたら、受領した金額や日付を記録し裁判所に取立届を提出しましょう。
なお、勤務先や金融機関が供託した場合は、裁判所の配当などの手続によって回収することになります。
未払いの慰謝料を回収するために差押えを行う場合、手続に必要な費用も負担することになります。
例えば、慰謝料の差押えにかかる費用としては以下の3つがあります。

それでは、慰謝料の差押えにかかる費用の目安について順番に説明していきます。
給与や預貯金を差し押さえる場合、裁判所への申立手数料や郵便料、必要書類の取得費がかかります。
例えば、主な費用の目安は以下のとおりです。
1か所の勤務先や金融機関を対象にする場合、実費の合計は1万円前後が目安になります。
また、必要に応じて、執行文の付与や住民票の取得などにも費用がかかります。
申し立てる前に、裁判所の案内と必要書類を確認し、実際にかかる金額を把握しておきましょう。
相手の財産を調べる場合や、不動産・自動車などを売却して回収する場合は、その手続に応じた費用もかかります。
特に、不動産や自動車の競売では、調査や売却などに必要な費用をあらかじめ納める「予納金」が必要になります。
例えば、財産調査や不動産・自動車の強制競売にかかる費用の目安は、以下のとおりです。
上記の予納金だけで全てを賄えるとは限らず、不動産では差押登記の登録免許税が、自動車では執行官による引渡しの費用なども必要になります。
また、財産調査で弁護士会照会を利用する場合も、照会手数料などがかかります。
調査する金融機関が増えれば照会費用がかさみ、不動産や自動車の競売では、回収前にまとまった費用を用意する必要があります。
そのため、あらかじめ支払う費用と、回収できる見込み額を確認しておくことが大切です。
慰謝料の差押えを弁護士に依頼する場合は、申立手数料や郵便料などの実費に加え、着手金や報酬金がかかります。
例えば、給与や預貯金の差押えでは、以下のように料金設定されていることもあります。
上記は料金設定の一例であり、請求額や差し押さえる財産、依頼する範囲などによって費用は異なります。
着手金は依頼時に支払う費用で、回収できなかった場合も原則として返還されません。
報酬金は回収などの成果に応じて支払う費用ですが、最低額が設定されている場合もあります。
また、財産調査を別途依頼する場合や、差押えの申立てを追加する場合は、追加費用が生じることもあります。
依頼前に、見積りに含まれる業務の範囲と追加費用の条件を確認しておきましょう。

給与や預貯金の差押えでは、手続が順調に進んだ場合、申立てから回収まで1~2か月程度かかることが予想されます。
裁判所による書類の審査や差押命令の送達に加え、支払いを求められるようになるまでの待機期間があるためです。
ただし、給与から毎月少しずつ回収するような場合は、毎月の回収額によっては数か月から数年にわたることもあります。
また、不動産の競売では、調査や売却などの手続が必要となり、回収までに1年前後かかる場合もあります。
そのため、回収を始められる時期と全額を回収し終える時期を分けて、見通しを立てておきましょう。
慰謝料の差押えを進めても、相手の財産状況によっては回収できないことがあります。
例えば、慰謝料の差押えでも回収が難しいケースには以下の3つがあります。

それでは、慰謝料の差押えでも回収が難しいケースと対処法について順番に説明していきます。
判決などで慰謝料が認められていても、回収に充てる財産がなければ、実際に支払いを受けることは難しくなります。
ただし、無職であることと財産がないことは別です。
給与収入がなくても、預貯金や保険の解約返戻金などがあれば、差押えによって回収できる可能性があります。
相手が「お金がない」と説明しているものの、実際の生活状況とそぐわない場合は、財産開示手続などの利用も検討しましょう。
調査しても差し押さえられる財産が見つからない場合は、相手が就職するなど、支払能力が回復した段階で回収を図ることも考えられます。
ただし、支払能力が回復するのを待っている間に、消滅時効が完成しないよう注意しましょう。
不倫慰謝料における消滅時効の概要や、時効の完成を防ぐための対応については、以下の記事で詳しく解説しています。
相手に財産があっても、差押えで回収できる金額が不足し、慰謝料の一部が未払いのまま残ることがあります。
例えば、以下のような場合には回収しきれないことがあります。
このような場合は、残額について別の財産や転職先の給与への差押えを検討しましょう。
ただし、追加の調査や申立てにも費用がかかるため、費用倒れにならないよう注意が必要です。
費用倒れなどを理由に慰謝料請求を慎重に検討した方がよいケースについては、以下の記事で詳しく解説しています。
相手の破産手続が開始されると、差押えが制限され進めていた手続も中止・失効することがあります。
破産手続の中で他の債権者とともに配当を受けることもありますが、財産が少なければ、十分な金額を回収できず配当が行われない場合もあります。
また、不倫慰謝料も免責の対象となるため、免責許可決定が確定すると、支払を求めることは難しくなります。
ただし、相手が積極的に害する意図で不倫をしたなど、「悪意で加えた不法行為」に該当する場合は、免責されず支払義務が残ることがあります。
免責後も請求できるかは、不倫の経緯などを踏まえた法的判断が必要となるため、弁護士に相談するとよいでしょう。
慰謝料の差押え手続を一人で抱え込んでしまうと、精神的にも時間的にも大きな負担がかかってしまいます。
例えば、慰謝料の差押えを弁護士に依頼するメリットには以下の4つがあります。

それでは、慰謝料の差押えを弁護士に依頼するメリットについて順番に説明していきます。
弁護士に依頼すれば、差押えの対象となる財産の調査を任せられます。
相手の預貯金の情報はプライバシーに関わるため、金融機関に問い合わせても、通常は他人の口座の有無や残高を教えてもらうことは難しいでしょう。
相手が財産を明かさない場合、自分だけで預貯金などの情報を調べることには限界があります。
弁護士は、弁護士会を通じて金融機関などに情報を照会する「弁護士会照会」を利用し、相手の預金口座がある支店などを調べられる場合があります。
また、必要に応じて、裁判所の財産開示手続や情報取得手続の利用も検討することができます。
手元の情報に応じた調査方法や必要な手続を任せられるため、自分で調査を進めた場合に比して負担を軽減しやすいのです。
弁護士に依頼すれば、回収の見通しや費用について助言を受けることができ、差押えを行うべきか、どの財産を対象とすべきか判断しやすくなります。
相手が財産を保有していても、実際に回収できる金額が少なければ、調査や差押えにかかった費用の方が高くなることがあります。
例えば、預金口座が判明しても、残高がわずかであれば十分な回収は期待できません。
弁護士は、判明した財産の内容や他の債権者の存在などを確認し、どの財産を差し押さえるか、追加の調査を行うべきかといった判断を支援することができます。
費用だけでなく回収までにかかる時間も含めて相談できるため、見通しを持って手続を進めやすくなります。
弁護士に依頼すれば、差押えの申立書の作成から、裁判所とのやり取りまで任せられます。
差押えでは、請求する金額や対象となる財産を記載し、必要な書類を揃えなければなりません。
記載内容や添付書類に不備があると、裁判所から修正や追加提出を求められ、手続に時間がかかることもあります。
弁護士に依頼すれば、こうした書類の準備に加え、裁判所からの問い合わせや修正指示への対応も任せることができます。
書類作成や連絡に追われる負担を減らし、仕事や日常生活と両立しながら手続を進めやすくなるのです。
弁護士に依頼すれば、差押え後の勤務先や金融機関とのやり取りに加え、入金の確認や未払い額の管理も任せられます。
給与や預貯金を差し押さえても、自動的に慰謝料が振り込まれるわけではなく、支払いに向けた対応が必要になります。
例えば、給与から毎月回収する場合は、その都度入金を確認し、受け取った金額や残額を把握する必要があります。
相手から別途振込みがあった場合は、その入金も踏まえて残額を確認しなければなりません。
弁護士は、こうした入金管理とともに、回収した金額を裁判所へ届け出る手続にも対応することができます。
継続的な確認や計算の負担を減らし、回収漏れを防ぎながら手続を進めやすくなるのです。
慰謝料の差押えに関するよくある疑問としては以下の6つがあります。

それでは、慰謝料の差押えに関するよくある疑問について順番に説明していきます。
A.慰謝料を請求しても音沙汰がないという理由だけでは、差押えはできません。
慰謝料を請求していても、差押えに必要な債務名義が得られるわけではないためです。
既に判決などの債務名義があり、支払期限を過ぎても未払いで、執行開始の条件を満たしている場合には差押えを申し立てることができます。
債務名義がない場合は、訴訟などによって債務名義を取得するところから進める必要があります。
慰謝料請求書の書き方や、送付しても無視された場合の対応については、以下の記事で詳しく解説しています。
A.分割払いにおいて滞納があったとしても、残りの慰謝料全額を差押えられるとは限りません。
滞納時に残額を一括で支払う旨の「期限の利益喪失条項」があり、その条件を満たしていれば、残りの慰謝料を一括で差し押さえられる場合はあります。
しかし、滞納の回数や金額のほか、事前の通知が必要かといった事項は合意内容によって異なります。
期限の利益を喪失していなければ、原則として支払期限を過ぎた未払い分だけが対象になります。
また、一括請求できる場合でも、差押えには債務名義が必要になるため注意が必要です。
A.慰謝料の差押えには、月ごとの回数制限はありません。
一度の差押えで全額を回収できなかった場合は、同じ月に再度申し立てることも可能です。
ただし、回数を増やしても給与などの場合には差押えの制限があるため、これを超えて回収できるわけではありません。
また、すでに回収した金額を重ねて請求することはできないため、再度申し立てる際は未払い部分を確認しておくとよいでしょう。
A.生活保護を受けている場合でも、差押えが禁止されていない財産があれば、差押えは可能です。
ただし、生活保護費を受け取る権利や、既に支給された保護金品は差押えが禁止されています。
また、生活保護費が口座に振り込まれた後は、預金として差し押さえられる場合があります。
しかし、生活に必要な保護費であることを相手が裁判所に説明し、差押えの取消しを求めることができます。
そのため、生活保護費以外に差し押さえられる財産がなければ、差押えによる慰謝料の回収は難しくなります。
生活保護の受給などにより相手が慰謝料を支払えない場合の問題については、以下の記事で詳しく解説しています。
A.未払いの慰謝料への支払いであれば、差押え中でも受け取ることができます。
ただし、勤務先からの回収分と合わせて管理し、二重に回収しないようにする必要があります。
まずは、振込金額と入金日を記録し、どの未払い分への支払いなのかを確認しましょう。
遅延損害金なども発生している場合は、合意内容や法律上の充当の順序に従って残額を計算することになります。
そのうえで、勤務先に残額を伝え、裁判所への一部取下げなど必要な手続を確認しましょう。
慰謝料全額の支払いを受けた場合は、速やかに取下げの手続を行いましょう。
A.差押えを申し立てる前に相手からやめてほしいと言われても、応じる義務はありません。
支払期限を過ぎても慰謝料が支払われず、差押えの条件を満たしていれば、相手の同意がなくても手続を進められるためです。
ただし、相手から具体的な支払方法の提案があれば、支払える見込みがあるのかを踏まえ、差押えを申し立てるべきか検討しましょう。
差押えを見合わせる場合は、支払期限や滞納した場合の対応を定めた「合意書」や「覚書」を作成しておきましょう。
慰謝料の支払条件を定める示談書・合意書の書き方や注意点については、以下の記事で詳しく解説しています。
不倫慰謝料に強い弁護士を探したい場合には、是非、不倫慰謝料弁護士コンパスをご活用ください。
不倫慰謝料は交渉力の格差が金額に影響を与えやすく、弁護士の経験や知識次第で結果も変わってきますので、弁護士であれば誰でもいいというわけではありません。
不倫慰謝料弁護士コンパスでは、不倫問題に注力している弁護士を探すことは勿論、地域や個別の相談内容から、あなたにマッチする最高の弁護士を探すことができます。
初回無料相談や電話・オンライン相談可能な弁護士であれば、少ない負担で気軽に相談をすることができます。
どのようにして弁護士を探せばいいか分からないという場合には、まずは試しにこの不倫慰謝料弁護士コンパスを使ってみてください。

不倫慰謝料弁護士コンパスで
不倫慰謝料に強い弁護士を探す
以上のとおり、今回は、慰謝料の差押えに必要な条件や対象となる財産を説明したうえで、手続の流れや具体的な費用のほか、回収にかかる期間について解説しました。
この記事が、未払いの慰謝料を差押えで回収するために、どのような準備や手続が必要なのか知りたいと悩んでいる方の助けになれば幸いです。
以下の記事も参考になるはずですので読んでみてください。
弁護士に相談する
人気記事

2025年12月29日
不倫の考え方
不倫慰謝料の相場は、50万~300万円程度です。別居や離婚の有無等の個別事情により金額は変わってきます。今回は、浮気・不倫(不貞行為)の慰謝料相場はいくらかについて、判例368個を独自に調査、分析したうえで解説します。

2026年4月22日
不倫ケース別
50代の不倫は意外に多いです。男性の浮気率は53.8%、女性の浮気率は31.9%です。夫婦生活のマンネリ化や時間・金銭的余裕、青春を取り戻したいといった気持ちなどの理由があります。身だしなみの変化やスマホの扱いの変化などの前兆には注意しまし…

2026年3月25日
不倫ケース別
教師の不倫は、慰謝料や離婚だけではなく、懲戒解雇や人事異動、刑事処罰といった法的なリスクがあります。弱みに付け込まれ揺すられたり、学校にバラすと言われたり、SNSで晒されたりするトラブルもあり、安易な対応はせず、すぐに弁護士に相談しましょう…