業務時間外メールの例文12選|失礼を防ぐマナーと残業代の基本知識

業務時間外メールの例文12選|失礼を防ぐマナーと残業代の基本知識

著者情報

籾山 善臣

籾山 善臣 弁護士

リバティ・ベル法律事務所

神奈川県弁護士会所属
不当解雇や残業代、退職勧奨対応等の労働問題を数多く担当している。
【著書】長時間残業・不当解雇・パワハラに立ち向かう!ブラック企業に負けない3つの方法

業務時間外に上司や取引先へメールを送るとき、失礼にならない書き方や送信する時間帯に迷うことがあります

退勤後に届いたメールへすぐ返信すべきか、対応した時間の残業代はどうなるのかと不安になる方もいるでしょう。

ホウペン

この記事の要点

・時間外に送る場合は、相手への配慮と返信してほしい時期を明記しましょう。

・会社の指示で確認や返信をした時間は、労働時間となる可能性があります。

この記事を読めば、場面別の例文と業務時間外メールへの対応方法がよくわかるはずです。

目次

1章 業務時間外のメールは原則として翌営業日に送る・返す

1章 業務時間外のメールは原則として翌営業日に送る・返す

業務時間外のメールは、緊急の事情がない限り、翌営業日に送信・返信するのが基本です

メールは相手の都合にかかわらず届き、確認や返信を求めてしまうとプライベートの妨げとなってしまうことがあるためです。

業務時間外のメールを送る側と受ける側の考え方について簡単に説明していきます。

1-1 送信するだけで直ちに違法・失礼とは限らない

業務時間外にメールを送信したことだけで、直ちに法律違反になるわけではありません

現在の法律には、勤務時間外の業務連絡を一律に禁止するルールがないためです。また、メールは電話と異なり、受信者が自分の都合に合わせて確認できる連絡手段です。

ただし、法律上禁止されていないことと、相手に対する配慮が十分であることは別です。

例えば、深夜や休日に何度もメールを送り、その都度すぐに返信するよう求めると、受信者の休息を妨げることがあります。

相手との関係や職場の慣習によっては、非常識又は配慮に欠けると受け取られる可能性もあります。

そのため、業務時間外に送る必要性が低いメールは、翌営業日まで待つのが無難です

やむを得ず送信する場合には、相手が翌営業日に確認すればよいことを明確にしましょう。

1-2 受信者へ即時対応を求めない

業務時間外にメールを送る場合には、受信者へすぐに確認や返信をするよう求めないことが基本です

受信者にとって、勤務終了後や休日は仕事から離れて休むための時間です。

特に、上司から部下へメールを送る場合には、返信を明確に命じていなくても、部下が「今すぐ返さなければ評価に影響するかもしれない」と感じることがあります。

例えば、急ぎではない連絡であれば、「ご確認は明日の勤務開始後で差し支えありません」「本日のご返信は不要です」などと伝える方法があります。

「お急ぎではありません」と書いていても、翌朝までの回答を求めている場合には、受信者が業務時間外に対応せざるを得ないことがあります。

言葉だけでなく、実際の期限にも余裕を持たせることが必要です

業務時間外に送信するときは、相手へ求める対応と期限を明確にし、休息時間を削らせないようにしましょう。

1-3 緊急性がなければ予約送信を使う

急いで届ける必要がないメールは、翌営業日の始業時間以降に届くよう予約送信を使う方法がおすすめです

業務時間外に送信すると、返信不要と書いていても、通知に気付いた相手が内容を確認してしまうことがあるためです。

予約送信を使えば、送信忘れを防ぎながら、相手の休息時間にも配慮できます。

例えば、夜間に思い出した報告や翌日の会議資料は、その場で文章を作成したうえで、翌朝に送信されるよう設定することが考えられます。

1-4 返信義務は業務指示・社内ルール・担当業務により異なる

業務時間外に届いたメールへ返信する義務があるかは、一律には決まりません

会社から具体的な業務指示があったか、緊急時の連絡ルールが定められているか、本人が当番や担当者になっているかなどにより結論が変わるためです。

例えば、翌営業日でも間に合う一般的な情報共有であれば、勤務開始後に返信しても支障がないことがあります。

一方で、緊急対応の当番になっており、事故やシステム障害への対応を求められている場合には、時間外でも確認が必要となることがあります。

もっとも、返信義務がある場合でも、対応した時間を無償で扱ってよいとは限りません。

会社の指示によりメールを確認し、内容を調べて返信した時間は、労働時間となる可能性があります

2章 業務時間外メールで失礼を防ぐ書き方5つ

業務時間外にメールを送るときは、相手が内容と対応時期をすぐ判断できる書き方にしましょう

文面が曖昧だと「今すぐ返さなければならない」と相手に負担を感じさせるためです。

失礼を防ぐ書き方としては、以下の5つがあります。

書き方1:件名で用件と緊急度を示す
書き方2:冒頭で時間外の連絡お詫びる
書き方3:時間外に連絡した理由を一文で伝える
書き方4:返信の期限又は「翌営業日でよい」と明記する
書き方5:本文は短くして要件を先に書く

2章 業務時間外メールで失礼を防ぐ書き方5つ

それでは、業務時間外メールで失礼を防ぐ書き方について順番に見ていきましょう。

2-1 書き方1:件名で用件と緊急度を示す

業務時間外にメールを送るときは、件名だけで用件と緊急度が伝わるようにしましょう

受信者は、通知画面や受信一覧を見て、今すぐ確認する必要があるかを判断することが多いためです。

件名が「ご連絡」や「確認のお願い」だけでは、内容や期限が分からず、必要以上に不安を感じさせることがあります。

急ぎでない場合には、次のような件名が考えられます。
例)「【翌営業日の確認で可】会議資料を共有します」

期限がある場合には、次のように具体的に示します。
例)「【明日10時までにご確認希望】見積書の修正について」

ただし、「至急」や「緊急」という言葉は、本当にすぐ対応する必要がある場合に限って使いましょう

件名で用件、期限、緊急度を示せば、相手は落ち着いて対応の順番を決められます。

2-2 書き方2:冒頭で時間外の連絡お詫びる

業務時間外に送信する場合には、本文の冒頭で時間外の連絡となったことへの配慮を示しましょう

短い一文を添えるだけでも、相手の私生活の時間に連絡していることを理解していると伝えられるためです。

とくに、上司や取引先など、相手との関係が近すぎない場合には、何も触れずに用件を書き始めるよりも丁寧な印象になります。

一般的には、次のような表現を使えます。
例)「業務時間外に失礼いたします。」

夜遅い時間であれば、次の表現も考えられます。
例)「夜分遅くに失礼いたします。」

休日であることが分かっている相手には、「お休みのところ失礼いたします。」と書く方法もあります。

ただし、何度も謝罪の言葉を重ねる必要はありません。冒頭で簡潔に配慮を示したうえで、すぐに用件へ進みましょう

2-3 書き方3:時間外に連絡した理由を一文で伝える

やむを得ず業務時間外にメールを送る場合には、その時間に連絡した理由を一文で伝えましょう

理由が分かれば、相手は「なぜ今なのか」「どの程度急ぐのか」を判断しやすくなるためです。一方で、長い事情説明は要点を分かりにくくするため、必要な範囲にとどめます。

例えば、翌朝の会議に関する資料を送る場合には、次のように書けます。
例)「明朝の会議前に資料を共有させていただきたく、ご連絡いたしました。」

取引先へ緊急の確認を求める場合には、次のように書くことが考えられます。
例)「明日の発送手続に影響するため、時間外のご連絡となりました。」

理由は、相手に対応を迫るためではなく、連絡の必要性を理解してもらうために添えるものです。言い訳を長く書かず、用件との関係が分かる一文にまとめましょう

2-4 書き方4:返信の期限又は「翌営業日でよい」と明記する

業務時間外のメールでは、返信してほしい時期を明確に示しましょう

期限が書かれていないと、受信者は「今すぐ返すべきか」「翌営業日でよいのか」を判断できず、念のため時間外に対応してしまうことがあるためです。

急ぎでない場合には、返信を待てることをはっきり伝えます。

例えば、次のように書くことができます。
例)「ご確認及びご返信は、明日の勤務開始後で差し支えございません。」

情報共有だけで返信が必要ない場合には、次の表現が分かりやすいでしょう。
例)「本メールへのご返信は不要です。明日以降にご確認ください。」

本当に期限がある場合には、「明日10時までにご返信いただけますと幸いです。」などと具体的に示します。

返信の時期を明記し、文面と実際の期限を一致させることが、相手への配慮につながります

2-5 書き方4:本文は短くして要件を先に書く

業務時間外のメールは、本文を短くし、最初に要件を書くことが基本です

受信者が短時間で内容を理解できれば、対応の要否や時期を判断しやすくなるためです。背景事情から長く説明すると、何を求められているのかが分かりにくくなります。

本文は、次の順番で組み立てると整理しやすくなります。

・何についての連絡か
・相手に何をしてほしいか
・いつまでに対応してほしいか
・必要な補足や添付資料

例えば、「明日の会議資料を添付します。ご確認は明日の始業後で差し支えありません。修正点がある場合は、明日10時までにお知らせください。」と書けば、用件と期限を短く伝えられます。

業務時間外だからこそ、丁寧な前置きを長くするよりも、相手に必要な情報を簡潔に示すことが大切です。要件、依頼内容、期限を先に書き、補足は後にまとめましょう。

3章 【相手別・状況別】業務時間外メールの例文12選

業務時間外のメールは、相手との関係や連絡する時間帯に合わせて文面を変えることが必要です

同じ内容でも、上司、部下、同僚、取引先では、求められる丁寧さや配慮が異なるためです。

返信の要否と期限を明記すれば、相手へ余計な負担を与えず、用件も正確に伝えられます。

すぐに使える例文としては、以下の12個があります。

例文1:部下から上司へ報告する
例文2:部下から上司へ確認を依頼する
例文3:上司から部下へ返信不要の情報を共有する
例文4:上司から部下へ緊急対応を依頼する
例文5:同僚へ資料を共有する
例文6:取引先へ資料を送付する
例文7:取引先へ緊急の確認をお願いする
例文8:取引先へ時間外の連絡を謝罪する
例文9:早朝にメールを送る
例文10:深夜にメールを送る
例文11:休日にメールを送る
例文12:誤って時間外に送信した後にお詫びする

それでは、相手別・状況別の業務時間外メールの例文を順番に見ていきましょう。

3-1 例文1:部下から上司へ報告する

業務時間外に上司へ報告するときは、報告の要点を簡潔に書き、すぐに返信する必要がないことを伝えましょう

上司は、部下から時間外にメールが届くと、何らかの問題が起きたのではないかと考えることがあります。緊急性と返信の要否を明記すれば、必要以上に心配させずに済みます。

例えば、業務の進捗を報告する場合には、次のように書けます。

件名:【翌営業日の確認で可】〇〇業務の進捗報告

 

〇〇部長

 

業務時間外に失礼いたします。

 

〇〇業務について、本日予定していた作業が完了しましたので、ご報告いたします。

 

現在の進捗は〇〇です。関連資料を添付しております。

 

ご確認は、明日の勤務開始後で差し支えございません。本メールへのご返信は不要です。

 

よろしくお願いいたします。

業務が完了したこと、現在の状況、上司に求める対応を短くまとめると、読みやすい報告メールになります

3-2 例文2:部下から上司へ確認を依頼する

上司へ確認を依頼するときは、何を確認してほしいのかと、いつまでに回答が必要なのかを明確にしましょう

確認事項が曖昧だと、上司がメールの内容を読み直し、依頼の意図を考えなければなりません。業務時間外であるほど、質問は1つに絞ることが望ましいでしょう。

例えば、翌日の業務方針を確認したい場合には、次のように書けます。

件名:【明日〇時までにご確認希望】〇〇業務の進め方について

 

〇〇部長

 

業務時間外に失礼いたします。

 

明日の〇〇業務を進めるにあたり、1点確認させてください。

 

〇〇については、△△の方法で進めるという理解でよろしいでしょうか。

 

ご回答は、明日の勤務開始後、〇時までにいただけますと幸いです。本日中にご返信いただく必要はございません。

 

よろしくお願いいたします。

確認したい事項と回答期限を分けて書くことで、上司が短時間で判断しやすくなります

3-3 例文3:上司から部下へ返信不要の情報を共有する

上司から部下へ時間外に情報を共有するときは、勤務時間内の確認でよいことと、返信不要であることを明記しましょう

上司からメールが届くと、部下は明確な指示がなくても、すぐに確認しなければならないと感じることがあります。

「急ぎではない」と書くだけでなく、確認する時間も具体的に示すことがポイントです。

例えば、翌日の会議資料を共有する場合には、次のように書けます。

件名:【返信不要・明日確認】〇〇会議の資料共有

 

〇〇さん

 

業務時間外の連絡となり、申し訳ありません。

 

明日の〇〇会議で使用する資料を共有します。

 

本日の確認及び返信は不要です。明日の勤務開始後に内容を確認してください。

 

不明点がある場合は、明日の勤務時間内に知らせてください。

 

よろしくお願いします。

「返信不要」と「明日確認」を件名と本文の両方に入れると、時間外対応を求めていないことが伝わりやすくなります

3-4 例文4:上司から部下へ緊急対応を依頼する

上司が部下へ業務時間外の対応を依頼するのは、翌営業日まで待てない事情がある場合に限るべきです

緊急という言葉を日常的に使うと、部下が常にメールを確認しなければならなくなるためです。依頼する場合には、緊急である理由、具体的な作業、対応期限を明記します。

例えば、事前に決められた緊急対応当番へ連絡する場合には、次のように書けます。

件名:【緊急・本日〇時まで】〇〇への対応依頼

 

〇〇さん

 

業務時間外に申し訳ありません。

 

〇〇が発生し、明朝の業務に影響するおそれがあるため、緊急の連絡です。

 

本日の緊急対応当番として、〇〇の確認と結果の返信を、本日〇時までにお願いします。

 

対応を開始した時刻と終了した時刻は、勤務記録へ入力してください。

 

対応が難しい事情がある場合は、〇〇まで連絡してください。

 

よろしくお願いします。

時間外対応を依頼した場合は、実際に対応した時間を確認できるようにすることも必要です。緊急ではない依頼に、この例文を使うことは避けましょう。

3-5 例文5:同僚へ資料を共有する

同僚へ業務時間外に資料を共有するときは、確認時期と返信の要否を簡潔に伝えましょう

同じ立場の相手であっても、時間外の連絡が負担になることに変わりはありません。親しい相手であっても、今すぐ対応してほしいと誤解されない書き方が必要です。

例えば、翌日の打合せ資料を共有する場合には、次のように書けます。

件名:【明日確認で可】〇〇打合せの資料共有

 

〇〇さん

 

業務時間外に失礼します。

 

明日の〇〇打合せで使用する資料を共有します。

 

確認は明日の勤務開始後で大丈夫です。本日の返信は必要ありません。

 

修正が必要な箇所があれば、明日〇時までに知らせてください。

 

よろしくお願いします。

同僚へのメールでも、確認してほしい時期を明確にしておくと、仕事と私生活の区別を保ちやすくなります

3-6 例文6:取引先へ資料を送付する

取引先へ業務時間外に資料を送付するときは、時間外の連絡となったことへのお詫びと、翌営業日の確認でよいことを伝えましょう

取引先の営業時間や勤務状況は、自社と同じとは限りません。自社では勤務時間内でも、相手にとっては業務時間外となる可能性があるため、配慮が必要です。

例えば、依頼された資料を送付する場合には、次のように書けます。

件名:【資料送付】〇〇に関する資料

 

〇〇株式会社

〇〇様

 

いつもお世話になっております。

〇〇株式会社の〇〇です。

 

業務時間外のご連絡となり、失礼いたします。

 

ご依頼いただきました〇〇に関する資料を添付いたします。

 

ご確認及びご返信は、明日以降の営業時間内で差し支えございません。

 

ご不明な点がございましたら、お知らせください。

 

何卒よろしくお願いいたします。

取引先への資料送付では、資料名や依頼内容も記載すると、相手が添付ファイルの内容を判断しやすくなります

3-7 例文7:取引先へ緊急の確認をお願いする

取引先へ緊急の確認を依頼するときは、急ぐ理由と回答期限を具体的に説明しましょう

「至急ご返信ください」とだけ書いても、相手は緊急性を判断できません。時間外に対応してもらう必要性があるのかを検討したうえで、避けられない場合に限って依頼することが望ましいでしょう。

例えば、翌朝の手続に影響する事項を確認する場合には、次のように書けます。

件名:【緊急のご確認】〇〇について本日〇時までにご回答のお願い

 

〇〇株式会社

〇〇様

 

いつもお世話になっております。

〇〇株式会社の〇〇です。

 

夜分のご連絡となり、誠に申し訳ございません。

 

明朝の〇〇手続に影響するため、〇〇の内容で進めてよいか確認させていただきたく、ご連絡いたしました。

 

急なお願いで恐縮ですが、可能であれば本日〇時までにご回答いただけますと幸いです。

 

ご対応が難しい場合は、〇〇までお知らせください。

 

何卒よろしくお願いいたします。

緊急性を強調するだけでなく、相手が対応できない場合の連絡方法も示しておくと、必要以上に追い込まずに済みます

3-8 例文8:取引先へ時間外の連絡を謝罪する

取引先への時間外連絡について配慮が不足していた場合は、早めにお詫びし、返信を急がせないことを明確にしましょう

時間外に送ったことだけでなく、返信期限を示さなかったことや、急ぎではない内容を送ったことが相手の負担となる場合があります。何が不十分だったのかを簡潔に認めることがポイントです。

例えば、急ぎではないメールを夜間に送ってしまった場合には、次のように書けます。

件名:業務時間外のご連絡に関するお詫び

 

〇〇株式会社

〇〇様

 

いつもお世話になっております。

〇〇株式会社の〇〇です。

 

先ほどは、業務時間外にご連絡を差し上げ、申し訳ございませんでした。

 

お急ぎいただく必要のない内容にもかかわらず、返信時期への配慮が不足しておりました。

 

ご確認及びご返信は、次の営業日以降で差し支えございません。

 

今後は、営業時間内の送信又は予約送信を徹底いたします。

 

何卒よろしくお願いいたします。

お詫びのメールを長くしすぎると、相手に再度確認の負担をかけます。謝罪、返信時期、再発防止を短く伝えましょう

3-9 例文9:早朝にメールを送る

早朝にメールを送る場合は、早い時間の連絡となったことに触れ、営業時間内の確認でよいと伝えましょう

早朝は起きている人もいますが、一般的な勤務開始前であれば、私生活の時間として扱われることがあります。緊急性がなければ予約送信を使うのが基本です。

やむを得ず早朝に送る場合には、次のように書けます。

件名:【営業時間内の確認で可】〇〇のご連絡

 

〇〇様

 

いつもお世話になっております。

〇〇株式会社の〇〇です。

 

朝早くから失礼いたします。

 

〇〇の都合により、この時間のご連絡となりました。

 

ご確認及びご返信は、営業時間の開始後で差し支えございません。

 

お手すきの際にご確認いただけますと幸いです。

 

何卒よろしくお願いいたします。

「早朝に失礼いたします」と書くだけでなく、すぐに返信しなくてよいことまで示しましょう

3-10 例文10:深夜にメールを送る

深夜にメールを送る場合は、「夜分遅くに失礼いたします」と配慮を示し、翌営業日の確認でよいことを明記しましょう

深夜の通知は、相手の睡眠や休息を妨げる可能性があります。そのため、緊急でなければ、文章を作成した後に翌朝の予約送信を設定するのが適切です。

やむを得ず深夜に送信する場合には、次のように書けます。

件名:【明日の確認で可】〇〇に関するご連絡

 

〇〇様

 

いつもお世話になっております。

〇〇株式会社の〇〇です。

 

夜分遅くに失礼いたします。

 

〇〇について、取り急ぎ情報を共有させていただきます。

 

本日中にご確認いただく必要はございません。明日の営業時間内にご確認ください。

 

ご返信も明日以降で差し支えございません。

 

何卒よろしくお願いいたします。

深夜に送る必要性が低い場合は、お詫びの言葉を入れるだけでなく、送信時間そのものを見直すことが望ましいでしょう

3-11 例文11:休日にメールを送る

休日にメールを送る場合は、休みの日に連絡することへの配慮と、次の営業日まで対応不要であることを伝えましょう

相手が休日にメールを確認する習慣を持っているとは限りません。また、上司や取引先からの連絡であれば、返信を求められていると受け取る可能性があります。

例えば、連休明けに必要となる資料を共有する場合には、次のように書けます。

件名:【次の営業日にご確認ください】〇〇資料の共有

 

〇〇様

 

いつもお世話になっております。

〇〇株式会社の〇〇です。

 

お休みのところ失礼いたします。

 

次の営業日に使用する〇〇資料を共有いたします。

 

本日の確認及びご返信は不要です。次の営業日の営業時間内にご確認ください。

 

休日中のご連絡となりましたことをお詫び申し上げます。

 

何卒よろしくお願いいたします。

休日であることを認識していると示し、対応不要と明記することで、相手の休息に配慮できます

3-12 例文12:誤って時間外に送信した後にお詫びする

予約送信の設定ミスなどにより、誤って業務時間外にメールを送った場合は、返信不要であることを速やかに伝えましょう

送信した時間だけを謝罪しても、相手は今すぐ確認すべきか迷ってしまいます。お詫びとともに、確認してほしい時期を示すことが必要です。

例えば、予約送信の時刻を誤った場合には、次のように書けます。

件名:先ほどのメール送信について

 

〇〇様

 

いつもお世話になっております。

〇〇株式会社の〇〇です。

 

先ほど、予約送信の設定を誤り、業務時間外にメールをお送りしてしまいました。

 

ご確認及びご返信は、次の営業日で差し支えございません。

 

通知によりご迷惑をおかけしましたことを、深くお詫び申し上げます。

 

何卒よろしくお願いいたします。

送信時刻を誤ったことが明らかな場合には、長い事情説明をせず、相手がすぐに対応する必要はないと伝えましょう

4章 業務時間外メールを受けた側の返信・断り方の例文4つ

業務時間外のメールを受けたときは、強い言葉で拒否するのではなく、対応できる時間と緊急時の連絡方法を具体的に伝えましょう

曖昧な返事を続けると、相手が今後も即時返信を期待し、時間外対応が繰り返されてしまいます。

返信・断り方の例文としては、以下の4つがあります。

例文1:翌営業日に対応すると伝える
例文2:勤務時間外は返信できないと伝える
例文3:緊急連絡の方法をすり合わせる
例文4:自動返信や署名で対応時間を示す

それでは、業務時間外メールを受けた側の返信・断り方について順番に見ていきましょう。

4-1 例文1:翌営業日に対応すると伝える

業務時間外に届いたメールへすぐ対応できない場合は、翌営業日に確認すると簡潔に伝える方法があります

対応する時期を明記すれば、相手は返信を待つ時間の目安を持てます。「後で確認します」という曖昧な表現ではなく、いつまでに対応するのかを具体的に示しましょう。

例えば、その日のうちに回答できないことを伝える場合には、次のように書けます。

件名:Re:〇〇について

 

〇〇様

 

ご連絡ありがとうございます。

 

本件につきましては、明日の勤務開始後に内容を確認し、明日〇時までにご返信いたします。

 

お待たせして恐縮ですが、よろしくお願いいたします。

翌営業日に返答できる時刻が分からない場合は、「明日の勤務時間内に確認し、改めてご連絡いたします」と書いてもよいでしょう

もっとも、業務時間外にメールを受信するたびに、この連絡を送らなければならないわけではありません。

緊急性がなく、即時返信を求められていない場合には、翌営業日の勤務開始後に確認して返信する方法もあります

4-2 例文2:勤務時間外は返信できないと伝える

業務時間外の即時返信を繰り返し求められている場合は、勤務時間内に対応したいことを落ち着いて伝えましょう

「時間外には一切返信しません」と強く断ると、上司との関係が悪化し、緊急対応の有無についても認識が食い違う可能性があります。

返信が難しいことを伝えたうえで、通常の連絡を確認する時期や、緊急時の取扱いを相談することが望ましいでしょう

例えば、上司に時間外対応の見直しを求める場合には、次のように書けます。

件名:業務時間外のメール対応について

 

〇〇部長

 

お疲れさまです。

 

業務時間外のメール対応について、ご相談がございます。

 

退勤後はメールをすぐに確認し、返信することが難しいため、通常のご連絡については、翌営業日の勤務開始後に確認し、順次対応させていただきたいと考えております。

 

業務時間外の対応が必要となるものがある場合には、対象となる業務、連絡方法及び対応時間の記録方法について、ご指示いただけますでしょうか。

 

業務に支障が生じないよう対応いたしますので、よろしくお願いいたします。

勤務時間外に対応できない理由について、家庭事情などを詳しく説明する必要はありません。

「退勤後は即時対応が難しい」と伝えたうえで、勤務時間内に対応する姿勢を示せば十分です

ただし、緊急対応の当番になっている場合や、会社から時間外対応について具体的な指示を受けている場合には、一方的に拒否するのではなく、業務の範囲や労働時間の記録方法を確認しましょう。

4-3 緊急連絡の方法をすり合わせる例文

業務時間外の連絡が続いている場合は、通常の連絡と緊急連絡を分け、確認する手段をあらかじめ決めておきましょう

すべてのメールを緊急連絡として扱うと、労働者は退勤後も受信状況を確認し続けなければなりません。

一方で、メールは通知に気付かないこともあるため、本当に緊急性のある連絡には向かない場合があります

例えば、上司へ緊急連絡の方法を確認する場合には、次のように書けます。

件名:業務時間外の緊急連絡方法について

 

〇〇部長

 

お疲れさまです。

 

業務時間外の連絡方法について、認識をそろえるために確認させてください。

 

通常の業務連絡については、メールでご連絡いただき、翌営業日の勤務開始後に確認するという取扱いでよろしいでしょうか。

 

事故や重大なシステム障害など、翌営業日まで待つことが難しい場合には、会社指定の電話番号へご連絡いただければ確認いたします。

 

あわせて、緊急対応の対象となる業務、対応期限及び勤務時間の記録方法についても、ご教示いただけますと幸いです。

 

よろしくお願いいたします。

緊急時の連絡方法を決める場合には、単に「急ぎの場合は電話」とするだけでは十分ではありません。

どのような事態が緊急に当たるのか、誰が対応するのか、どこへ連絡するのかも共有しておきましょう

4-4 自動返信や署名で対応時間を示す例文

業務時間外にメールが届くことが多い場合は、自動返信や署名欄を使って対応時間を案内する方法があります

メールを送るたびに同じ説明をしなくても、相手へ確認時期の目安を伝えられるためです。

とくに、勤務時間が取引先と異なる場合や、短時間勤務をしている場合などに活用しやすいでしょう

自動返信を設定する場合には、次のように書けます。

件名:メールを受信いたしました

 

ご連絡ありがとうございます。

 

現在、業務時間外のため、いただいたメールは次の営業日以降に確認し、順次対応いたします。

 

対応時間は、平日午前9時から午後6時までです。

 

緊急のご連絡については、会社指定の連絡先へお願いいたします。

 

何とぞよろしくお願いいたします。

メールの署名欄へ記載する場合には、次のような短い表現でもよいでしょう

【メール対応時間】

平日午前9時から午後6時まで

上記時間外に受信したメールは、次の営業日以降に順次確認いたします。

 

自動返信には、個人の携帯電話番号や詳細な勤務場所などを安易に記載しないようにしましょう。設定する前に、会社のメール運用や情報管理のルールを確認することも必要です。

 

自動返信や署名は、時間外対応を一方的に拒否するためのものではありません。相手に対応時間を事前に伝え、通常連絡と緊急連絡の行き違いを防ぐために活用しましょう。

5章 業務時間外メールへの対応は労働時間になる?

業務時間外にメールを確認し、返信した時間は、会社の指示や職場の運用によって労働時間になる可能性があります

ただし、メールが届いただけで直ちに残業代が発生するわけではありません。

対応時間を正しく把握できないと、賃金の未払いにつながることがあるため、以下の4つを確認します。

確認事項1:会社の明示・黙示の指示があったか
確認事項2:実際にメール対応をしたか
確認事項3:割増賃金が発生する時間帯か
確認事項4:管理監督者や固定残業代などの例外があるか

5章 業務時間外メールへの対応は労働時間になる?

それでは、業務時間外メールと労働時間の関係について順番に見ていきましょう。

5-1 会社の指示で対応した時間は労働時間になり得る

会社の指示によりメールを確認し、返信した時間は、労働時間になる可能性があります

例えば、上司から「今日中に返信してください」と指示された場合や、時間外に対応しないと注意される運用が続いている場合です。

明確な指示がなくても、上司が時間外対応を把握しながら当然の業務として認めていれば、黙示の指示があったと判断されることがあります。

そのため、会社が「残業を命じていない」と説明しても、それだけで労働時間ではないとは限りません

会社が明確に残業を命じていなくても、時間外のメール対応を認識しながら放置していた場合には、黙示の指示が問題となることがあります。

業務メールやチャットが残業と会社の黙認を示す証拠になり得ることについては、以下の記事で詳しく解説しています。

5-2 メールを受信しただけでは労働時間とは限らない

業務時間外にメールが届いただけでは、その後の時間すべてが労働時間になるわけではありません

メールを開かず、自由に過ごせるのであれば、会社の指揮命令下にあるとは限らないためです。

一方で、メールを開き、資料を調べて返信した場合には、その作業時間が労働時間になる可能性があります。

時間外に対応したときは、メールの受信時刻だけでなく、作業を始めた時刻と終えた時刻も記録しておきましょう。

5-3 法定労働時間を超えると割増賃金が発生することがある

メール対応が労働時間に当たる場合は、その時間に応じた賃金を請求できる可能性があります

ただし、会社の所定労働時間を超えただけでは、法律上の割増賃金が付かないことがあります。

主な割増率は以下のとおりです。

・1日8時間又は1週40時間を超えた労働:25%以上
・月60時間を超えた時間外労働:50%以上
・午後10時から午前5時までの労働:25%以上
・法定休日の労働:35%以上

数分の対応でも、繰り返されれば長い時間になります。短時間であることだけを理由に、労働時間から除外することはできません

時間外・休日・深夜労働の違いや、割増賃金の具体的な計算方法については、以下の記事で詳しく解説しています。

5-4 管理監督者・固定残業代・オンコール勤務は扱いに注意する

管理職や固定残業代の対象者でも、時間外のメール対応が当然に無償となるわけではありません

会社で管理職と呼ばれていても、労働基準法上の管理監督者に当たらなければ、残業代を請求できる可能性があります。管理監督者に当たる場合でも、深夜割増賃金は支払われます。

管理職が残業代を請求できる場合については、以下の記事で詳しく解説しています。

固定残業代についても、実際の残業代が支給額を超えた場合には、原則として差額の支払いが必要です

固定残業代の仕組みと未払い残業代への対処については、以下の記事で詳しく解説しています。

オンコール勤務では、実際にメール対応をした時間は労働時間になり得ます。待機時間については、連絡の頻度や即時対応の必要性、外出などの制限から個別に判断されます。

制度の名称だけで判断せず、実際の働き方と対応時間を確認しましょう。

6章 業務時間外のメールが続くときに労働者ができること3つ

業務時間外のメール対応が続く場合は、記録を残したうえで、会社へ運用の見直しを求めましょう

何となく対応を続けていると、労働時間や未払残業代を後から確認しにくくなるためです。

労働者ができることとしては、以下の3つがあります。

できること1:送受信時刻と対応に要した時間を記録する
できること2:上司や人事へ時間外連絡のルールを相談する
できること3:未払残業代や不利益な扱いがある場合は弁護士へ相談する

6章 業務時間外のメールが続くときに労働者ができること3つ

それでは、業務時間外のメールが続くときの対処法を順番に見ていきましょう。

6-1 送受信時刻と対応に要した時間を記録する

業務時間外にメール対応をしたときは、日時や作業内容を記録しておきましょう

メールの送受信時刻だけでは、実際にどの程度の時間を業務に使ったのかが分からないことがあるためです。

例えば、メールを確認した時刻、返信作業を始めた時刻と終えた時刻、資料の確認や調査に要した時間を記録します。

あわせて、誰からどのような対応を求められたのか、どのような作業を行ったのかも残しておくとよいでしょう

メールの原文や送信履歴に加えて、勤務記録や給与明細も保存しておけば、時間外対応の状況を説明しやすくなります。

業務メールの履歴や自分で作成した記録は、他の資料と組み合わせることで残業時間を裏付ける証拠になることがあります。

残業代請求で証拠不足を避ける方法は以下の記事で詳しく解説しています。

6-2 上司・人事へ時間外連絡のルールを相談する

業務時間外の連絡が繰り返される場合は、上司や人事へ対応方法を確認しましょう

連絡する側は、労働者が勤務時間外に対応していることや、負担を感じていることに気付いていない場合があるためです。

相談する際は、通常のメールをいつ確認すればよいのか、どのような場合が緊急連絡に当たるのかを確認します。

緊急時の連絡手段や代わりに対応する担当者、時間外対応をした場合の申告方法も決めておくとよいでしょう

時間外の連絡を一方的に拒否するのではなく、通常連絡と緊急連絡の区別を決めたいと伝えると、相談を進めやすいでしょう。

6-3 未払残業代や不利益な扱いがある場合は弁護士へ相談する

時間外のメール対応に対する賃金が支払われない場合や、返信しなかったことで不利益な扱いを受けた場合は、早めに弁護士へ相談しましょう

労働時間に当たるかは、メールの件数だけでなく、会社の指示、返信期限、職場の運用などから判断する必要があるためです。

例えば、時間外対応を申告しても残業代が支払われないケースや、勤務時間外に返信しなかったことを理由に評価を下げられたり、処分を受けたりするケースがあります。

弁護士へ相談すれば、労働時間に当たる可能性、請求できる残業代、会社への伝え方などを確認できます。

相談する際は、メールの履歴、対応時間の記録、給与明細、雇用契約書、就業規則などを準備しておくとよいでしょう

残業代が出ない場合の相談先と選び方は、以下の記事で詳しく解説しています。

7章 会社が決めておきたい業務時間外の連絡ルール3つ

業務時間外のメールが常態化しないよう、会社は個人の判断に任せず、連絡できる時間帯や緊急時の扱いを明確にする必要があります

ルールが曖昧だと、労働者が常に返信を求められていると感じ、実際の労働時間も把握しにくくなるためです。

会社が決めておきたい連絡ルールとしては、以下の3つがあります。

ルール1:返信を求めない時間帯を決める
ルール2:緊急連絡の対象・手段・当番を決める
ルール3:予約送信・通知オフ・システム制限を活用する

7章 会社が決めておきたい業務時間外の連絡ルール3つ

それでは、会社が決めておきたい業務時間外の連絡ルールについて順番に見ていきましょう。

7-1 ルール1:返信を求めない時間帯を決める

会社は、業務時間外のメールについて、労働者が返信しなくてもよい時間帯を明確にしましょう

ルールがないと、上司が急ぎではないメールを送った場合でも、部下がすぐに返信しなければならないと受け取ることがあるためです。

例えば、「終業時刻から次の始業時刻までは、緊急連絡を除き、確認及び返信を求めない」と定める方法があります。

やむを得ず送信する場合は、翌営業日の対応でよいことを本文に明記します。

ただし、シフト制や海外との取引がある職場では、全員に同じ時刻を当てはめると実態に合わないことがあります

各労働者の勤務予定に合わせて、返信を求めない時間帯を決めることが必要です。

7-2 ルール2:緊急連絡の対象・手段・当番を決める

会社は、どのような場合に時間外の緊急連絡を行うのか、事前に決めておきましょう

「急ぎの場合は連絡する」という曖昧なルールでは、通常の確認事項まで緊急として扱われるおそれがあるためです。

例えば、重大な事故やシステム障害など、翌営業日まで待つと大きな影響が生じるものに限定する方法があります。

緊急時はメールではなく会社指定の電話を使い、対応する当番もあらかじめ決めておくとよいでしょう。

当番ではない労働者には原則として対応を求めず、実際に緊急対応をした場合は、開始時刻と終了時刻を申告できる仕組みも整えておく必要があります

7-3 ルール3:予約送信・通知オフ・システム制限を活用する

時間外メールを減らすためには、注意を呼びかけるだけでなく、システム上の仕組みも活用しましょう

業務時間外にメールを作成しても、翌営業日の始業後に届くよう予約送信を設定すれば、受信者が夜間や休日に内容を確認する負担を減らせます。

会社支給の端末については、勤務時間外の通知を切る設定にする方法もあります。

深夜や休日には、事前の許可がなければ社内システムへ接続できないよう制限することも考えられます。

ただし、システムへの接続を制限しただけで、時間外労働の問題が解決するわけではありません

例外的に時間外対応を認める場合は、承認方法と労働時間の記録方法もあわせて定めましょう。

8章 業務時間外のメールに関するよくある質問4つ

業務時間外のメールに関してよくある疑問としては、以下の4つがあります。

Q1:何時から「夜分遅くに」を使う?
Q2:休日にメールを送るだけなら違法?
Q3:業務時間外に返信しないと評価を下げられる?
Q4:1通数分のメール対応でも残業代を請求できる?

これらの疑問を順番に解消していきましょう。

8-1 Q1:何時から「夜分遅くに」を使う?

A.「夜分遅くに」を何時から使うかについて、法律やビジネスマナー上の明確な決まりはありません

一般には、午後9時から10時頃以降など、相手が仕事を終えて休んでいると考えられる時間帯に使われます。

ただし、適切な表現は相手の営業時間や勤務状況によっても異なります。

午後6時から8時頃など、夜遅いとまではいえない時間には、「業務時間外に失礼いたします」や「営業時間外のご連絡となり失礼いたします」と書く方が自然です。

言葉選びに迷う場合は、無理に「夜分遅くに」を使わず、業務時間外であることを簡潔に伝えましょう。

8-2 Q2:休日にメールを送るだけなら違法?

A.休日にメールを送信しただけで、直ちに違法となるわけではありません

現在の法律には、業務時間外や休日のメール送信を一律に禁止する規定がないためです。

ただし、上司が部下へ即時返信を求め、実際に確認や返信をさせた場合には、その対応時間が労働時間となる可能性があります。

急ぎでなければ次の営業日に予約送信し、やむを得ず休日に送る場合は、「ご確認は次の営業日で差し支えありません」と明記しましょう。

8-3 Q3:業務時間外に返信しないと評価を下げられる?

A.業務時間外に返信しなかったという理由だけで、一律に評価を下げてよいとはいえません

特に、即時対応を求める指示や緊急当番の定めがなく、翌営業日の対応でも支障がないメールであれば、返信しなかったことだけを不利益に扱うことには問題があります。

一方で、事前に緊急対応の当番を命じられていた場合や、事故対応などの正当な業務指示を理由なく無視した場合には、評価の判断材料となる可能性があります。

評価を下げられた場合は、対象となったメール、会社の説明、緊急連絡のルールを確認し、必要に応じて人事や弁護士へ相談しましょう。

8-4 Q4:1通数分のメール対応でも残業代を請求できる?

A.1通の対応が数分であっても、会社の指示による業務であれば、労働時間として賃金を請求できる可能性があります

例えば、上司の指示でメールを確認し、資料を調べて返信するまでに5分かかった場合、その時間を当然に切り捨ててよいわけではありません。

ただし、法定の割増賃金が発生するかは、その日の労働時間が原則として1日8時間又は1週40時間を超えたかなどによって異なります。

数分間の対応が繰り返されている場合は、日付、開始時刻、終了時刻、作業内容を記録し、1か月分を合計して確認しましょう。

9章 残業代請求に強い弁護士を探すなら労働弁護士コンパス

残業代請求に強い弁護士を探したい場合には、是非、労働弁護士コンパスを活用ください

労働問題は非常に専門的な分野であり、弁護士であれば誰でもいいというわけではありません。

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10章 まとめ

以上のとおり、今回は、業務時間外メールの例文12選と失礼を防ぐマナーや残業代の基本知識を解説しました。

この記事が業務時間外のメールをどのように書けばいいか悩んでいる方の助けになれば幸いです。

以下の記事も参考になるはずですので読んでみてください。

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著者情報

籾山 善臣

籾山 善臣 弁護士

リバティ・ベル法律事務所

神奈川県弁護士会所属
不当解雇や残業代、退職勧奨対応等の労働問題を数多く担当している。
労働問題に関する問い合わせは月間100件以上あり(令和3年10月現在)。
【著書】長時間残業・不当解雇・パワハラに立ち向かう!ブラック企業に負けない3つの方法
【連載】幻冬舎ゴールドオンライン:不当解雇、残業未払い、労働災害…弁護士が教える「身近な法律」、ちょこ弁|ちょこっと弁護士Q&A他
【取材実績】東京新聞2022年6月5日朝刊、毎日新聞 2023年8月1日朝刊、週刊女性2024年9月10日号、区民ニュース2023年8月21日

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