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2025年12月29日
不倫の考え方
浮気・不倫(不貞行為)の慰謝料相場はいくら?判例368個を独自調査
不倫慰謝料の相場は、50万~300万円程度です。別居や離婚の有無等の個別事情により金額は変わってきます。今回は、浮気・不倫(不貞行為)の慰謝料相場はいくらかについて、判例368個を独自に調査、分析したうえで解説します。
2026/06/11
不倫の考え方

不倫トラブルでは、示談書を作成するべきです。
慰謝料などの合意した内容を正しく書面にしておかないと、思わぬ不利益を受けてしまうリスクがあります。
今回は、不倫の示談書の例文や書き方について、浮気・不貞慰謝料合意書のテンプレート書式を5つ紹介したうえで解説していきます。

この記事の要点
・不倫トラブルでは、慰謝料や接触禁止などの条件を明確にした示談書を作成することが重要です。
・テンプレートを参考に、交渉→合意→書面化の流れで作成し、不利な内容や違法な条件がないか注意して確認しましょう。
この記事を読めば、不倫の示談書をどのように作ればいいのかがよくわかるはずです。
目次

不倫慰謝料弁護士コンパスで
不倫慰謝料に強い弁護士を探す
不倫慰謝料の示談書とは、不倫の慰謝料を支払う際の合意事項を書面に整理したものです。
不倫トラブルについて解決する際には、このような示談書を作成することが通常です。
不倫の示談書を作成すると、その内容は法的な契約としての結びつきを持つことになります。
お互いが内容に納得して署名や捺印をした以上、その約束を守る義務が発生するからです。
例えば、示談書の中で「慰謝料として100万円を支払う」と決めた場合、後から勝手に「やっぱり支払わない」と決めることは許されません。
また、一度示談が成立すれば、後から追加で請求を行ったり、同じ理由で裁判を起こしたりすることもできなくなります。
このように、示談書にはトラブルを最終的に解決させる強い力があります。
示談書を作成するメリットは、約束の内容を証拠として形に残せる点にあります。
口頭だけの約束では、時間が経ったときに記憶が曖昧になったり、わざと嘘をつかれたりする恐れがあるからです。
例えば、慰謝料を分割で支払う約束をしたり、今後一切の連絡を禁止したりするルールを設けるケースもあります。
書面があれば、もし相手が約束を破って連絡をしてきたり、支払いを滞らせたりしたときに、証拠として提示することができます。
トラブルを二度と繰り返さないために、書面を作ることは役立ちます。
示談書と誓約書や念書の大きな違いは、誰の意思で作成され、誰が署名するかという点にあります。
示談書は双方が合意して作成するものですが、誓約書や念書は一方が相手に対して差し出す形をとることもあるからです。
例えば、示談書は被害者と加害者の二人が署名をして、お互いに同じ内容の書面を保管したり共有したりします。
一方で誓約書や念書は、加害者が「二度と不倫をしません」と被害者に約束して渡す形式が一般的です。
どちらも証拠になりますが、お互いの権利や義務を整理してしっかり解決したい場合には、示談書の形式をとることが一般的です。
不倫の状況は人によって異なるため、それぞれの状況に合ったテンプレートを使うことがスムーズな解決への近道です。
適切な書式を選ぶことで、必要な項目を漏らさず記載できたり、後から不備が見つかって困ったりする事態を防げます。
ただし、テンプレートについては、そのまま使うのではなく事案に応じて調整するようにしましょう。
示談書
●●●●(以下、「甲」という。)と●●●●(以下、「乙」という。)は、乙が●●●●(以下、「丙」という。)との間で不貞行為をしたことについて、以下のとおり合意した。
第1条(謝罪)
第2条(慰謝料)
第3条(求償権の放棄)
第4条(接触禁止)
第5条(違約金等)
第6条(口外禁止)
第7条(清算条項) |
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このテンプレートは、不倫相手と被害者の間で慰謝料の支払いについて合意する場合に使いやすい書式です。
例えば、配偶者とは離婚しないものの、不倫相手に対して慰謝料を請求したい場合や、不倫相手との間で今後の接触禁止・口外禁止・清算条項まで整理しておきたい場合に使います。
不倫慰謝料の示談では、慰謝料の金額だけでなく、「いつまでに支払うのか」「今後連絡を取らないのか」「追加請求をしないのか」なども重要になります。
そのため、単なる領収書ではなく、示談書として合意内容を残しておくことが大切です。
このテンプレートを使う場合には、少なくとも以下の項目を事案に合わせて修正しましょう。
まず、不貞行為の内容については、日付・期間・相手方との関係性などをどこまで具体的に書くかを調整します。あまりに詳しく書きすぎると、後から書面を見た第三者に不必要な情報まで知られてしまうおそれがあります。
次に、慰謝料の金額・支払期限・支払方法を明確にします。一括払いなのか、分割払いなのか、振込先や振込手数料の負担をどうするのかも決めておきましょう。
また、接触禁止条項を入れる場合には、禁止する行為を具体的にする必要があります。電話、メール、LINE、SNS、職場への訪問など、どこまで禁止するのかを明確にしておくと、後日のトラブルを防ぎやすくなります。
さらに、求償権を放棄させるかどうかも重要です。不倫相手が慰謝料を支払った後、不倫をした配偶者に対して一部負担を求める可能性があるため、必要に応じて求償権放棄の条項を入れるか検討しましょう。
このテンプレートを使う場合でも、どのような条項でも自由に入れられるわけではありません。
例えば、「今後一度でも連絡したら必ず数百万円を支払う」といった過大な違約金条項は、金額や内容によっては争いになりやすいです。違約金を定める場合でも、違反内容とのバランスを意識する必要があります。
また、「会社を辞めること」「引っ越すこと」「家族や職場に謝罪すること」を一方的に義務付けるような条項は、相手の生活や職業選択に大きく関わるため、慎重に考えるべきです。
さらに、「支払わなければ職場や家族に不倫をばらす」といった内容や、相手を脅すような表現は入れてはいけません。示談書はトラブルを解決するための書面であり、新たな紛争の原因になる記載は避ける必要があります。
示談書
●●●●(以下、「甲」という。)と●●●●(以下、「乙」という。)は、乙が●●●●(以下、「丙」という。)との間で不貞行為をしたことについて、以下のとおり合意した。
第1条(謝罪)
第2条(慰謝料)
第3条(関係の解消)
第4条(接触禁止)
第5条(再度の不貞行為の禁止)
第6条(違約金等)
第7条(口外禁止)
第8条(清算条項) |
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このテンプレートは、不倫をした配偶者と、被害を受けた配偶者との間で合意をする場合に使いやすい書式です。
例えば、不倫が発覚したものの、すぐには離婚せず、夫婦関係の再構築を目指す場合に用いられます。不倫をした配偶者に対して、事実を認めてもらい、今後の約束を明確にしておきたいケースに使います。
夫婦間の示談書では、慰謝料の支払いだけでなく、今後の夫婦生活に関するルールを整理する意味合いもあります。再発防止のための約束や、不倫相手との接触禁止、家計管理の方法などを決めることもあります。
夫婦間で示談書を作成する場合には、まず離婚を前提とするのか、夫婦関係の継続を前提とするのかを明確にしましょう。
離婚しない前提であれば、慰謝料の支払いをどう扱うかは慎重に検討する必要があります。夫婦の家計が同一の場合には、形式的に慰謝料を定めても、実際には家計内でお金が移動するだけになることもあるからです。
次に、不倫相手との連絡禁止の範囲を具体的に決めます。業務上どうしても連絡が必要な場合には、完全禁止にするのか、業務上必要な範囲だけ例外を認めるのかを調整する必要があります。
また、再度不倫をした場合の取り決めを入れるかどうかも検討しましょう。ただし、再発時の慰謝料や違約金を定める場合には、金額が過大になりすぎないように注意が必要です。
夫婦間の示談書では、相手を過度に拘束する内容を入れないよう注意しましょう。
例えば、「今後一切異性と連絡を取らない」「外出する場合は常に許可を得る」「スマートフォンをいつでも自由に見せる」といった条項は、内容によっては過度な私生活への干渉になり、かえって夫婦関係を悪化させることがあります。
また、「再び不倫をしたら財産をすべて放棄する」「親権を必ず相手に渡す」「養育費を一切請求しない」といった条項も避けるべきです。離婚時の財産分与、親権、養育費などは、子どもの利益や離婚時の具体的事情も関わるため、安易に示談書で決めるべきではありません。
さらに、感情的な謝罪文や相手を責め続ける表現を長く入れることもおすすめできません。示談書は、相手を非難するための書面ではなく、今後のルールを明確にするための書面として作成しましょう。
示談書
●●●●(以下、「甲」という。)と●●●●(以下、「乙」という。)と●●●●(以下、「丙」という。)は、乙が丙との間で不貞行為をしたことについて、以下のとおり合意した。
第1条(謝罪)
第2条(慰謝料)
第3条(求償権の放棄)
第4条(接触禁止)
第5条(違約金等)
第6条(口外禁止)
第7条(清算条項) |
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このテンプレートは、被害者、不倫をした配偶者、不倫相手の三者で一括して解決したい場合に使いやすい書式です。
例えば、不倫相手だけでなく、不倫をした配偶者にも責任を認めさせたうえで、慰謝料の支払い、求償権、今後の接触禁止などをまとめて整理したい場合に使います。
三者間で合意しておくと、「不倫相手に慰謝料を支払ってもらった後、不倫相手が配偶者に求償する」「配偶者と不倫相手の間で別の言い分が出る」といった後日のトラブルを防ぎやすくなります。
三者間の示談書では、まず誰が誰に対して、いくら支払うのかを明確にする必要があります。
不倫相手だけが支払うのか、不倫をした配偶者も一部負担するのか、連帯して支払うのかによって、条項の書き方が変わります。
次に、求償権の扱いを必ず確認しましょう。不倫相手が慰謝料を支払った後、不倫をした配偶者に対して「あなたも責任があるから半分払ってほしい」と請求することがあります。これを防ぎたい場合には、求償権を放棄する条項を入れるか検討します。
また、接触禁止の対象者も整理する必要があります。不倫相手と配偶者の接触を禁止するだけでよいのか、不倫相手が被害者本人に連絡することも禁止するのか、SNSでの接触まで含めるのかを具体的に決めましょう。
三者間の示談書では、誰か一人にだけ過度に不利な内容を押し付ける条項は避けるべきです。
例えば、不倫相手に対してだけ過大な慰謝料や違約金を定める一方で、不倫をした配偶者の責任を一切書かない場合、後から不公平感が生じてトラブルになることがあります。
また、「三者以外の家族や勤務先に謝罪する」「親族にも連帯して支払わせる」といった内容は、合意していない第三者を巻き込むことになりかねません。示談書に拘束力を持たせられるのは、基本的には署名・押印した当事者です。
さらに、三者のうち一部の人だけが理解していない状態で署名することも避けるべきです。三者間の示談書は関係者が多いため、それぞれが内容を理解し、納得したうえで署名することが重要です。
示談書
●●●●(以下、「甲」という。)と●●●●(以下、「乙」という。)と●●●●(以下、「丙」という。)と、●●●●(以下、「丁」という。)は、甲が乙に対して、乙と丙の不貞行為を理由に慰謝料を請求している件(以下、「本件」という。)について、以下のとおり合意した。
第1条(謝罪)
第2条(慰謝料)
第3条(丙に対する求償権の放棄)
第4条(甲に対する求償権の放棄)
第5条(接触禁止)
第6条(違約金)
第7条(口外禁止)
第8条(清算条項) |
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このテンプレートは、W不倫のように、双方の夫婦が関係する場合に使いやすい書式です。
W不倫では、一方の配偶者だけが被害者になるのではなく、双方の家庭に被害者と加害者がいる構造になります。そのため、一方だけが慰謝料を請求すると、反対に相手方配偶者からも慰謝料を請求される可能性があります。
四者間で合意をしておけば、双方の請求関係をまとめて整理し、今後の接触禁止や口外禁止についても一回的に解決しやすくなります。
ダブル不倫とは何かについては、以下の記事で詳しく解説しています。
四者間の示談書では、まず慰謝料を実際に支払うのか、それとも相互に請求しない形で解決するのかを決める必要があります。
W不倫では、双方の家庭に慰謝料請求権が発生し得るため、金額を相殺するような形で処理することもあります。ただし、夫婦ごとの事情や婚姻関係への影響の程度が異なる場合には、単純に同額と考えればよいわけではありません。
次に、誰と誰の接触を禁止するのかを明確にします。不倫をした当事者同士の接触禁止だけでなく、配偶者への連絡、勤務先への接触、SNSでの接触なども必要に応じて整理します。
また、口外禁止の範囲も調整が必要です。W不倫では、双方の家庭や職場に影響が広がりやすいため、第三者に不倫の事実や示談内容を話さない旨を定めることがあります。
四者間の示談書では、清算条項や求償権放棄条項の範囲を曖昧にしないよう注意しましょう。
W不倫では、双方の夫婦に慰謝料請求や求償の問題が生じる可能性があります。そのため、「誰が、誰に対して、どの請求をしないのか」が不明確な条項を入れると、示談後に「この請求まで放棄したつもりはなかった」などと争いになるおそれがあります。
また、「今後一切、相手方夫婦に対して何らの請求もしない」といった広すぎる清算条項を入れる場合にも注意が必要です。不倫慰謝料に関する請求だけを清算するのか、それ以外の問題も含めて清算するのかを明確にしておく必要があります。
さらに、「相手方の夫婦は必ず離婚する」「不倫をした当事者は必ず退職する」「子どもや親族にも謝罪する」といった、不倫慰謝料の解決を超えて夫婦関係・職業生活・家族関係に過度に踏み込む条項は避けるべきです。
四者間の示談書は、関係者が多い分、条項の対象者や効力の範囲が分かりにくくなりがちです。誰にどの義務を負わせるのか、どの請求を清算するのかを、必要な範囲に絞って明確に記載しましょう。
公正証書(案)
●●●●(以下、「甲」という。)と、●●●●(以下、「乙」という。)とは、乙が甲と甲の妻●●●●との婚姻期間中に、前記●●●●との間で不貞行為に及んだ件(以下、「本件」という。)に関し、以下の内容にて、合意した。
第1条 乙は、甲に対し、本件に関する慰謝料として●●円の支払い義務があることを認める。
第2条 乙は、甲に対し、前条記載の●●円を、下記のとおり分割して、●●銀行●●支店「●●●●」名義の普通預金口座(口座番号●●●●●●●)に振り込む方法により支払う。ただし、振込手数料は、乙の負担とする。
第3条 乙が前条の分割金の支払いを2回怠ったときは、甲から通知催告を受けることなく当然に同項の期限の利益を失い、第1条の金●●円(既払金があれば控除した額)を直ちに支払う。 2 前項により、期限の利益を失ったときは、乙は、甲に対し、第1条の金●●円(既払金があれば控除した額)及びこれに対する期限の利益を失った日の翌日から支払い済みまで年●パーセントの割合による遅延損害金を支払う。
第4条 乙は、甲に対し、今後、丙と接触しないことを約束する。
第5条 乙は、甲に対し、乙が第4条の規定に違反した場合には、その違約金として、1回の違反行為について各金●●円を支払うことを約束する。
第6条 甲と乙は、相互に、インターネットへの書き込み・書面掲載・口頭による情報の流布・架電・電子メール等その他方法の如何を問わず、本件に関する情報をみだりに口外、公開しないことを約束する。
第7条 乙が、第2条の分割金の支払いを怠り、そのため甲が強制執行を申し立てたときは、同強制執行にかかる費用(同強制執行にかかる弁護士費用を含む)は乙の負担とする。
第8条 甲と乙は、甲と乙の間には、本公正証書で定めるものの他、一切の債権債務がないことを相互に確認する。
第9条 乙は、本公正証書第2条、第3条に定める金銭債務の支払いを怠ったときは、直ちに強制執行に服する旨陳述した。 |
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このテンプレートは、慰謝料を分割で支払う場合や、支払いを確実にしたい場合に使いやすい書式です。
公正証書にしておくと、一定の条件を満たすことで、相手が支払いを怠った場合に裁判をしなくても強制執行の手続きに進めることがあります。そのため、慰謝料の金額が大きい場合や、支払い期間が長期にわたる場合には、公正証書の作成を検討する価値があります。
特に、相手の支払い意思に不安がある場合や、分割払いの約束だけでは不安が残る場合には、通常の示談書よりも公正証書の方が安全性を高めやすいです。
公正証書にする場合には、まず慰謝料の金額、支払期限、分割回数、毎月の支払日を明確にする必要があります。
分割払いの場合には、「毎月末日限り」「毎月●日限り」など、支払日を具体的に定めましょう。また、振込先口座、振込手数料の負担、期限の利益喪失条項を入れるかどうかも検討します。
次に、強制執行認諾文言を入れるかどうかが重要です。公正証書にする大きな目的は、支払いが滞った場合に備えることにあります。そのため、単に公正証書を作るだけでなく、支払義務者が強制執行を受けても異議がない旨の文言を入れることが通常です。
また、公証役場で手続きをするため、当事者の氏名・住所・本人確認書類・代理人による場合の委任状など、必要書類も事前に確認しておきましょう。
公正証書にする場合でも、何でも強制執行できるわけではありません。
例えば、「二度と連絡しない」「口外しない」「謝罪する」といった金銭以外の義務については、直ちに給与や預金を差し押さえる対象になるわけではありません。強制執行を意識するのであれば、基本的には金銭支払いの内容を明確にすることが重要です。
また、相手が支払えないほど過大な分割額や、現実的でない期限を定めることも避けましょう。無理な支払条件を入れると、結局支払いが滞り、再びトラブルになる可能性があります。
さらに、公正証書だからといって、脅すような文言や公序良俗に反する内容を入れてよいわけではありません。公正証書は強い効力を持つ書面だからこそ、内容の適正さを慎重に確認する必要があります。
不倫慰謝料の示談書に記載する各条項の具体的な書き方や、それぞれの言葉が持つ役割について詳しく解説します。
一つひとつの条項の意味を正しく理解しておくことで、漏れのない確実な書面を作ることができます。
例えば、不倫慰謝料の示談書には以下のような条項を入れることになります。
それでは、各条項の例文や書き方を順番に見ていきましょう。
示談書の最初には、加害者が不倫の事実を認めて謝罪する条項を入れます。
単に金銭のやり取りをするだけでなく、相手に自らの非を認めさせることが、解決への第一歩となるからです。
例えば、「不貞行為(不倫)をした事実を認め、真摯に謝罪する」といった文言を記載します。
これを書面に残しておくことで、後から「不倫なんてしていなかった」と言い逃れをされるのを防ぐ効果もあります。
被害に遭われた方の心理的な平穏を取り戻すためにも、言葉として残しておくことが望まれます。
慰謝料の条項では、支払われる金額や具体的な支払い方法を明確に定めます。
ここをあやふやにしてしまうと、いつまでにお金が振り込まれるのかが分からず、新たな争いの種になります。
例えば、総額だけでなく「令和●年●月●日までに、指定の口座へ振り込む」と期限を明確にしておきます。
分割払いにする場合には、毎月の支払額や支払日も細かく決めておく必要があります。お金に関する約束は数字ではっきり残すようにしましょう。
不倫の慰謝料相場については、以下の記事で詳しく解説しています。
求償権(きゅうしょうけん)の放棄は、受け取った慰謝料が後から目減りするのを防ぐための条項です。
不倫は二人で行うものなので、本来は二人で責任を分け合いますが、これを放棄させないと、支払った相手が後からあなたの配偶者に「半分返して」と請求できてしまいます。
例えば、不倫相手から100万円を受け取っても、後から相手があなたの配偶者に50万円を請求すれば、家計全体では50万円しか残らないことになります。
あらかじめ「求償権を放棄する」と約束させることで、こうした事態を避け、自分の家庭を守ることができます。
求償権放棄については、以下の記事で詳しく解説しています。
接触禁止の条項は、不倫相手と配偶者の関係を物理的にも精神的にも断ち切るためのルールです。
解決した後も連絡が続くようでは、再びトラブルが起きたり、平穏な生活が脅かされたりする恐れがあるためこのような条項を入れます。
例えば、直接会うことだけでなく、電話やメール、SNSを使ったやり取りも一切禁止する内容を盛り込みます。
「仕事上どうしても必要な場合を除き」といった例外を作るケースもありますが、基本的にはあらゆる接触を断つと明記することで、再発を防ぐ抑止力になります。
接触禁止については、以下の記事で詳しく解説しています。
違約金の条項は、接触禁止などの約束を破った際のペナルティをあらかじめ決めておくものです。
単に「接触しないでください」と書くだけよりも、破ったときの金銭的な責任を定めておくほうが、約束を守らせる力が強くなるからです。
例えば、「一度連絡を取るたびに●●万円を支払う」という形式で定めます。
あまりに高額すぎると法的に認められない場合もありますが、常識的な範囲で金額を決めておくことで、相手が再び近づいてくるのを思いとどまらせる効果が期待されます。
口外禁止の条項は、今回のトラブルに関する情報を外部に漏らさないための約束です。
不倫の事実が周囲に知れ渡ってしまうと、名誉が傷ついたり、仕事や生活に支障が出たりするリスクがあるからです。
例えば、インターネット掲示板やSNSへの書き込み、知人への言いふらしなどを禁止する内容にします。
お互いに「この件については誰にも話さない」と約束することで、プライバシーを守り、静かに問題を終わらせることができます。
口外禁止条項については、以下の記事で詳しく解説しています。
示談書の最後には、この書面以外に貸し借りや請求がないことを確認する「清算条項(せいさんじょうこう)」を入れます。
これを入れることで、一度決着したトラブルを後から蒸し返されることがなくなるからです。
例えば、「本合意書に定めるものの他に何らの債権債務がないことを相互に確認する」と記載します。
これにより、「実はあの時のお金も返してほしい」といった新たな要求を防ぐことができます。
この一文があることで、本当の意味でトラブルに終止符を打つことが可能になります。
清算条項については、以下の記事で詳しく解説しています。
示談書を完成させるまでには、相手とのやり取りを段階的に進めていく必要があります。
いきなり示談書を送りつけるのではなく、順序を守って交渉を進めることで、スムーズにまとまったりしやすくなります。
手続きの流れを知っておけば、今自分が何をすべきかが明確になり、解決までの見通しを立てることができます。
例えば、不倫慰謝料の示談書を作成する手順としては以下のとおりです。

それでは、不倫慰謝料の示談書を作成する手順について順番に見ていきましょう。
まずは、被害者から加害者に対して、不倫の事実を確認し、慰謝料などの要望を伝えることから始まります。
あなたが何を請求するかということを伝えることで、何について議論していくかが明確になります。
例えば、書面やメールなどで不倫の事実に触れ、謝罪や慰謝料の支払いを求める旨を伝えます。
この際、あまりに感情的な言葉をぶつけてしまうと話し合いが止まってしまうこともあるため、冷静にこちらの考えを提示しましょう。
慰謝料を請求をされた側の方は、これに対してまずは回答を行うことになります。
相手が事実を認めるのか、提示された金額で納得するのかを確認することで、今後の話し合いの方向性が決まるからです。
例えば、「事実は認めますが、金額については相談したい」と言ったり、分割払いを希望したりするケースもあります。
お互いの要望が出揃ったところで、具体的な条件を固めていくための話し合いを行います。
双方が納得できる着地点を見つけることで、裁判を避けて穏やかに解決することを目指すためです。
例えば、慰謝料の金額を少し調整したり、接触禁止の条件をより細かく決めたりすることもあります。
お互いに歩み寄ったり、条件を出し合ったりしながら、最終的な合意内容を詰めていきます。この段階で決まった内容が、示談書の土台となります。
交渉で決まった内容を正式な書面にまとめ、双方が署名や捺印を行います。
書面として完成させることで、それまでの話し合いに法的(ほうてき)な効力を持たせることができます。
例えば、作成した示談書を二通用意し、お互いが一通ずつ保管するようにします。
署名が終われば手続きは完了し、あとは決められた期日までに慰謝料を支払ったり、約束されたルールを守ったりする実行の段階へと移ります。
示談書はただ作成すれば良いというものではなく、その内容や作成の仕方に細心の注意を払う必要があります。
正しい知識を持って作成に臨むことで、法的に有効で、かつお互いが納得できる解決を目指すことができます。
例えば、不倫慰謝料の示談書を作成する際の注意点としては以下のとおりです。
それでは、示談書を作成する際の注意点について順番に見ていきましょう。
インターネットなどで手に入るテンプレートはあくまで標準的なものなので、自分の状況に合わせて内容を書き換える必要があります。
一人ひとり置かれた状況は異なるため、テンプレートをそのまま使っただけでは、本当に守りたいルールが漏れてしまう恐れがあるからです。
例えば、相手と同じ職場であれば「仕事以外での接触は禁止する」といった具体的な条件を加える必要があるかもしれません。
また、慰謝料を分割で受け取るのであれば、支払いが遅れたときのルールを詳しく書き足すケースもあります。
示談書にサインをする前には、自分にとって不利になる約束が含まれていないかを慎重に確かめてください。
一度署名をしてしまうと、後から「本当は納得していなかった」と主張して内容を覆すのは非常に難しいからです。
例えば、「今後、一切の請求を行わない」という清算条項が入っている場合、後から新たな不倫の証拠が見つかっても追加の慰謝料を求めることができなくなる可能性があります。
自分に一方的な我慢を強いる内容になっていないか、あるいは言葉の解釈で損をしないかを、隅々まで読み込むことが求められます。
示談書はあくまで法的な合意を記録する書面であるため、相手を非難するような感情的な表現は控えるのが賢明です。
激しい言葉を書き連ねてしまうと、法的に意味のない記載になってしまったり、不明確な内容となってしまったりします。
相手が署名することに抵抗を覚えてしまう可能性もあります。
事実関係と謝罪、そして具体的な条件を淡々と記載することで、事務的でありながらもしっかりと責任を追及できる書面になります。
示談を有利に進めたいからといって、相手を脅して無理やり合意を迫ることは絶対にしてはいけません。
脅されて書かされた示談書は法的に取り消される可能性があるだけでなく、あなた自身が恐喝罪などの罪に問われてしまう危険があるからです。
例えば、「お金を払わないなら職場にバラす」と言ったり、大声で怒鳴り続けたりしてサインを迫るようなケースが考えられます。
正当な権利として慰謝料を求める場合でも、あくまで冷静に、社会のルールに則って話し合いを進めることが解決への近道です。
社会のルールや道徳に反するような過激な条件(公序良俗に反する内容)を記載しても、その部分は法的に無効となります。
あまりに現実離れした条件や、相手の人権を著しく侵害する内容は、裁判所でも認められないからです。
例えば、「一生、独身でいなければならない」という制約や「接触禁止の違約金1000万円」約束は、公序良俗に反する可能性があります。
示談書には、法律の範囲内で適正なルールを記載するようにしましょう。
不倫慰謝料の示談書についてよくある疑問としては、以下の7つがあります。
これらの疑問を順番に解消していきましょう。
A.はい、示談書はご自身で作成することが可能です。
弁護士などの専門家に依頼しなければならないという決まりはありません。
当事者同士が話し合って合意した内容を正しく書面にまとめ、双方が署名や捺印を行えば、それは法的に有効な契約として成立します。
ただし、言葉の選び方ひとつで意味が変わってしまうこともあるため、作成した後は内容に間違いがないか、何度も読み返して確認することが大切です。
A.示談書で交わした約束は、離婚した後であっても有効なまま残ります。
不倫の示談書は「過去の不貞行為」という出来事に対して結ばれた契約であり、その後に夫婦関係がどう変化したかによって、当然に効力がなくなるものではないからです。
例えば、結婚している間に不倫相手と「慰謝料を支払う」という約束をしていれば、その後に離婚したとしても、相手には引き続き慰謝料を支払う義務があります。
ただし、接触禁止条項については、離婚後まで配偶者を拘束することはできないので無効とされる可能性があります。
A.示談書の作成費用を誰が払うかについては法律の決まりはなく、お互いの話し合いで決めることになります。
基本的には、示談書を作ろうと提案した側や、弁護士などの専門家に依頼した側が支払うケースが多いようです。
どちらが負担するにせよ、後で揉めないように費用の支払いについても事前に決めておくのがスムーズです。
A.示談書は手書きであっても、法的な効力に全く違いはありません。
必ずパソコンで作成して印刷しなければならないというルールはなく、手書きであってもお互いの合意が示されており、署名や捺印があれば有効な証拠になります。
ただし、手書きの場合は字が読みにくかったり、後から「勝手に書き足された」と疑われたりする恐れもあります。
なるべく丁寧に書き、修正した箇所には訂正印を押すなど、正確に残すように気をつけましょう。
A.示談書には、住所の記載は不要です。
氏名や押印があれば、これでも足ります。
ただし、名前だけでは同姓同名の方がいて特定が難しい場合があること、訴訟をする際に住所が分かっていれば申立しやすいことから、住所を記載することも多いです。
A.一度サインをした示談書は、後から自分の都合だけで取り消すことは原則としてできません。
お互いが納得して署名した以上、それは社会的な約束(契約)となり、守る義務が発生するからです。
例えば、「後で考えたら金額が高すぎた」といった理由で無効にすることは認められません。
ただし、相手に嘘をつかれて騙されたり、脅されて無理やり書かされたりしたような特殊な場合には、取り消しが認められることもあります。
A.法律で作成が義務づけられているわけではありませんが、示談書を作らないことは非常にリスクが高いといえます。
書面がないと、時間が経ったときに「そんな約束はしていない」と言い逃れをされたり、再び不倫をされたりしても対抗する手段がなくなってしまうからです。
例えば、口約束だけで済ませてしまうと、支払いが滞ったときに証拠がなくて困ることになります。
また、示談書には「これ以上は請求しない」という清算条項も含まれるため、加害者側にとってもトラブルを完全に終わらせるメリットがあります。
お互いに将来の不安をなくすために、必ず書面にしておくのが安心です。
口約束の契約の効力は、以下の記事で詳しく解説しています。
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不倫慰謝料は交渉力の格差が金額に影響を与えやすく、弁護士の経験や知識次第で結果も変わってきますので、弁護士であれば誰でもいいというわけではありません。
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以上のとおり、今回は、不倫の示談書の例文や書き方について、浮気・不貞慰謝料合意書のテンプレート書式を5つ紹介したうえで解説しました。
この記事が不倫慰謝料の示談書について悩んでいる方の助けになれば幸いです。
以下の記事も参考になるはずですので読んでみてください。
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