浮気・不貞行為の証拠になるもの12選!立証は難しい?簡単な集め方

浮気・不貞行為の証拠になるもの12選!立証は難しい?簡単な集め方

著者情報

籾山 善臣

籾山 善臣 弁護士

リバティ・ベル法律事務所

神奈川県弁護士会所属
取扱分野は、浮気・不倫問題、離婚問題、労働問題等。
【連載・取材】幻冬舎ゴールドオンライン、ちょこっと弁護士Q&A、東京新聞、毎日新聞、週刊女性他

浮気トラブルや不貞行為の裁判では、証拠が非常に重要です。証拠がないと、言い逃れをされてしまい、建設的な解決ができないことが多いです

実は、浮気や不貞行為の証拠の集め方にはノウハウやコツがあり、これを押さえておくだけで成功率は格段に上がるはずです。

今回は、浮気・不貞行為の証拠になるもの12選を説明したうえで、簡単な集め方や注意点を解説していきます。

ホウペン

この記事の要点

・不貞行為の証拠は、写真・動画やLINE・メール、手紙、誓約書、探偵の報告書などが有力であり、他にもボイスレコーダーやGPS、領収書、SNS、スケジュール帳、日記、証言などがあります。

・違法な集め方や証拠の捏造は絶対に行わないようにしたうえで、複数の証拠を組み合わせ、日付や人物が特定できるように集めましょう。証拠を出すタイミングにも気を付ける必要があります。

この記事を読めば、浮気や不貞行為の証拠の集め方がよくわかるはずです。

目次

1章 不貞行為の証拠とは

不貞行為の証拠とは、配偶者以外の第三者と自由な意思で肉体関係(性交渉)を持ったことを証明するものをいいます

日本の裁判では、当事者間に争いのある事実については、証拠に基づいて判断することになっています。

話し合いを行う際にも、証拠がないと不貞行為はしていないと言い逃れをされてしまい、議論が前に進まないことが多いです。

最も典型的な不貞行為の証拠としては、浮気相手とラブホテルに出入りしている写真です

このような証拠があれば、相手方も言い逃れをすることができなくなり、不貞行為があったことを認めざるを得なくなります。

裁判所も、このような証拠があれば、不貞行為があったことを前提として、慰謝料を認めてくれる可能性が高まることになります。

このように不貞行為の証拠は、浮気や不貞のトラブルを解決するうえで非常に重要な役割を担うことになり、これがあるかどうかで結果も大きく変わってくる可能性があります。

2章 浮気・不貞行為の証拠になるもの12選

浮気・不貞行為の証拠には、写真・動画、LINE(ライン)・メール、手紙、誓約書(自白)、探偵の報告書、ボイスレコーダー、GPS・カーナビ、領収書や明細、SNSの投稿、スケジュール帳、日記、第三者の証言などがあります。ただし、どの証拠も同じように使えるわけではありません。

不倫慰謝料で問題になるのは、単に「親しい関係だったか」ではなく、基本的には「肉体関係があったといえるか」です。そのため、証拠を見るときは、次の3つの視点で整理すると分かりやすくなります。

・肉体関係を推測できる内容か
・誰と誰の行動なのか特定できるか
・いつ、どこで会っていたのか分かるか

まずは、証拠ごとの使いやすさを一覧で確認してみましょう。

証拠の種類証拠の強さ使いやすい場面弱い場面組み合わせる証拠
1写真・動画強いラブホテルの出入り、宿泊を伴う旅行、裸や性行為を示す場面食事、手つなぎ、ツーショットだけLINE、領収書、GPS
2LINE(ライン)・メール中〜強い肉体関係を前提にした会話、ホテルや宿泊の相談好意表現、ハートマーク、日常会話だけ写真、動画、領収書
3手紙不倫関係や肉体関係をうかがわせる具体的な記述「好き」「会いたい」など抽象的な表現だけLINE、日記、写真
4誓約書(自白)強い肉体関係、期間、頻度、相手の名前を認めている脅して書かせた場合、内容が曖昧な場合録音、LINE、領収書
5探偵の報告書強いラブホテルや相手方自宅への出入りが時系列で記録されている食事や短時間の接触だけLINE、GPS、領収書
6ボイスレコーダー中〜強い肉体関係を認める発言、ホテルに行く約束の会話雑音が多い、誰の声か分からない誓約書、LINE、写真
7GPS・カーナビ補強向きホテル付近での長時間滞在、不自然な移動履歴位置情報だけで会った相手が分からない写真、領収書、LINE
8領収書・明細補強向きホテル代、宿泊費、二人分の支払い食事代や買い物だけ写真、GPS、LINE
9SNS投稿補強〜中同じ日時・場所での親密な投稿、相手の自宅内の写真風景写真、集合写真だけLINE、写真、位置情報
10スケジュール帳補強向き密会日、ホテル名、外泊予定が記載されている名前や記号だけ領収書、GPS、LINE
11日記補強〜中肉体関係や継続的な交際を具体的に書いている主観的な感想や妄想に見える内容LINE、手紙、写真
12第三者の証言補強〜中ホテル出入りや宿泊を具体的に見た証言噂話、抽象的な感想写真、報告書、LINE

このように、写真・動画、誓約書、探偵の報告書などは、それだけでも強い証拠になりやすい傾向があります。一方で、GPS・領収書・SNS・スケジュール帳などは、単独では弱くても、他の証拠と組み合わせることで不貞行為を裏付けやすくなります。

それでは、12個の証拠について順番に見ていきましょう。

2-1 写真・動画

写真や動画は、不貞行為の証拠として使いやすい資料の一つです。

特に、ラブホテルに二人で出入りしている写真や、宿泊を伴う旅行の様子、裸や性行為をうかがわせる動画などは、肉体関係を推測しやすい資料になります。

一方で、単なるツーショット写真、手をつないでいる写真、食事をしている写真だけでは、不貞行為の証拠としては弱くなりやすいです。親しい関係であることは分かっても、肉体関係まで直ちに分かるわけではないためです。

写真や動画を証拠として残す場合には、顔、日時、場所、相手との関係性が分かるようにしておきましょう。1枚だけで判断しにくい場合でも、LINE、領収書、GPSの記録などと組み合わせることで、証拠として使いやすくなります。

不倫の写真については、以下の記事で詳しく解説しています。

ホテルへの出入りが証拠となるかは、以下の記事で詳しく解説しています。

手を繋いでいるだけでは不倫となりにくいことは、以下の記事で詳しく解説しています。

食事だけでは不倫となりにくいことは、以下の記事で詳しく解説しています。

2-2 LINE(ライン)・メール

LINE(ライン)やメールは、不倫の発覚につながりやすい証拠です。

例えば、肉体関係があったことを前提にした会話、ホテルや宿泊の予定を相談している内容、不倫関係であることを認める発言などがあれば、不貞行為を裏付ける材料になります。

ただし、「好き」「会いたい」「またご飯に行こう」といった内容だけでは、証拠としては弱くなりやすいです。ハートマークや親密な呼び方があっても、それだけでは肉体関係までは分からないためです。

LINEやメールを保存する際は、相手のアカウント名、アイコン、送信日時、前後の会話の流れが分かるように残しておきましょう。画面の一部だけを保存すると、後から「文脈が違う」と反論されることがあります。

LINEは不倫の証拠となるかについては、以下の記事で詳しく解説しています。

2-3 手紙

手紙やメッセージカードも、不倫関係を示す証拠になることがあります。

手書きの手紙であれば、筆跡から誰が書いたものか分かりやすく、本人が気持ちを直接書いているため、関係性を示す資料として使いやすいことがあります。

例えば、二人だけの密会の思い出、配偶者に隠れて会っていたこと、肉体関係をうかがわせる具体的な内容が書かれていれば、不貞行為を裏付ける材料になります。

ただし、「好き」「ずっと一緒にいたい」などの愛情表現だけでは、肉体関係の証明としては弱いです。手紙は、LINE、写真、日記、領収書などとあわせて、二人の関係の継続性を示す資料として使うとよいでしょう。

2-4 誓約書(自白)

本人が不倫を認めて作成した誓約書や自白書は、強い証拠になりやすいです。

特に、誰と、いつから、どの程度の頻度で、どこで肉体関係を持ったのかが具体的に書かれていれば、後から「不倫はしていない」と言い逃れしにくくなります

ただし、誓約書の内容が曖昧だと、証拠として十分に使えないことがあります。例えば、「仲良くしすぎました」「軽率な行動をしました」という記載だけでは、肉体関係を認めたとはいえない場合があります。

また、怒鳴る、脅す、長時間拘束するなどして無理に書かせた場合には、後から有効性を争われる可能性があります。誓約書を作る場合には、冷静に話し合い、事実関係を具体的に書いてもらうことがポイントです。

浮気や不倫の誓約書については、以下の記事で詳しく解説しています。

2-5 探偵の報告書

探偵や興信所の報告書は、不貞行為の証拠として使いやすい資料です。

特に、ラブホテルへの出入り、相手の自宅への宿泊、二人の行動の流れが、写真付きで時系列に整理されている報告書は、第三者にも状況が伝わりやすくなります

ただし、探偵の報告書であっても、食事をしている場面や短時間だけ会っている様子しか記録されていない場合には、不貞行為の証拠としては弱くなります

探偵に依頼する場合には、単に「会っている写真」を撮ってもらうのではなく、肉体関係を推測できる場面を押さえる必要があります。事前に、どのような証拠が必要かを確認しておくとよいでしょう。

探偵の浮気調査については、以下の記事で詳しく解説しています。

2-6 ボイスレコーダー

ボイスレコーダーの録音も、不倫の証拠になることがあります。

例えば、配偶者や不倫相手が肉体関係を認めた発言、ホテルに行く約束をしている会話、不倫関係を前提にした会話などが録音されていれば、証拠として使いやすくなります。

一方で、雑音が多くて聞き取れない録音、誰が話しているのか分からない録音、会話の一部だけを切り取った録音は、証拠として弱くなることがあります

録音を残す場合には、誰の発言か、いつの会話か、どのような流れで話しているのかが分かるようにしておくことがポイントです。可能であれば、録音後に会話内容を文字起こししておくと、後から整理しやすくなります。

2-7 GPS・カーナビ

GPSやカーナビの履歴は、配偶者の移動や滞在場所を示す証拠になります。

例えば、ラブホテル付近で長時間滞在している履歴、不倫相手の自宅付近に何度も行っている履歴、仕事や出張と説明していた時間帯と矛盾する移動履歴などは、不倫を疑わせる材料になります。

ただし、位置情報だけでは「その場所にいた」ことは分かっても、「誰と何をしていたのか」までは分からないことが多いです。そのため、GPSやカーナビは単独で使うよりも、写真、領収書、LINEなどと組み合わせる方が効果的です。

また、GPSの設置方法によっては違法になる可能性があります。無断で相手の持ち物や車に機器を取り付ける行為にはリスクがあるため、慎重に判断しましょう。

ドライブレコーダーと不倫の証拠については、以下の記事で詳しく解説しています。

GPS設置の違法性については、以下の記事で詳しく解説しています。

2-8 領収書や明細

領収書やクレジットカード明細は、配偶者がどこで何にお金を使ったのかを示す資料です。

例えば、ラブホテル代、宿泊費、二人分の飲食代、不倫相手へのプレゼント代などは、不倫関係をうかがわせる材料になります。

ただし、レストランの領収書や買い物の明細だけでは、「同僚と食事をしただけ」「仕事で使っただけ」と説明されることがあります。そのため、領収書や明細だけで肉体関係を証明するのは難しい場合があります。

領収書や明細を見つけた場合には、日付、時間、場所、金額が分かるように保存しておきましょう。その日のLINE、写真、GPS、スケジュール帳の記録と照らし合わせることで、証拠として使いやすくなります。

2-9 SNSの投稿

SNSの投稿も、不倫関係を示す証拠になることがあります。

例えば、同じ日に同じ場所で撮影された写真、不倫相手の自宅内で撮影された写真、二人だけの関係をうかがわせるコメント、宿泊や旅行を示す投稿などがあれば、不貞行為を裏付ける材料になります。

ただし、風景写真や集合写真だけでは、証拠としては弱いです。また、投稿だけでは二人の関係や肉体関係が分からないことも多いため、他の証拠と組み合わせる必要があります。

SNSの投稿を保存する場合には、投稿内容だけでなく、投稿者のアカウント名、投稿日時、プロフィール、コメント欄も一緒に残しておきましょう。後から削除されることもあるため、見つけた時点で保存しておくことがポイントです。

SNSと不倫の証拠については、以下の記事で詳しく解説しています。

2-10 スケジュール帳

スケジュール帳や予定表は、密会の予定や行動の流れを示す資料になることがあります。

例えば、不倫相手の名前や略称、ホテル名、外泊予定、配偶者に説明していた予定と矛盾する記録などがあれば、不倫を疑わせる材料になります。

ただし、「Aさん」「会う」「外出」などの記載だけでは、肉体関係の証明としては弱いです。スケジュール帳は、単独で不倫を証明するというより、他の証拠と日付を合わせて使う資料と考えましょう。

同じ日の領収書、GPS、LINE、写真などと照らし合わせることで、「その日に誰とどこで会っていたのか」を説明しやすくなります。

2-11 日記

日記は、本人の本音や行動が残っていることがあるため、不倫の証拠になることがあります。

例えば、不倫相手と肉体関係を持ったこと、配偶者に嘘をついて外泊したこと、不倫関係が継続していることなどが具体的に書かれていれば、不貞行為を裏付ける材料になります。

ただし、日記は本人の主観的な記録です。そのため、抽象的な感想だけの場合や、事実なのか想像なのか分かりにくい場合には、証拠として弱くなります

日記を証拠として使う場合には、日付、相手の名前、場所、具体的な出来事が書かれているかを確認しましょう。LINEや写真など、客観的な資料とあわせて使うことで説得力が高まります。

2-12 第三者の証言

第三者の証言も、不倫を裏付ける材料になることがあります。

例えば、二人がラブホテルに入るところを見た、同じ部屋に宿泊していたことを確認した、不倫相手が配偶者の自宅に何度も出入りしていたことを見た、という具体的な証言であれば、証拠として使える可能性があります。

一方で、「仲が良さそうだった」「噂で聞いた」「雰囲気が怪しかった」という程度では、証拠としては弱いです。第三者の証言は、見た日時、場所、状況が具体的であるほど使いやすくなります。

証言だけに頼るのではなく、写真、探偵の報告書、LINE、領収書などと組み合わせて、客観的な資料で補強していきましょう。

3章 不貞行為の証拠にならないもの

不倫の慰謝料を請求する場合、単に「仲が良い」ことを示す資料だけでは、法的な不貞行為の証拠として認められません

法律上の不貞行為は、配偶者以外の異性と「肉体関係(性交渉)」があった事実を指すため、それ以外の親密な行動は決定打にならないからです。

例えば、以下のような資料は、不貞行為を証明する証拠としては不十分とされやすいです。

・プラトニックな交際を思わせる、映画館や公園でのデート写真
・互いの誕生日を祝い、高価なプレゼントを贈り合っている記録
・悩み相談や仕事の激励など、日常的な支え合いを感じさせる会話
・深夜まで電話をしていたり、頻繁に連絡を取り合ったりしている履歴
・相手の車に同乗しているだけの写真や、近所を散歩している様子

これらの事例は、第三者から見て客観的に肉体関係を断定できるものではないため、「親しい友人や同僚との交流である」と言い逃れされる可能性が非常に高いのが実情です。

したがって、こうした資料はあくまで事実を補強する材料とはなっても、肉体関係を裏付ける決定的な証拠を別に確保する必要があります

ただし、こうした小さな記録の積み重ねにより、相手方に対して不倫を隠し通すことはできないと認識させ、自白を促すきっかけになることもあります。

4章 浮気・不貞行為の証拠の集め方・見つけ方

不貞行為の証拠を集める際は、身近な場所から少しずつ事実を積み重ねていきましょう

いきなり問い詰めても隠されてしまう恐れがありますが、客観的な記録を揃えておけば、話し合いを有利に進められるからです。

例えば、浮気・不貞行為の証拠の集め方・見つけ方としては、以下の方法があります。

・検索履歴やSNSを確認する
・財布やポケットや車をチェックする
・行動を観察し尾行する
・許可を得て携帯を見せてもらう
・間接証拠をもとに問い詰める

浮気・不貞行為の証拠の集め方・見つけ方

それでは、それぞれの方法について順番に見ていきましょう。

4-1 検索履歴やSNSを確認する

検索履歴やSNSを確認することは、配偶者の行動を把握するための近道となります

検索画面や投稿内容には、本人の興味やこれからの予定が直接的に現れやすいからです。

例えば、以下のような情報を探してみるのがよいでしょう。

・デートで使うようなレストランや、宿泊施設の予約サイトを閲覧したりしている
・SNSで特定の相手とだけ、親密なコメントを送り合ったりしている

このように、本人の関心がどこにあるかを把握しておくことで、その後の調査をスムーズに進めるためのヒントが得られます。

4-2 財布やポケットや車をチェックする

身の回りの持ち物や車内を調べることは、嘘を暴くための有力な手がかりを見つけられることがあります

実際に支払ったお金の記録や移動した場所の痕跡は、客観的な事実としてどこかに残っているものです。

例えば、以下のようなケースが考えられます。

・スーツのポケットに、二人分の飲食代が記された領収書が入っていたりする
・財布からホテルの領収書が出てきた
・車のカーナビの履歴を見たら普段は行かない遠方の観光地に行っていた
・ドラレコを見たら肉体関係の記録が残っていた

見つけたときは、スマートフォンできれいに撮影したり、コピーを取ったりして保管しておきましょう。

車の中での不倫については、以下の記事で詳しく解説しています。

4-3 行動を観察し尾行する

配偶者の行動を細かく観察して尾行することは、不貞行為の決定的な現場を押さえるために有効な手段です

不倫が疑われる日の当たりをつけて、ラブホテルや不倫相手の自宅へ出入りする場面を写真に残すことができれば、言い逃れのできない強力な証拠になるからです。

例えば、以下のような手順で進めることが考えられます。

・帰宅が遅い日や不審な外出の傾向を把握し、密会が行われそうな日を特定したりする
・特定した日に後を追い、相手と合流してラブホテルに入る瞬間を撮影したりする

闇雲に動くのではなく、まずはしっかりと行動のパターンを分析し、ここぞというタイミングで現場を確認することで成功しやすくなります。

4-4 許可を得て携帯を見せてもらう

配偶者の許可を得て携帯を見せてもらいましょう

携帯は、LINEやメール、SNS、写真など証拠の宝庫だからです。

例えば、一緒にいる際にずっと携帯のLINEでやり取りをしているタイミングなどで、「誰とやり取りしているの?見せてよ」と言って切り出してみましょう。

具体的な疑いや調査をしていることを悟られないようにお願いすることがポイントです。

本人の目の前でメッセージや写真を確認できれば、その場で事実を認めさせやすくなります。

4-5 間接証拠をもとに問い詰める

手元にあるいくつかの小さな証拠(間接証拠)を提示しながら問い詰めることで、本人の口から真実を引き出す方法です

一つひとつは小さな証拠でも、それらを組み合わせて矛盾を指摘することで、相手が「もう隠し通せない」と観念して自白を始めるケースが多いからです。

「〇〇って人と不倫してる?」と聞いてみて、相手方が言い逃れをする場合には、少しずつ情報と証拠を出していきます。

例えば、次に、「先週の〇日、仕事って言ってたけど、〇〇さんと会ってたよね」といった情報を出します。

それでも、相手方が会っていないというのであれば、これに反する証拠を出して、矛盾を明らかにします

一度、矛盾を明らかにすれば、そこからは素直に話してくれることが多いです。

問い詰める際にはボイスレコーダーを使って録音したうえで行うといいでしょう。

5章 浮気・不貞行為の証拠を集める場合の注意点

不貞行為の証拠を集める際は、正しい方法で慎重に行動することが求められます

せっかく集めた資料であっても、その方法が法律に反していたり、内容が不確かなものだったりすると、裁判で認めてもらえない恐れがあるからです。

後のトラブルを避けるためにも、ルールを守って確実に証拠を揃えておくことが、あなたの権利を守ることにつながります。

例えば、浮気・不貞行為の証拠を集める場合の注意点としては、以下の5つがあります。

・違法な集め方はしない
・証拠を捏造しない
・複数の証拠を組み合わせる
・日付や人物が特定できるようにする
・不貞行為の証拠を出すタイミングに気を付ける

浮気・不貞行為の証拠を集める場合の注意点

それでは、これらの注意点について順番に見ていきましょう。

5-1 違法な集め方はしない

証拠を集める過程で、法律を犯してしまうような無理な調査は控えましょう

行き過ぎた調査方法は、プライバシーの侵害や住居侵入などの罪に問われてしまう危険があり、最悪の場合はせっかくの証拠が裁判で使えなくなってしまうからです。

例えば、別居している配偶者の家に勝手に侵入してカメラを設置したり、相手のスマートフォンに無断で遠隔操作アプリをインストールしたりすることは避けましょう。

5-2 証拠を捏造しない

存在しない事実を作り上げる「捏造(ねつぞう)」は絶対に行ってはいけません

嘘の証拠を提出したことが発覚すると、あなたの主張全体の信用が失われてしまい、本来受け取れるはずの慰謝料が認められなくなるという大きな損害を被るからです。

例えば、偽のメッセージ画面を自分で作成して不倫のやり取りがあったように見せかけたり、関係のない写真を加工してラブホテルに出入りしているように偽ったりすることは禁止です。

5-3 複数の証拠を組み合わせる

一つの証拠だけに頼るのではなく、いくつかの資料を組み合わせて事実を補強していくことが効果的です

例えば、GPSでホテルに滞在していた記録を見つけたり、その日のホテルの領収書を確保したりしましょう。

また、SNSの親密な写真を確認したり、その前後のLINEのやり取りを保存したりします。

点と点をつなぎ合わせて一本の線にすることで、相手の逃げ道をなくし、不貞行為の事実をよりはっきりと浮かび上がらせることができます。

5-4 日付や人物が特定できるようにする

証拠として残す資料は、いつ、誰が、何をしたのかが第三者にもはっきりと伝わるように記録しましょう

日時や人物が曖昧なままだと、相手から「それは自分ではない」「不倫を疑われている時期とは関係ない」といった反論を許してしまう隙を与えてしまうからです。

例えば、写真を撮る際は、日付が表示される機能を使ったり、周囲の建物と一緒に写したりします。

また、メッセージを保存する際は、相手のアイコンやアカウント名、送信日時がしっかり画面に入るようにします。

5-5 不貞行為の証拠を出すタイミングに気を付ける

手に入れた証拠を相手に突きつける際は、そのタイミングをしっかりと見極めましょう

早い段階で手の内をすべて見せてしまうと、相手が証拠に合わせた嘘を考えたり、他の有力な証拠を隠滅したりする時間を与えてしまう可能性があるからです。

例えば、まずは相手の言い分を十分に聞き出し、矛盾が生じたところで決定的な資料を提示したりする。

十分な証拠が揃うまでは平然と振る舞い、証拠をある程度確保してから話し合いを切り出すのがいいでしょう。

6章 不貞行為の証拠なし!証拠不十分でも慰謝料は請求できる?

不貞行為の証拠がなくても、慰謝料を請求できることはあります

相手方が不貞行為を認めれば、証拠により不貞行為を立証する必要はないためです。

例えば、相手方にも弁護士が就くような場合には、不貞行為をしたのであれば嘘をつくことはできないので、真摯に対応するべきだと助言してくれることが多いでしょう。

そのため、結果として証拠を使わないことも多いですし、証拠がなくても慰謝料を請求できることはあります。

ただし、不貞行為を理由に慰謝料を請求することにより、少なからず、相手方に負担を生じさせることになります

また、配偶者が潔白であるにもかかわらず、不貞行為をしたと決めつけて、慰謝料まで請求すれば、夫婦としての信頼関係は完全に崩れてしまう可能性があります。

そのため、不貞行為の慰謝料については、根拠なく請求するべきではなく、証拠を集めたり、調査をしたりしたうえで、行うようにしましょう。

7章 不貞行為の証拠を集めるのが難しいときの対処法

自分一人で不貞行為の証拠を集めるのが難しいと感じたときは、配偶者自身の協力を得たり、専門家に頼ったりする方法を検討しましょう

例えば、解決に向けた具体的な対処法としては以下の3つがあります。

7-1 配偶者に自白してもらう

決定的な物証がない場合でも、配偶者本人に事実を認めてもらうという方法があります

間接的な証拠があれば配偶者も素直に不貞行為を認めることも多く、配偶者が夫婦関係を続けていきたいと考えている場合には証拠集めに協力してくれることも少なくありません。

例えば、自白をボイスレコーダーに録音したり、誓約書を作ってもらったりしましょう。

7-2 探偵や興信所に調査してもらう

自分の力だけで現場を押さえるのが困難なときは、調査のプロである探偵や興信所に依頼することを検討しましょう

費用はかかりますが、言い逃れのできない強力な証拠を確保しやすく、裁判でも証拠として使いやすいです。

ただし、料金が高額となることも多く、証拠を取れないということもあります。事前に配偶者の行動を把握したうえで、不貞行為の可能性が高い日を絞るなど工夫しましょう

不貞の証拠を取れた場合でも、調査費用をすべて不貞相手に請求できるとは限りませんので注意しましょう。

7-3 弁護士に相談する

法律の専門家である弁護士に相談することは、現状を打開するための大きな助けとなります

今ある資料が証拠としてどれくらい通用するのかを正確に判断してくれたり、不足している部分をどう補うべきか具体的なアドバイスをくれたりするからです。

無駄な調査費用をかけずに済む可能性もありますし、効率的に証拠を集めやすく、証拠を集めた後の慰謝料請求へもスムーズに進みやすくなります。

早い段階で専門家の意見を聞いておくことで、無駄な動きを減らし、法的に適切な形で権利を主張できるようになります。

8章 不倫の証拠についてよくある疑問

不倫の証拠についてよくある疑問としては、以下の8つがあります。

Q1:不貞行為の立証は難しい?
Q2:不貞行為の証拠がLINE(ライン)のみでも大丈夫?
Q3:浮気相手の自宅(家)への出入りの写真は証拠になる?
Q4:パンツは浮気の証拠になる?
Q5:別居中の不貞行為の証拠はどう集めればいい?
Q6:浮気の証拠には時効がある?
Q7:浮気の証拠集めが辛いときは?
Q8:不貞行為の証拠を消されてしまったら?

これらの疑問を順番に解消していきましょう。

8-1 Q1:不貞行為の立証は難しい?

A.不貞行為の立証は、決して簡単なことではありませんが、ポイントを抑えれば不可能ではありません

肉体関係は密室で行われるため直接的な証拠は残りにくいですが、周囲の状況を固めることで「肉体関係があった」と推認させることができるからです。

例えば、ラブホテルに数時間滞在していたり、メッセージで性交渉を振り返るやり取りをしていたりする事実を複数揃えることで、立証の壁を乗り越えられるようになります。

8-2 Q2:不貞行為の証拠がLINE(ライン)のみでも大丈夫?

A.LINE(ライン)のやり取りだけでも、内容次第では有力な証拠になり得ます

メッセージの中に、性交渉があったことをはっきりと裏付ける具体的な記述があれば、それだけで不貞行為が認められるケースもあるからです。

例えば、「昨日のホテルの部屋は綺麗だったね」と感想を述べていたり、行為そのものを振り返る言葉が交わされていたりする場合などです。

8-3 Q3:浮気相手の自宅(家)への出入りの写真は証拠になる?

A.浮気相手の自宅への出入りを捉えた写真は、不貞行為を推認させる有力な材料になります

夜間に入室して翌朝に出てくるなど、滞在時間の長さが分かれば、室内で肉体関係があったと判断されやすくなるからです。

例えば、夜遅い時間に入室し、翌朝に出てくる場面を複数回記録したりすることで、単なる訪問ではないことを証明しやすくなります。

自宅不倫については、以下の記事で詳しく解説しています。

8-4 Q4:パンツは浮気の証拠になる?

A.下着に付着した汚れや、そこから検出される体液は、不貞行為の証拠となる可能性がないわけではありません

DNA鑑定したり、試薬を使って反応を確認したりすることで、間接的な証拠とはなることもあるでしょう。

ただし、これ単体では、性行為が行われたのか、「いつ」「誰と」行われたものかを特定するのが難しく、他の証拠と組み合わせないと立証までは難しい可能性が高いでしょう。

8-5 Q5:別居中の不貞行為の証拠はどう集めればいい?

A.別居中であっても、基本的には同居時と同じような方法で集めることになります

ただし、相手の家へ無断で入ることはできないため、外部からの観察やSNS、あるいは専門家の力を借りるのが現実的です。

例えば、相手の投稿から外出先を特定したり、探偵に依頼して外出先での接触を確認してもらったりする方法があります。

別居中の不貞行為については、以下の記事で詳しく解説しています。

8-6 Q6:浮気の証拠には時効がある?

A.証拠そのものに期限はありませんが、慰謝料を請求する権利には時効が存在します

原則として「浮気相手と不倫の事実を知った時から3年」を過ぎると、せっかくの証拠があっても請求が認められなくなってしまうからです。

例えば、数年前の証拠でも知ってから3年以内であれば慰謝料を請求できますが、時効が迫っている場合は早急に手続きを始める必要があります。

浮気の時効については、以下の記事で詳しく解説しています。

8-7 Q7:浮気の証拠集めが辛いときは?

A.証拠集めが精神的に辛いときは、決して一人で抱え込まないでください

配偶者の裏切りを確認し続ける作業は心がすり減るものですし、無理をすると体調を崩してしまう恐れがあるからです。

例えば、信頼できる人に話を聴いてもらったり、探偵や弁護士に任せたりすることも検討しましょう。

8-8 Q8:不貞行為の証拠を消されてしまったら?

A.一度消されてしまったデータであっても、専門業者により復元できることがないわけではありません

ただし、復元は容易ではなく、現実的ではないことも多いです。そのため、証拠は写真にとるなど消されないように確保しておきましょう。

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10章 まとめ

以上のとおり、今回は、浮気・不貞行為の証拠になるもの12選を説明したうえで、簡単な集め方や注意点を解説しました。

この記事が不貞行為の証拠をどのように集めればいいのか悩んでいる方の助けになれば幸いです。

以下の記事も参考になるはずですので読んでみてください。

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籾山 善臣

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神奈川県弁護士会所属。
取扱分野は、浮気・不倫問題、離婚問題、労働問題等。
【連載・執筆等】幻冬舎ゴールドオンライン、ちょこ弁|ちょこっと弁護士Q&A他
【取材実績】東京新聞2022年6月5日朝刊、毎日新聞 2023年8月1日朝刊、週刊女性2024年9月10日号、区民ニュース2023年8月21日

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