2025年1月20日
ハラスメント
パワハラで訴える方法4つ!パワハラを訴える基準と有力な証拠6つ
パワハラに該当する場合には慰謝料請求が可能ですが、すべての事案で訴えられているわけではないため、訴える基準を知っておくことが有益です。今回は、パワハラで訴える方法4つを説明したうえで、パワハラを訴える基準や有力な証拠について解説していきます。
2025/01/23
ハラスメント
セクハラの慰謝料相場が知りたいと悩んでいませんか?
セクハラをされると職場で働きにくくなりますし、多大な屈辱感を受けるため、慰謝料を請求できないか気になりますよね。
セクハラの慰謝料相場は、事案により大きく異なるものの、5万円~100万円以下となることが多いです。
このように金額にブレがあるのは、行為態様や被害状況などを考慮するため、個別の事案に依存するところが大きいためです。
具体的には、セクハラの慰謝料金額に影響しやすい要素4つを整理すると以下のとおりです。
とくに行為の悪質性が高い場合には、慰謝料が200万円を超えるケースもあります。
しかし、慰謝料請求ではセクハラの事実を立証する必要があるため、証拠を確保しておく必要があります。
実は、相場よりも慰謝料金額が低くなってしまう方の多くは、有力な証拠がないためにセクハラ行為が正確に評価されていないというのが実情です。
この記事をとおして、セクハラを理由とする慰謝料請求を考えている方が、後悔しないために必要な知識をわかりやすく伝えていくことができればと思います。
今回は、セクハラの慰謝料相場について説明したうえで、金額に影響しやすい要素と適正な慰謝料を獲得するポイントを解説していきます。
具体的には、以下の流れで解説していきます。
この記事を読めば、セクハラを理由として慰謝料請求する場合にどうすればいいのかがよくわかるはずです。
目次
セクハラの慰謝料相場は、事案により異なるものの、5万~100万円程度となることが多いです。
しかし、セクハラ行為が悪質な場合には、慰謝料が200万円以上になることもあります。
例えば、性的暴行がある場合や、セクハラによって退職に追い込まれた場合には、慰謝料も高額になりやすいです。
セクハラの慰謝料金額が変動しやすいのは、複数の要素を考慮しているためです。
具体的には、セクハラの慰謝料相場に影響する要素4つを整理すると以下のとおりです。
それでは、これらの要素について順番に説明していきます。
セクハラの慰謝料相場に影響する要素1つ目は、行為の悪質性です。
行為の悪質性が高ければ慰謝料金額は高く、逆に低ければ慰謝料金額は少なくなる傾向にあります。
例えば、身体的接触や性交に至った場合には悪質性が高く、性的言動のみの場合は悪質性が低いと評価されやすいです。
セクハラの慰謝料相場に影響する要素2つ目は、行為の継続性です。
なぜなら、セクハラ行為が長引くほど被害者が受ける苦痛が大きくなるためです。
例えば、週に2~3回程度の身体的接触が数か月以上続いている場合には、執拗なセクハラ行為として慰謝料金額は高くなる傾向があります。
他方で、セクハラ行為が1回だけの場合には、複数回行った場合よりも慰謝料金額は低く評価されやすくなります。
セクハラの慰謝料相場に影響する要素3つ目は、被害状況です。
セクハラ行為の結果、被害者が休職や退職に追い込まれてしまうことがあります。
この場合、セクハラと被害状況との間に因果関係があれば、休業損害や逸失利益などが慰謝料の増額要素として考慮される可能性があります。
セクハラの慰謝料相場に影響する要素4つ目は、被害者側の原因です。
セクハラが行われた場合でも、損害の発生につき被害者側に原因がある場合には、慰謝料が減額される可能性があります。
例えば、被害者が周囲に相談できたにもかかわらず、相談しなかったことがセクハラ行為を長期化させた場合には、減額事由として考慮されるおそれがあります。
裁判例では、セクハラ行為によって解離性障害を罹患したものの、これは幼少期のトラウマが重大な要因になっているとして、4割を減額したものがあります(京都地判令和元年6月28日)。
セクハラの慰謝料相場は、実際の裁判例を見るとわかりやすいです。
セクハラの慰謝料相場がわかる裁判例3つを整理すると以下のとおりです。
それでは、これらの裁判例について順番に説明していきます。
原告は、上半身裸で浴室にいたところ被告に「ねえ、ねえ、何してるの」と話しかけられたことから、約4426万円の慰謝料を請求した事案について、
裁判所は、使用者の許可なく浴室に立ち入り、体を見ながら問いかけることは、セクハラ行為に該当するものの、原告の攻撃的態度等も考慮し、慰謝料は10万円が妥当と判断しています。
判例は以下のように説明しています。
原告は、被告が二人きりになった状況を利用して施錠したうえで肉体関係を求める発言をしたことから、約450万円の慰謝料を請求した事案について、
裁判所は、被告の施錠による物理的セクハラ行為は失敗に終わっているものの、性的関係を求める発言は言語によるセクハラにあたるとして、慰謝料は100万円が妥当と判断しています。
判例は以下のように説明しています。
原告が、被告から胸や足を触等の行為を繰り返し受けたことから、約660万円の慰謝料を請求した事案について、
裁判所は、被告による身体的接触はセクハラ行為に該当し、原告の主張は十分に納得でき、不自然さはないことから、慰謝料は200万円が妥当と判断しています。
判例は以下のように説明しています。
セクハラで適正な慰謝料を獲得するには、事前の対策が大切となります。
具体的には、セクハラで慰謝料相場に違い金額にするポイント3つを整理すると以下のとおりです。
それでは、これらのポイントについて順番に説明していきます。
セクハラで慰謝料相場に近い金額にするポイント1つ目は、証拠を確保することです。
なぜなら、証拠が不十分ですと、セクハラ行為が適正に評価されず、相場よりも低い慰謝料金額になってしまう可能性があるためです。
とくにセクハラ行為は第三者のいない状況でされることが多いため、客観的な証拠が重要となります。
例えば、セクハラ行為の有力な証拠6つを整理すると以下のとおりです。
セクハラで慰謝料相場に近い金額にするポイント2つ目は、労働審判・訴訟を用いることです。
セクハラの相談先としては、労働局なども考えられます。
しかし、労働局の助言や指導には強制力がないため、解決に至らないこともあります。
また、あっせん制度もありますが、これは迅速性に重点を置いているため、適正な慰謝料金額にならないことも少なくありません。
そのため、適正な慰謝料金額を獲得したい場合には、裁判所が審理することになる労働審判や訴訟で請求していくことが望ましいです。
セクハラで慰謝料相場に近い金額にするポイント3つ目は、弁護士に相談することです。
セクハラによる慰謝料請求では、「どのような行為が行われたのか」「どのような被害状況にあるのか」などを説得的に主張する必要があります。
しかし、慰謝料請求は専門性が高いため、適切に主張していくには法的知識が重要になります。
また、セクハラが問題となる場合、解雇などの法的問題が関係していることも少なくありません。
そのため、セクハラ行為に対して慰謝料請求したいと感じたら、弁護士に相談することをおすすめします。
セクハラに強い弁護士を探したい場合には、是非、労働弁護士コンパスを活用ください。
労働問題は非常に専門的な分野であり、弁護士であれば誰でもいいというわけではありません。
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以上のとおり、今回は、セクハラの慰謝料相場について説明したうえで、金額に影響しやすい要素と適正な慰謝料を獲得するポイントを解説しました。
この記事の要点を簡単に整理すると以下のとおりです。
この記事が、セクハラ行為に慰謝料請求したいと困っている方の助けになれば幸いです。
以下の記事も参考になるはずですので読んでみてください。
弁護士に相談する
籾山善臣
リバティ・ベル法律事務所
神奈川県横浜市中区尾上町1丁目4番地1関内STビル11F
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