2025年3月8日
労働一般
厚生労働省のブラック企業リスト(2024)!地域と掲載企業の傾向
ブラック企業リスト掲載の事案は、労働安全衛生法違反が多く、実際のイメージとは異なる部分があります。今回は、ブラック企業リストとその内容について説明したうえで、ブラック企業を見極めるための簡単なチェックリストについて解説していきます。
2025/11/08
不当解雇
!?4つの前兆と簡単な対処法【弁護士解説】.png)

会社から試用期間でクビにされてしまい悩んでいませんか?
他の内定を断って入社したのに1年も経たないうちに解雇されてしまうと生活に不安があるのは勿論、転職できるのかも心配ですよね。
試用期間のクビとは、入社後に業務の適格性を見るために設けられた期間で本採用しないとの判断をされてしまうことを言います。
試用期間でクビになる際には、改善指導をされたり、試用期間を延長されたりと言った特徴があります。
試用期間でクビになる理由として多いのは能力不足ですが、最近では業務態度や精神疾患等の体調が理由とされることも増えてきています。
中途入社の場合には即戦力として採用される傾向にあるため、新卒社員に比べて会社からの期待も高くなりクビにされてしまうことが多くなっています。
試用期間のクビであっても、入社後である以上は、解雇に準じた厳格な規制があり、不当な解雇であるとした裁判例も多数蓄積されています。
もし、あなたが試用期間でクビにされてしまった場合には、あなた自身の権利を守るために焦らず冷静に対処していくようにしましょう。
実は、試用期間は自由に解雇できると勘違いしたり、試用期間はお試し期間との会社の言い分を鵜呑みにしたりして、納得できないまま諦めてしまう労働者の方が多いのです。
この記事をとおして、試用期間であっても簡単に労働者をクビにできるわけではないということを誰でもわかりやすいように説明していくことができれば幸いです。
今回は、試用期間でクビ(解雇)について、4つの前兆と簡単な対処法を解説していきます。
具体的には、以下の流れで説明していきます。

この記事を読めば、試用期間でクビにされたらどうすればいいのかがよくわかるはずです。
目次
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試用期間のクビとは、入社後に設けられた業務適格性を見る期間の中で、期待に沿わないとして本採用を見送られてしまうことをいいます。
採用書類や採用面接では判断できなかったような適格性を入社後に実際働いている姿を見ることで判断するのです。
例えば、業務の進め方が遅かったり、ミスが多かったり、報連相(報告・連絡・相談)ができていなかったりすると、「職場に合わない」と判断されてしまうケースもあります。
ただし、会社は、試用期間でも自由にクビにできるわけではなく、解雇に準じて、客観的に合理的な理由がなく社会通念上相当と言えなければ不当となります。
試用期間中であっても、働く側はすでに入社した後であり、労働契約を結んでおり、法的には正式な労働者だからです。
(参考:最判昭48年12月12日民集27巻11号1536頁[三菱樹脂事件])
試用期間の方が本採用後よりも広く解雇が認められるとされてはいますが、実際には同程度に厳格に判断されていると言われています。
「試用期間だから仕方ない」とあきらめず、不当な取り扱いからあなた自身の権利を守りましょう。
試用期間中にクビになる場合、突然一方的に通告されることもありますが、実際にはその前にいくつかの「前兆」が現れることが多いです。
これらの前兆に早めに気づけば、改善に努めるチャンスがあるだけでなく、不当な解雇を防ぐ材料にもなります。
試用期間のクビの前兆としては、以下の4つがあります。
の前兆.png)
それでは、これらの前兆について順番に説明していきます。
試用期間中に業務改善を繰り返し求められるようになったら、クビの前兆である可能性が高いです。
会社は、いきなり解雇を言い渡すのではなく、まずは「改善の機会」を与える形を取ることが多いです。
その背景には、いきなりの解雇は法律的に不当とされるリスクがあるため、段階を踏むことで手続きを正当化しようとする意図があります。
例えば、「ミスが多いからもっと丁寧に進めてください」「報告が遅れるのは困ります」「周囲ともっとコミュニケーションを取ってください」といった指摘が、1回だけでなく継続して行われるようになる場合です。
このような改善指導を受けた場合は、内容を記録に残し、自分なりに対応した事実を整理しておくようにしましょう。
業務日報やメモ、指導メールの履歴なども、前後の文脈なども含めて日付を特定できる形で残しておくといいでしょう。
万が一クビにされた場合でも、不当であったことを主張する材料になるため、丁寧に対応しておきましょう。
試用期間が一方的に延長された場合、本採用を見送られる兆候と捉えるべきです。
本採用したくないが、本採用を拒否する証拠がまだ揃っていないといった場合には、試用期間を延長して解雇するための証拠を集めようとすることが多いためです。
例えば、「業務には慣れてきたけれど、もう少し様子を見させてください」や、「態度には問題ないが、スキルにまだ不安がある」といった説明で延長されるケースもあります。
試用期間の延長自体にも法律上は合理的な理由や根拠が必要となりますので、納得できない場合には安易に同意しないようにしましょう。
試用期間で退職勧奨をされた場合には、クビにされるリスクが高まっています。
会社は「解雇」によって紛争になることを避けるため、まずは本人から自主的に退職させようとすることがあります。
例えば、「あなたに合う職場は別にあると思います」「ここで働き続けるのはしんどくないですか」など、表現を和らげながら退職を提案されるケースがあります。
ときには、「クビにされるより、自分から辞めたほうが印象がいいですよ」と言われることもあります。
退職勧奨はあくまで提案であり、応じる義務はまったくありません。
納得できないのであれば、その場で返答せず、「一度持ち帰り弁護士に相談したいです」とだけ答えて、いったん持ち帰るようにしましょう。
一度、サインをしてしまうと後から撤回することは困難ですし、発言や態様でも退職が認められてしまうこともあるためです。
退職合意書の拒否については、以下の記事で詳しく解説しています。
試用期間中であっても、解雇予告通知書を出された場合には解雇日をもってクビにされることになります。
試用期間中でも14日を超えて働いている場合には、原則として、解雇の30日前に予告をしなければならないとされています。
解雇予告が行われない場合には不足する日数に相当する解雇予告手当の支払いが必要となります。
例えば、会社は、試用期間満了の1ヶ月程度前になると、労働者に対して解雇予告通知書を交付してくることが多いのです。
解雇予告通知書を渡された場合には、すぐに弁護士に相談するようにしましょう。
解雇予告通知書をもらったら拒否できるかについて、以下の記事で詳しく解説しています。
試用期間中にクビにされると、「何が悪かったのか」「理由がわからない」と戸惑う方が多くいます。
しかし、会社が労働者をクビにするには、法律上「客観的に合理的な理由」と「社会通念上の相当性」が必要とされており、明確な理由が必要です。
とくに試用期間中であっても、正式な労働契約が成立している以上、簡単にクビにすることはできません。
例えば、よくある試用期間でクビ(解雇)になる理由を4つ挙げると以下のとおりです。
になる理由.png)
それでは、順番に見ていきましょう。
仕事のスピードや正確さに問題がある場合、能力不足を理由にクビとされることがあります。
会社は、業務に必要なスキルを持っているか、短期間で一定レベルに達するかを重視しています。
例えば、「与えられた業務を期限までに終わらせられない」「何度も同じミスをする」「マニュアルを読んでも仕事を覚えられない」といった場面が繰り返されると、能力不足と判断されることがあります。
ただし、仕事の指導が不十分だったり、十分な教育期間が設けられていなかったりする場合は、労働者側だけの責任とは言えません。
改善の機会がなかったにもかかわらず能力不足を理由にクビにすることは、裁判でも不当とされる可能性があります。
勤務中の姿勢や同僚との接し方に問題があると、勤務態度を理由にクビとされることがあります。
会社は、職場内での協調性やマナーも重要な評価項目としています。
円滑に業務が進まないような態度が続けば、組織運営に支障が出ると判断されてしまいます。
例えば、「あいさつをしない」「指示に対して不満そうな態度を取る」「上司や同僚との人間関係がうまくいかない」といった行動が重なると、勤務態度に問題があるとみなされることがあります。
ただし、評価が主観的すぎたり、特定の人物とのトラブルが原因だったりする場合は、会社側の事情が大きいこともあります。
態度について指摘されたときは、何が問題なのか具体的に聞き取り、冷静に対応するようにしましょう。
勤務態度を理由とするクビについては、以下の記事で詳しく解説しています。
頻繁な遅刻や無断欠勤があると、勤務の継続が難しいと判断され、クビにつながることがあります。
会社にとって、時間通りに出勤することは基本的な信頼関係の一部とされています。
試用期間中に遅刻や欠勤が続くと、「将来的にも繰り返すのではないか」と不安を持たれやすくなります。
例えば、「頻繁な遅刻」「連絡なしでの欠勤」「体調管理が不十分で頻繁に休む」といった行動は、マイナス評価につながります。
もっとも、1~2回の遅刻ややむを得ない事情による欠勤だけで、いきなりクビにされるのは不当です。
記録を残しておくことで、不当に不利な扱いを受けていないか判断できるようにしましょう。
遅刻を理由とするクビについては、以下の記事で詳しく解説しています。
精神的・身体的な体調不良によって業務が困難と判断され、クビとされることもあります。
近年では、メンタル不調を理由に試用期間でクビになる事例が増えています。
企業は、「業務に耐えられない」と判断すれば、早期に契約を終了しようとする傾向があります。
例えば、「出社後すぐに体調を崩して休む日が多い」「医師の診断で短期休職が必要となった」などのケースでは、継続雇用が難しいと判断されることがあります。
本人の努力だけではどうにもならない事情もあるため、体調不良で解雇を示唆された場合には、専門家に相談して対応策を考えるようにしましょう。
会社に対して慰謝料を請求するなどの目的で診断書を取得した方が、逆に解雇の理由とされてしまうと言ったことも増えてきているので注意しましょう。
休職を理由とするクビについては、以下の記事で詳しく解説しています。
試用期間中のクビと一口に言っても、実はその意味合いや判断の厳しさは「雇用形態」によって変わってきます。
雇用形態に応じた特徴や注意点を理解しておけば、トラブルの回避や適切な対応がしやすくなります。
例えば、試用期間によるクビのポイントを雇用形態別に整理すると以下のとおりです。

それでは、順番に見ていきましょう。
新卒入社の場合、試用期間中のクビは比較的少なく、慎重に判断されます。
企業にとって新卒社員は、長期的に育てる前提で採用しているため、たとえ試用期間中であっても「育成」の視点が重視されます。
多少の失敗や遅れがあっても、いきなりクビにされる可能性は低いといえます。
例えば、仕事を覚えるのに時間がかかったり、報連相が不十分だったりしても、「まだ新人だから」と一定の猶予が与えられることが一般的です。
ただし、極端な遅刻や無断欠勤、会社のルール違反などが続くと、試用期間であっても解雇の対象になることがあります。
「新卒だから大丈夫」と油断せず、誠実な姿勢を心がけることが大切です。
新卒とクビについては、以下の記事で詳しく解説しています。
中途採用では、即戦力としての期待が高く、試用期間中のクビが発生しやすくなっています。
会社は「経験がある前提」で中途社員を採用しているため、スタート時点から結果や行動が求められがちです。
その分、期待に届かないと判断された場合には、早い段階でクビの判断がなされることがあります。
例えば、「前職の経験と異なる部分が多く、すぐに対応できなかった」「説明不足のまま業務を任され、ミスが重なった」などで不本意な評価を受けることもあります。
中途採用者は即戦力視されがちな一方で、実際の業務とのギャップも生じやすいため、試用期間中は特に丁寧なコミュニケーションと記録の工夫が必要です。
評価が一方的で不当だと感じた場合には、早めに対応策を講じましょう。
派遣元の試用期間中に、派遣先の評価が悪いとクビにされることがあります。
派遣社員は、まず派遣元と雇用契約を結び、派遣先で働きます。
このとき、派遣元が設けた試用期間中に、派遣先から「仕事ぶりが合わない」「業務に向いていない」などの評価を受けると、それを理由に派遣元から契約を打ち切られることがあります。
例えば、「仕事を覚えるのが遅いと言われた」「態度が良くないと伝えられた」など、派遣先の感想だけで試用期間中に終了されてしまうケースがあります。
しかし、派遣元との契約がある以上、試用期間中でも一方的なクビには理由が必要です。
納得できない場合には、派遣元に評価内容を確認し、記録を残した上で、専門家に相談することが大切です。
派遣社員のクビについては、以下の記事で詳しく解説しています。
契約社員であっても、試用期間中に一方的にクビにされることは簡単には許されません。
むしろ、契約社員は期間の定めがある雇用契約であり、契約期間が決まっている以上、会社が途中で契約を打ち切るには「やむを得ない事由」が必要です。
たとえ契約の中に「試用期間」が設けられていたとしても、その期間中だからといって自由に解雇できるわけではありません。
例えば、「6ヶ月契約のうち、最初の1ヶ月は試用期間」と定められていた場合であっても、その1ヶ月の間に「期待したほどではなかった」といった曖昧な理由だけでクビにすることは不当となることがあります。
一方的に解雇された場合は、契約書の内容や会社の説明を確認し、やむを得ないほどの理由があったかを見極めるようにしましょう。
契約社員のクビについては、以下の記事で詳しく解説しています。
アルバイトであっても、試用期間でクビとされれば、不当となることがあります。
アルバイトは「簡単に切られる」と思われがちですが、実際には労働者としての保護を受ける存在です。
法律上は、アルバイトとフルタイム社員で解雇のルールが区別されているわけではないのです。
アルバイトのクビについては、以下の記事で詳しく解説しています。
試用期間中にクビになるかどうかは、業種や職種によっても判断の傾向が異なります。
職種ごとの特徴を知っておけば、自分の働き方の見直しやトラブル回避にもつながります。
例えば、試用期間によるクビ(解雇)の特徴を職種別に整理すると以下のとおりです。
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それでは、順番に説明していきます。
患者対応や技術に不安があると、早期に試用期間で見切られることがあります。
看護師はミスが許されない医療現場で働くため、安全性や責任感が重視されます。
そのため、試用期間中に「注射や処置が不安定」「指示に対する反応が遅い」などが見られると、本採用を見送られることがあります。
例えば、先輩看護師からの指導を受け入れられない、医師との連携がうまくいかないなどの問題があると、職場全体に支障が出ると判断されてしまいます。
とはいえ、教育体制が不十分だったり、業務に慣れる前に評価されたりする場合には、不当な扱いとされる余地もあります。
クライアント対応やプレゼン力が期待に届かないと、すぐに解雇判断がされることがあります。
コンサル業界はスピード感と即戦力が求められ、「価値を提供できるか」が厳しく見られます。
新卒であっても、論理的思考力・提案力・対人能力が問われ、期待に応えられないと試用期間での解雇につながることがあります。
例えば、クライアントとの打ち合わせで発言が少ない、資料作成にミスが多い、成果物の提出が遅いなどが繰り返されると「不適格」と判断される可能性があります。
業界特有のハードな基準に合わない場合でも、教育不足や配属ミスであることもあります。
コンサルのクビについては、以下の記事で詳しく解説しています。
技術力や自走力が不足していると、早期に見切られる傾向があります。
エンジニアは、現場によっては教育体制がほとんどないこともあり、試用期間中から実務を任されます。
「わからないことを自分で調べて対応できるか」「納期に間に合うか」といった点が評価されます。
例えば、「開発環境の構築に時間がかかる」「指示された仕様を正しく理解できない」などが続くと、「この人には任せられない」と判断されやすくなります。
施術技術や患者対応に問題があると、早期に契約終了となることがあります。
歯科衛生士は、患者と直接関わる時間が多く、技術と接遇の両方が求められます。
そのため、試用期間中に「患者への声かけが不十分」「スケーリングに時間がかかりすぎる」などの点を指摘されることがあります。
例えば、「先生の指示にすぐ反応できない」「治療器具の扱いに慣れていない」などの理由で不安視され、解雇を検討されることもあり得ます。
実際には職場ごとにやり方が違うため、慣れるまで時間がかかることもあります。
子どもへの対応や保護者との関係に不安があると、早期に不適格とされることがあります。
保育士の仕事では、子どもに対する接し方や緊急時の対応、保護者との信頼関係が重要です。
そのため、試用期間中の言動が「危ない」「雑」と感じられれば、継続雇用は難しいと判断されることがあります。
例えば、「子どもへの声かけが少ない」「ケガに対して適切な報告ができない」「連絡帳の記載が不十分」などがあると、園から不信感を持たれます。
試用期間のクビであっても、不当解雇であるとした裁判例は多数存在します。
これらの裁判例を見ることでどのような場合に試用期間のクビが不当になるのかイメージしやすくなるでしょう。
例えば、試用期間のクビが不当とされた判例を4つ紹介すると以下のとおりです。

【事案】
証券会社の営業職として中途採用された元従業員が、試用期間中に適格性を欠くとして解雇されました。
また、同社の元課長からは、未払いの時間外手当と付加金の支払いが請求されました。
【結論】
解雇は無効とされました
【理由】
営業職の解雇は、わずか3か月強の成績のみでは不適格とは認められず、当時の相場状況や元勤務先との関係を考慮すると客観的合理性がなく無効と判断されました。
しかし、元従業員が他社への就職と金銭解決を求めたため、原職復帰の意思を放棄したと認められ、その後の地位確認や賃金請求は棄却されました。
元課長の残業代請求については、経営者と一体的立場になく管理監督者に非該当であり、給与に割増賃金が明確に区分されていない点が違法であると認められました。
【事案】
試用期間中の生命保険代理店の正社員が解雇されました。この解雇の無効性、未払賃金、受動喫煙による安全配慮義務違反及び不法行為に基づく損害賠償を求めました。
【結論】
解雇は無効とされました。
【理由】
解雇は、労働者の協調性に関する合理的な理由はありましたが、会社が強引な退職勧奨を行い拙速であったため、社会通念上相当性を欠き、権利濫用として無効でした。
また、試用期間中の手当は、雇用契約の合意より就業規則が優先され一部認められました。
【事案】
社会保険労務士法人で試用期間中に能力不足を理由に解雇された社会保険労務士が、労働契約上の地位確認と未払賃金、および損害賠償を求めて提訴しました。
【結論】
解雇は無効とされました
【理由】
解雇された社会保険労務士は実務経験に乏しい初心者として採用されました。
雇用保険申請時の確認怠りやコミュニケーション不足も、解雇の客観的合理性や社会通念上の相当性を基礎づけません。
よって、試用期間中の解雇は無効と判断されました。しかし、解雇が不法行為を構成するとはいえず、慰謝料請求は棄却されました。
【事案】
土木設計業務に従事していた労働者が、試用期間中の解雇の有効性を争い、会社に対し、労働契約上の地位確認と賃金等の支払いを求めた事案です。
【結論】
解雇は無効とされました
【理由】
試用期間中の解約権行使は、客観的合理的な理由と社会通念上の相当性が必要です。
本件では、労働者の基本的な設計図面作成能力や勤務態度に問題があるとは認められず、業務に具体的な支障もなかったと判断されました。
結果として、会社による解約権の行使は客観的合理性を欠き、社会通念上も相当ではないため、無効とされました。
あなたが試用期間でクビにされてしまった場合には、あなた自身の権利を守るために焦らず冷静に対処していくようにしましょう。
試用期間中でも法的には正式な労働契約が成立しており、簡単に解雇できるわけではありません。
あなたが何も行動しなければ解雇が有効であることを前提に手続きを進められてしまいます。
具体的には、試用期間でクビ(解雇)にされた場合の対処法としては、以下の4つがあります。
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それでは、これらの対処法について順番に説明していきます。
試用期間中のクビに納得できないときは、まず弁護士に相談しましょう。
法的な見通しやリスク、あなたの意向を踏まえて、方針について助言してもらうといいでしょう。
解雇は非常に専門的であり、対等な立場で交渉し手続きを進めるためにも、労働問題に詳しい弁護士の力を借りるといいでしょう。
弁護士に依頼することで、交渉や裁判と言った法律手続きを代理してもらうことができます。
会社に対して、試用期間解雇が不当であるとの通知書を送りましょう。
何もせずに放置していると解雇を認めていたと指摘されたり、働く意思を失っていたと反論されたりすることがあるためです。
また、併せて解雇理由証明書を請求するといいでしょう。
法律上、会社は労働者から請求された場合には解雇理由証明書を交付する義務があります。
解雇理由証明書を確認すること見通しがより明確になりますし、準備すべき主張や証拠もわかります。
会社から回答があったら話し合いにより折り合いをつけることが可能かどうか協議してみるといいでしょう。
交渉により、解雇を撤回してもらったうえで合意での退職に変更したり、解決金を獲得できたりすることもあります。
示談で解決することが出来れば、少ない負担と労力で良い解決をできる場合があります。
話し合いにより解決することが難しい場合には、裁判所を用いた解決を検討しましょう。
労働審判は、訴訟よりも迅速に解決することを期待できる手続きで、原則3回以内の期日で解決を目指します。平均審理期間は3か月程度です。
労働審判については、以下の記事で詳しく解説しています。
労働審判とは何かについては、以下の動画で詳しく解説しています。
一方、訴訟は時間がかかりますが、より正式な判断を得たいときに利用されます。解決まで1年以上を要することもあります。
不当解雇の訴訟については、以下の記事で詳しく解説しています。
不当解雇の訴訟については、以下の動画でも詳しく解説しています。
実際に試用期間中にクビを言い渡された方の体験談を読むと、「自分だけじゃなかった」と安心できたり、「こんな対応はおかしいのでは?」と気づけたりすることがあります。
体験談には、現場のリアルな声や、後悔・反省・教訓が詰まっています。
例えば、試用期間のクビの体験談としておすすめなブログとしては以下の3つがあります。

このブログは、筆者が新卒で入社1ヶ月半で会社を辞めさせられた稀有な経験を綴ります。
43社落ちる中唯一内定を得た、筆者が「恋していた」と語るほど理想の会社でした。
体調不良による休職、研修ツールの操作習得不足、日報提出遅延が主な理由とされています。
筆者は不当解雇と感じつつも訴訟は断念し、深く愛した会社への気持ちは解雇の瞬間に吹っ切れたと述べています。
これは筆者にとって人生初の挫折であり、その詳細な経緯と感情の変遷が克明に描かれています。
新卒1.5ヶ月で解雇という稀有な体験と、その克明な内省が必読です。
入社1ヶ月半で会社を辞めさせられた話 – 試用期間|音戀(Neren.)|note
試用期間中に看護師が突然解雇された体験談です。
体調不良が原因でしたが、著者は勤務期間が14日を超えていたため解雇予告手当を請求できることを知り、実際にクリニック側から手当を受け取りました。
この経験から、試用期間中の体調管理や職場ルールの遵守の重要性を説き、試用期間中の退職でも履歴書に記載し、次の職場を見つけることを推奨しています。
不安な状況でも諦めずに自身の身を守る方法を探すべきだと強調しています。
試用期間中の解雇に直面した看護師が、自身の権利を守り、円滑な再就職のヒントが得られるためおすすめです。
看護師が試用期間中に解雇になったら?私の体験談 – 株式会社peko
筆者は、試用期間中に実際に解雇を経験しており、その詳細な体験談を解説しています。
筆者のケースでは3ヶ月の試用期間中、2ヶ月が経過した時点で会社から面談があり、能力不足を理由に1ヶ月後の解雇を通知されたといいます。
当時の筆者は法律的な知識がなかったため、通知をすんなり受け入れたとのことです。
解雇通知を受けた後の残り30日間が非常に重要だと強調されており、ショックを受けつつも、すぐに次の転職先を探し始めるべきだと促しています。
貯金がない場合は、アルバイトなどで一時的な資金確保を検討すべきと具体的な行動が示されています。
どのように試用期間中の解雇が通知されるのか、通知された後にどのような点が大事と感じるのかなど参考になるでしょう。
【試用期間中に会社から解雇通知される段取りは?】体験談から書きます|ふつう整備士
試用期間のクビについてよくある疑問としては、以下の3つがあります。
これらの疑問を順番に解消していきましょう。
A.試用期間でクビになった際には、履歴書には「退職」とだけシンプルに記載するのが通常です。
退職理由の記載迄は求められていないが通常であるためです。
ハローワークインターネットサービスで紹介されている「シンプルな例」でも、「〇〇会社 退社」とだけ記載されています。
(出典:ハローワークインターネットサービス 応募書類の作り方パンフレット7頁)
解雇された場合の履歴書については、以下の記事で詳しく解説しています。
A.試用期間でクビになった場合も、被保険者期間などの条件を満たせば失業保険を受給することができます。
試用期間中の解雇も、重責解雇を除く会社都合として処理されることになりますので、離職日前1年の間に6か月の被保険者期間があったことが必要になるのが通常です。
前職と通算できる場合もありますのでハローワークに確認してみましょう。
解雇と失業保険については、以下の記事で詳しく解説しています。
A.試用期間満了時ではなく、試用期間中に解雇(クビ)することも直ちに不当となるわけではありません。
ただし、雇用契約書や就業規則に試用期間満了前に解雇できるとの規定がない場合には、満了時の解雇に比べて、より一層高度の合理性と相当性が求められる傾向にあります。
(参考:東京高判平成21年9月15日労判991号153頁[ニュース証券事件])
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労働問題は非常に専門的な分野であり、弁護士であれば誰でもいいというわけではありません。
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初回無料相談や電話・オンライン相談可能な弁護士であれば、少ない負担で気軽に相談をすることができます。
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以上のとおり、今回は、試用期間でクビ(解雇)について、4つの前兆と簡単な対処法を解説しました。
この記事の要点を簡単に整理すると以下のとおりです。

まとめ
・試用期間のクビとは、入社後に設けられた業務適格性を見る期間の中で、期待に沿わないとして本採用を見送られてしまうことをいいます。
・試用期間のクビの前兆としては、以下の4つがあります。
前兆1:業務改善指導をされる
前兆2:試用期間を延長される
前兆3:退職勧奨される
前兆4:解雇予告通知書を交付される
・よくある試用期間でクビ(解雇)になる理由を4つ挙げると以下のとおりです。
理由1:能力不足
理由2:勤務態度
理由3:遅刻や欠勤
理由4:体調不良や休職
・試用期間によるクビのポイントを雇用形態別に整理すると以下のとおりです。

・試用期間によるクビ(解雇)の特徴を職種別に整理すると以下のとおりです。
の特徴.png)
・試用期間のクビが不当とされた判例を4つ紹介すると以下のとおりです。

・試用期間でクビ(解雇)にされた場合の対処法としては、以下の4つがあります。
対処法1:弁護士に相談する
対処法2:通知書を送付する
対処法3:交渉する
対処法4:労働審判・訴訟を提起する
・試用期間のクビの体験談としておすすめなブログとしては以下の3つがあります。

この記事が会社から試用期間でクビにされてしまい悩んでいる方の助けになれば幸いです。
以下の記事も参考になるはずですので読んでみてください。
弁護士に相談する
森江悠斗
森江法律事務所
東京都港区芝浦3-14-15 タチバナビル3階
詳細はこちら
杉本拓也
弁護士法人コスモポリタン法律事務所
東京都豊島区東池袋4-23-17 田村ビル6階
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小竹真喜
黒木法律事務所
北海道札幌市中央区大通西10丁目 南大通ビル7階
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神奈川県横浜市中区尾上町1丁目6番地 ICON関内8階
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小藤法律事務所
東京都北区滝野川7-8-9日原ビル7階
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逆パワハラとは、部下から上司に対して行われるパワーハラスメントのことを言います。今回は、逆パワハラとは何かを説明したうえで、6つの事例や判例と簡単な対処法5つを解説します。