2025年3月8日
労働一般
厚生労働省のブラック企業リスト(2024)!地域と掲載企業の傾向
ブラック企業リスト掲載の事案は、労働安全衛生法違反が多く、実際のイメージとは異なる部分があります。今回は、ブラック企業リストとその内容について説明したうえで、ブラック企業を見極めるための簡単なチェックリストについて解説していきます。
2025/11/30
残業代


1日に12時間の労働をする毎日に正直きついと悩んでいませんか?
自由な時間はほとんどなく、家族や友人との時間もとれなくなってきますので、限界を感じている方も多いはずです。
1日12時間労働は原則として違法であり、36協定があっても上限規制に違反している可能性があります。
帰ったら寝るだけの生活になってしまい、異常な生活となるためきついと感じるのも当然です。
健康への影響もあり、ストレスによるメンタル不調、心筋梗塞や脳卒中と言ったリスクもあります。
あなたが1日12時間働いた場合には、8時間を超える4時間分の残業代を請求できる可能性があります。
12時間働くような日が常態化しているような場合には、あなた自身の健康や権利を守るために適切に対処していきましょう。
実は、1日12時間働くことに疑問を持たず、「そういうものだ」と当然のように受け入れて働いている方も少なくありません。
相談を受ける中でも、働き方が法律に反していると気づかずに、心身をすり減らしているケースが見受けられます。長時間労働は当たり前ではなく、法的に制限されているものです。
この記事をとおして、1日12時間労働が異常であることを知っていただいたうえで、あなた自身を守る術を分かりやすくお伝えしていくことができれば幸いです。
今回は、1日12時間労働の違法性を説明したうえで、寝るだけのきつい生活や休憩時間、対処法4つを解説していきます。
具体的には、以下の流れで説明していきます。

この記事を読めば、1日に12時間の労働がきついと感じた場合にどうすればいいのかがよくわかるはずです。
目次
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1日12時間働くことは、違法である可能性が高いです。
労働基準法では「1日8時間、週40時間」までが原則とされており、それを超える労働には厳しい条件が定められているためです。
例えば、1日12時間労働が違法になるケースとしては、以下の4つがあります。

それでは、これらのケースについて順番に説明していきます。
1日8時間を超える労働をさせるには、会社と労働者代表との間で「36協定(さぶろくきょうてい)」を結び、労働基準監督署に届け出る必要があります。
この手続きをしていないまま残業をさせるのは、たとえ本人が同意していても違法です。
例えば、「うちは忙しいから12時間勤務が普通」と言われて働かされていても、36協定が締結されていなければ、時間外労働として認められません。
このような場合、労働基準監督署への申告によって是正指導が入る可能性もあります。
36協定を結んでいても、残業を無制限にさせてよいわけではありません。
法律では、「時間外労働は月45時間・年360時間まで」という上限が定められており、この範囲を超えて働かせた場合、たとえ協定があっても違法になります。
この上限を一時的に超えるためには、「特別条項付き36協定」を結ぶ必要があります。
ただし、特別条項に従い残業させるには厳しい条件がありますし、特別条項による場合でも年720時間や、月100時間といったさらに上限も定められています。
例えば、「うちは特別条項があるから残業は自由にできる」といった説明があっても、実際の労働時間が規制を超えていれば違法です。
1日12時間働いても、8時間を超える部分には割増賃金(残業代)を支払う義務があります。
しかし実際には、「固定残業代だから」「みなし労働制だから」などと理由をつけて、残業代がきちんと支払われていないケースもあります。
例えば、月20時間分の固定残業代が基本給に含まれているとしても、実際には40時間働いていた場合、その超過20時間分については追加で支払わなければなりません。
残業代が支払われていない場合は、労働基準法に違反している可能性が高いです。
労働基準法では、労働時間が8時間を超える場合、少なくとも1時間の休憩を与えることが義務づけられています。
つまり、12時間働くなら、休憩時間が1時間未満では違法です。
また、形式的に休憩時間があっても、電話番をさせられていたり、上司の目を気にして自由に過ごせなかったりする場合、それは「休憩」とは言えません。
例えば、「昼休憩は1時間あるけど、来客対応はしなきゃいけない」といった状況では、実質的に休憩時間が確保されていないと評価される可能性があります。
1日12時間も働く生活は、はっきり言って非常にきついものです。
自由時間がなく、家に帰っても「寝るだけ」の毎日となり、心身の回復の時間がまったく取れません。
なぜなら、12時間の長時間労働に加え、通勤や生活の準備に多くの時間が取られ、ほとんど休む暇がないからです。
そのうえ、仕事が終わるころにはすでに疲労困憊で、プライベートの時間を楽しむ余裕などまったくありません。
例えば、次のような1日のスケジュールを見てみましょう。

このように、起きてから寝るまでのすべてが「労働」と「生活維持」で埋まっており、自由な時間は一切ありません。
「帰ったら寝るだけ」というのは決して大げさな表現ではなく、12時間労働ではこれが現実なのです。
このような生活が続けば、疲れが取れないだけでなく、精神的にも追い詰められてしまいます。
「毎日が仕事だけ」「楽しみが何もない」と感じている方は、まさにこの悪循環に陥っている状態といえます。
少しでも「きつい」と感じているなら、それは異常な働き方のサインです。
1日12時間もの長時間労働を続けていると、深刻な健康被害につながるおそれがあります。
なぜなら、睡眠や休息の時間が十分に取れず、心身の回復が間に合わないからです。
例えば、1日12時間労働の健康への影響としては以下の2つがあります。

それでは、1日12時間労働による健康への影響について、順番に見ていきましょう。
長時間労働を続けると、強いストレスによって心の健康を損なうリスクが高まります。
毎日12時間働く生活では、プライベートの時間も確保できず、「寝るだけ」の日々が当たり前になります。これでは、気持ちが追い込まれていくのも当然です。
月80時間を超える残業が続くと、うつ病など精神障害の発症リスクが高まるとされています。
例えば、「最近イライラしやすい」「夜眠れない」「朝起きるのがつらい」といった状態が続いている場合、メンタル不調のサインかもしれません。
通勤途中で涙が出たり、会社に行くだけで吐き気を感じたりするケースもあります。
こうした症状は、自分では「ただ疲れているだけ」と思い込みがちですが、うつ病や適応障害などの重大なメンタル疾患につながるおそれがあります。
長時間の過重労働は、精神だけでなく身体にも深刻な影響を与えます。
とくに気をつけたいのが、心筋梗塞や脳卒中などの循環器系疾患です。
発症前1か月に100時間、または2~6か月平均で80時間を超える残業があると、脳・心疾患の労災認定の目安になるとしています。
いわゆる「過労死ライン」として知られています。
12時間労働を週5日続けた場合、1か月で80~100時間以上の残業になる可能性があります。
この水準を超えると、血圧上昇、睡眠不足、動脈硬化などが重なり、突然の発作につながる危険性が一気に高まります。
例えば、30代・40代の働き盛りであっても、「残業続きで倒れて救急搬送された」というケースは珍しくありません。
本人が自覚しないまま症状が進行してしまい、取り返しがつかないこともあります。
「自分はまだ若いから大丈夫」と思わず、日々の働き方を見直すことが、命を守るための第一歩になります。
1日12時間働いている場合、法律上は4時間分の残業代を受け取れる可能性があります。
労働基準法では、1日8時間・週40時間を超える労働には、通常賃金の1.25倍の残業代(時間外割増賃金)を支払うよう定められています。
つまり、毎月18万円以上の残業代が支払われていなければ、法律に違反している可能性があります。
にもかかわらず「月給に含まれている」との説明だけで済まされている場合には、就業規則や雇用契約書の記載をしっかり確認すべきです。
また、手取り金額は社会保険料や税金の控除によって、額面の75%~85%程度になるのが一般的です。
残業代が支払われていないと、月給が30万円でも月の手取りが23万~25万円程度にとどまり、「長時間働いても生活が楽にならない」と感じるのも無理はありません。
さらに、残業代は3年分までさかのぼって請求することができます。たとえば月18万円の未払いが3年間続いていた場合、
18万円 × 12か月 × 3年 = 648万円
という大きな金額を請求できる可能性もあります。
このように、月給制の人であっても、1日12時間労働をしているなら、残業代の有無と手取り金額をしっかり確認することが重要です。
12時間働くような日が常態化しているような場合には、あなた自身の健康や権利を守るために適切に対処していきましょう。
12時間労働が常態化している会社ではコンプライアンスが不十分なことも多く、放置していても状況は改善しません。
例えば、12時間労働の対処法としては、以下の4つがあります。

それでは、それぞれの対処法について順番に見ていきましょう。
1つ目は、労働問題に強い弁護士に相談することです。
法律の専門家に相談することで、違法性の有無や請求可能な残業代、退職の可否など、あなたの状況に合った具体的なアドバイスが得られます。
会社との交渉や裁判になった場合でも、弁護士が代理人として対応してくれますので、精神的な負担も軽減されます。
初回無料相談や完全成功報酬制の弁護士であればリスクを抑えることもできます。
2つ目は、労働基準監督署に申告・告発することです。
労基署は、労働基準法違反の調査や是正指導を行う機関です。
36協定が未締結だったり、上限規制を超えたりしているような場合、会社に是正勧告が出されることもあります。
ただし、労基署の調査には時間がかかることがあり、全ての違反に対して強制的な対応がなされるわけではありません。
法的な争点がある場合などには動いてもらえないこともありますので、状況に応じて使い分けましょう。
3つ目は、未払い残業代を請求することです。
1日12時間労働が常態化しているなら、80時間を超える残業が毎月発生している可能性があり、請求額は高額になることがあります。
タイムカードや日報、メール記録など、労働時間の証拠があれば、自分でも内容証明郵便などで請求できますし、弁護士に依頼して請求することも可能です。
残業代は3年までさかのぼって請求できますので、少しでも心当たりがある場合は、早めの行動が重要です。
会社は残業にコストがかかることがわかれば、残業を減らすよう努力することがあります。
4つ目は、思い切って転職を検討することです。
長時間労働が当たり前になっている職場では、根本的な改善が見込めないこともあります。
心身を壊してしまう前に、環境を変えることも1つの選択肢です。
転職エージェントやハローワークを活用することで、労働環境が整った会社への移動を図ることができます。
今の職場に固執せず、「普通に帰って夕飯を食べる」「家族と過ごす」そんな当たり前の暮らしを取り戻すことを目指しましょう。
残業が多くて仕事を辞めたい場合については、以下の記事で詳しく解説しています。
1日12時間労働でよくある疑問としては、以下の4つがあります。
それでは、これらの疑問を順番に解消していきましょう。
A.アルバイトであっても労働基準法は適用されます。
1日8時間、週40時間を超える労働は原則として違法であり、残業代の支払いが必要です。
バイトだからといって長時間労働が許されるわけではありません。
A.工場勤務でも同じです。
業種に関係なく、1日8時間・週40時間を超える労働には制限があり、36協定や残業の上限規制に違反している場合は違法となります。
A.週5勤務で1日12時間労働は、普通ではありません。
週5日で毎日12時間働くと、週の労働時間は60時間になります。
これは法律上の上限を超えており違法となる可能性があります。
A.掛け持ちで1日12時間労働した場合でも、1日8時間の法定労働時間を超えるので残業となります。
掛け持ちの場合でも、2つの会社で働いた時間は通算して考えられます。
例えば、1社目で8時間、後から雇用された2社目で4時間働いた場合、1日12時間労働となり、8時間を超える4時間分は残業扱いとなります。
とくに重要なのは、後から雇用された会社(2社目)が掛け持ちであることを知っていた場合です。
この場合、2社目には36協定の締結が必要となり、通算して8時間を超えた労働時間については残業代(通常の25%割増)を支払う義務が発生します。
残業代請求に強い弁護士を探したい場合には、是非、労働弁護士コンパスを活用ください。
労働問題は非常に専門的な分野であり、弁護士であれば誰でもいいというわけではありません。
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以上のとおり、今回は、1日12時間労働の違法性を説明したうえで、寝るだけのきつい生活や休憩時間、対処法4つを解説しました。
この記事の内容を簡単に整理すると以下のとおりです。

まとめ
・1日12時間労働が違法になるケースとしては、以下の4つがあります。
ケース1:36協定が締結されていない
ケース2:36協定の上限規制を超えている
ケース3:残業代が支払われていない
ケース4:休憩時間がない
・1日12時間も働く生活は、はっきり言って非常にきついものです。家に帰っても「寝るだけ」の毎日となり、心身の回復の時間がまったく取れません。
・1日12時間労働は、ストレスによるメンタル不調、心筋梗塞や脳卒中と言ったリスクもあります。
・1日12時間働いている場合、法律上は4時間分の残業代を受け取れる可能性があります。
・12時間労働の対処法としては、以下の4つがあります。
対処法1:弁護士に相談する
対処法2:労働基準監督署に告発する
対処法3:残業代を請求する
対処法4:転職する
この記事が1日に12時間の労働をする毎日にきついと悩んでいる方の助けになれば幸いです。
以下の記事も参考になるはずですので読んでみてください。
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