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2025年3月8日
労働一般
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2025/03/26
労働一般
労働審判の解決金相場がどのくらいか分からず悩んでいませんか?
労働審判をとおして早期の解決を目指したいものの、適正な金額を下回るような内容では和解したくないですよね。
労働審判の解決金とは、労働審判における紛争を解決するための対価として支払われる金銭のことです。
労働審判の解決金相場は50万円~500万円であり、平均額は285万2637円です。
労働審判の解決金を増額するには、法的な見通しを踏まえて、適切な方針を作成し、綿密な準備と工夫を行うことが必要になっていきます。
会社が労働審判の解決金を支払ってこない場合には、労働者は裁判所を通じて強制的に目的を達成していくことになります。
労働審判の解決金は第一次的には一時所得として処理されることが多いですが、最終的には実態に基づいて判断されることになります。
実は、労働審判の解決金については、適正とされる金額に一定の幅があり、交渉力の格差が結果に大きく影響していきます。
この記事をとおして、労働審判を検討している労働者の方々に解決金について必要な知識と交渉のノウハウをわかりやすく伝えることができれば幸いです。
今回は、労働審判の解決金相場を説明したうえで、払わない会社への対処法2つと税金や確定申告を解説していきます。
具体的には、以下の流れで説明していきます。
この記事を読めば、労働審判で適正な解決金を獲得するにはどうすればいいのかがよくわかるはずです。
目次
労働審判の解決金とは、労働審判における紛争を解決するための対価として支払われる金銭のことです。
労働審判とは、全3回の期日で調停による解決を目指す手続です。70%以上は調停により解決するとされています。
調停が成立する際には、請求されている側が「解決金」という名目で一定の金銭を支払うことが通常です。
例えば、和解が成立した際には、調書に以下のような条項が入ることになります。
労働審判を申し立てたものは、解決金を支払ってもらうことで、残りの請求は放棄し、他に何らの請求もしないことを確認することになり、紛争は解決することになります。
このように和解の際に紛争を解決するために支払われる対価のことを解決金と呼びます。
労働審判の解決金相場は50万円~500万円であり、平均額は285万2637円です。
解決金額について割合が多い順に上位5つを整理すると以下のとおりとなっています。
参考:労働審判事件等における解決金額等に関する調査に係る主な統計表.pdf
ただし、以下のとおり、事案によっても、労働審判の解決金額は変わってきます。
それでは、これらについて順番に説明していきます。
労働審判の不当解雇の解決金相場は、賃金3ヶ月分~12ヶ月分程度です。
不当解雇に関し労働審判を申し立てる際には、解雇日以降の給料を遡って支払うように求めていくことが通常です。
例えば、2025年3月末日付で解雇された場合において、2026年3月末に解決した際には、1年分の給料を遡って支払うように求めていくのです。
不当解雇の解決金については、更に解雇の有効性に関する見通しに応じて、以下のとおり変わってきます。
不当解雇の解決金相場については、以下の記事でも詳しく解説しています。
労働審判の残業代の解決金の相場は、10万円~240万円程度です。
残業代の請求金額としても最も多いのは「1万~50万円」(29.8%)であり、次いで「50万~100万円」(19.3%)、「100万円~200万円」(14.9%)、「200万~300万円」(14.0%)と続いていきます。
労働審判における残業代請求の平均額は219万7814円、中央値は102万8327円です。
労働審判で残業代を請求すると、労働時間や基礎賃金額、所定労働時間等に関して、一定程度の争点が発生することが通常です。
そのため、請求金額のとおりに和解が成立することはあまりなく、労働者としても早期解決の観点から一定程度の歩み寄りを行っていく傾向にあります。
例えば、和解の際には2割程度の歩み寄りを行うことがあると仮定すると、和解金額としては10万円~240万円程度となることが多いでしょう。
労働審判のパワハラの解決金の相場は、10万円~100万円程度です。
パワハラの慰謝料の相場は、以下のとおりです。
もっとも、上記は訴訟の判決による場合の金額であり、労働審判の場合には上記よりも解決金額が低くなる傾向にあります。
会社側は訴訟の判決と同程度の金額については、実際に判決で支払いを命じられない限りは、支払いたくないと考えるのが通常だからです。
ただし、パワハラにより休業した場合や自殺に至った場合などには、損害賠償金額も高額になることがあり、上記相場の範囲を超えた解決金額になることもあります。
パワハラの慰謝料相場については、以下の記事で詳しく解説しています。
労働審判の解決金を増額するには、法的な見通しを踏まえて、適切な方針を作成し、綿密な準備と工夫を行うことが必要になっていきます。
相手方は解決金の支払い金額を低くしようと交渉してきますので、漫然と相手方の言いなりになっていては、適正な金額にはなりません。
具体的には、労働審判の解決金を増額する方法としては、以下の4つがあります。
それでは、これらの方法について順番に説明していきます。
労働審判の解決金を増額する方法の1つ目は、弁護士に相談することです。
事案に応じて適正な金額は異なり、まずは法的な見通しを分析したうえで、適切な方針を作成することが必要なためです。
また、労働審判を申し立てる際には、様々な法的な構成や主張があり、少しでも多くの解決金を獲得するには、最も労働者に有利な構成や主張は何かを検討する必要があります。
そのため、労働審判で解決金を増額したいと考えた場合には、弁護士に相談することがおすすめです。
ただし、労働審判は、通常の訴訟手続きとは異なりますので、弁護士であれば誰でもいいというわけではありません。
労働問題に詳しく、労働審判の実績が多い弁護士を探すといいでしょう。
労働審判の解決金を増額する方法の2つ目は、説得的な証拠を集めることです。
労働審判では紛争の実情に即した解決を行うことを目指すことになりますので、最終的に判決になった場合の法的な見通しが大きな意味を持つことになります。
会社側は、もし調停が成立しなかった場合には、どの程度の支払いをすることになるのかというリスクを考慮して、解決金額を決めることが多いためです。
労働者が説得的な証拠を集めることができれば、会社側は判決になった場合には労働者の請求が認められ支払いが命じられてしまう可能性が高いと判断することになります。
そうなると、会社側は、判決になった場合よりも少しでも支払金額を減らせるのであれば、和解した方が良いと考え、請求金額に近い金額での和解にも応じやすくなります。
労働審判の解決金を増額する方法の3つ目は、労働審判委員会を味方にすることです。
会社側を説得してくれるのは、労働審判委員会だからです。
調停をする際には、労働者側と会社側が個別に部屋に入り、交互に意向を伝えていくことになります。
つまり、労働者側と会社側が直接交渉を行うわけではなく、労働審判委員会を介してやり取りを行うことになります。
また、会社側は、労働審判委員会の言うことについては、真剣に検討を行う傾向にあります。
対立当事者ではなく、中立な裁判所の意見であり、判決も裁判所の心証に近いものとなることが多いためです。
そのため、労度審判委員会に寄り添ってもらえることができれば、会社側の説得についても尽力してもらいやすくなります。
労働審判の解決金を増額する方法の4つ目は、訴訟となることを覚悟することです。
調停は、双方が合意して初めて成立するものであり、どれだけで説得しても会社側は解決金額を上げてこないこともあります。
労働審判で調停が成立しない場合には、労働審判委員会が審判を下すことになります。
審判については双方異議を出すことができ、異議が出され場合には訴訟に移行することになります。
そのため、どうしても訴訟を避けたいと考えていると、相手方の適正な解決金を提示してきていない場合であっても、譲歩して調停に応じざるを得なくなってしまうのです。
そこで、労働審判の解決金を増額したいと考えている場合には、これ以上は譲歩するくらいであれば、訴訟になっても良いという金額を決めておく必要があります。
会社が労働審判の解決金を支払ってこない場合には、労働者は裁判所を通じて強制的に目的を達成していくことになります。
会社側が任意に解決金を支払ってこない場合であっても、会社の財産を差し押さえて金銭を回収することも可能であるためです。
以下では、「訴訟の判決を獲得する方法」と「和解調書に基づいて差し押さえる方法」を紹介していきます。
労働審判の解決金を払わない会社への対処法の1つ目は、訴訟の判決を獲得する方法です。
労働審判において、会社側が解決金を支払うことを拒否して、調停自体成立しなかった場合には、この方法によることになります。
訴訟の判決を獲得すれば、会社側の同意はなくとも、判決に基づいて一方的に会社の財産を差し押さえることができます。
そのため、会社側が、労働審判の中で解決金も支払いを拒否して、調停が成立しない場合には、粛々と手続きを進めていき、訴訟の判決を獲得しましょう。
なお、労働審判委員会が下した審判が確定すれば、これに基づいて差し押さえを行うことも可能です。
ただし、調停が成立せず審判となった場合には、異議が出されて訴訟となることが多いです。
労働審判の解決金を払わない会社への対処法の2つ目は、和解調書に基づいて差し押える方法です。
労働審判で、解決金を支払うとの調停が成立したにもかかわらず、会社側が約束を破り解決金を支払ってこない場合には、この方法によることになります。
調停調書は判決と同じ効果を持ちますので、調停が成立していれば、判決がなくとも、調停調書に基づいて、会社の財産を差し押さえることができるためです。
そのため、会社側が、調停が成立したにもかかわらず解決金の支払いをしてこない場合には、調停調書に基づいて、会社の財産を差し押さえましょう。
労働審判の解決金は第一次的には一時所得として処理されることが多いです。
解決金額は、請求事項への支払いとしての意味のみならず、敗訴した場合のリスク、訴訟費用の節約など、様々な要素を考慮したうえで決まるため、双方の思惑は様々です。
そのため、解決金については、紛争を解決するための対価という以上には、その意味合いを明確にすることが難しいことが多くなっています。
(参考:長崎地判平成30年6月8日D1-Law.com判例体系)
ただし、最終的には、税務署により実態に基づいて判断されることになります。
解決金と言う名目での支給であったとしても、その内訳を明確にできるような場合には、一時所得とはならないことがあるのです。
例えば、未払い残業代について、裁判所の心証のとおり、1円単位、正確に和解したような場合には、その性質は給与所得となりやすいでしょう。
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労働問題は非常に専門的な分野であり、弁護士であれば誰でもいいというわけではありません。
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以上のとおり、今回は、労働審判の解決金相場を説明したうえで、払わない会社への対処法2つと税金や確定申告を解説しました。
この記事の要点を簡単に整理すると以下のとおりです。
この記事が労働審判の解決金相場がどのくらいか分からず悩んでいる方の助けになれば幸いです。
以下の記事も参考になるはずですので読んでみてください。
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