2025年3月8日
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薬剤師もクビになることがあります。調剤ミスや薬剤師法違反、仕事が遅いと言った理由が多いですが、近年ではリストラも増えてきました。今回は、薬剤師もクビになることを説明したうえで、5つの解雇理由やリストラへの対処法を解説します。
2026/02/04
不当解雇

薬剤師もクビになることがあります。
調剤ミスや薬剤師法違反、仕事が遅いと言った理由が多いですが、近年では薬局同士のM&Aも盛んでリストラも増えてきました。
今回は、薬剤師もクビになることを説明したうえで、5つの解雇理由やリストラへの対処法を解説していきます。

この記事の要点
・薬剤師がクビになる理由は、以下の5つがあります。
理由1:業務ミスが多い
理由2:態度が悪い
理由3:仕事が遅い
理由4:経営が悪い(リストラ)
理由5:法令や規律を遵守していない
・ケース別の薬剤師のクビの特徴は、以下のとおりです。
新人薬剤師:即戦力前提ではないため教育指導が必要だが、成長が著しく見られない場合には解雇を検討されることがある
派遣薬剤師:薬局から来なくていいと言われるケースがあるが、法的には派遣契約の解除・更新拒否にすぎず解雇ではないことがある
パート薬剤師:期間の定めなしの場合には正社員と同様の問題となり、期間の定めがあり更新を拒否される場合には雇い止めの問題となる。
試用期間中の薬剤師:解雇のハードルは下がるものの、試用期間でも客観的に合理的な理由と社会通念上の相当性は必要。
この記事を読めば、薬剤師が解雇されたらどうすればいいのかがよくわかるはずです。
目次
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薬剤師であっても、会社側からとクビを言い渡される可能性はあります。
なぜなら、薬剤師は国家資格を持つ専門職ですが、会社に雇われている以上は他の会社員と同じように労働法が適用されるからです。
法律上、雇い主が労働者を辞めさせるには厳しいルールがありますが、どうしても改善が見られなかったり、会社が倒れそうになったりする場合は、解雇が認められることもあります。
例えば、何度も同じような調剤ミスを繰り返して改善の余地がなかったり、無断欠勤を続けて連絡が取れなくなったりするようなケースでは、解雇されることもあるでしょう。
このように、資格があるからといって絶対にクビにならないというわけでもなく、薬剤師も一労働者として解雇されることがあるのです。
薬剤師がクビになる主な理由としては、大きく分けて能力不足や態度の問題、そして会社側の経営上の都合に分けられます。
どのようなケースが解雇に繋がりやすいかを理解していれば、未然にトラブルを防いだり、不当な解雇に対して正しく反論したりしやすくなるでしょう。
例えば、薬剤師がクビになる理由としては、以下の5つがあります。

それでは、これらについて順番に説明していきます。
薬剤師がクビになる理由として、調剤ミスなどの業務上の失態が重なることが挙げられます。
薬剤師の仕事は、患者様の生命や健康に直結しているため、他の職種よりも高い注意力が求められるからです。
一度のミスですぐに解雇されることは稀ですが、何度も同じ間違いを繰り返したり、指導を受けても改善する姿勢が見られなかったりする場合は、解雇される可能性も高くなります。
例えば、処方箋と異なるお薬を何度も渡してしまったり、監査の記録をつけ忘れたりするようなことが続くケースがこれに当たります。
日々の業務でミスをしないよう努めることはもちろん、万が一ミスをしてしまった際にも、誠実に再発防止に勤めましょう。
職場での勤務態度や人間関係の問題も、解雇の理由になり得ます。
組織として働く以上、他のスタッフと協力して業務を進めたり、患者様に適切な接客を行ったりする必要があるためです。
協調性が全くなかったり、注意を受けても反抗的な態度をとり続けたりすると、「職場の秩序を乱す存在」と判断されてしまう可能性があります。
例えば、同僚に対して常に攻撃的な言動をとったり、患者様からのクレームを頻繁に受けたりするようなケースが考えられます。
乱暴な言葉遣いを使ったり、挨拶を無視したりせず、基本的なマナーを守るようにしましょう。
周囲に比べて極端に仕事が遅いことも、クビを検討される要因の一つとなります。
とくに忙しい店舗では、処方箋を捌くスピードが著しく低いと、店舗運営に支障をきたしてしまうからです。
ただし、単に「少し遅い」という程度では解雇は認められにくく、他の薬剤師に比べて明らかに能率が悪かったり、教育機会を与えても向上しなかったりする場合に限られるでしょう。
例えば、平均的な時間の数倍かかっても調剤が終わらなかったり、優先順位をつけられずに業務を滞らせたりするようなケースです。
薬剤師自身の落ち度ではなく、会社側の都合でクビになることもあります。
いわゆるリストラと言われる場合で、法的には整理解雇と呼ばれます。
近年の薬局業界では、M&A(合併・買収)による組織の再編が行われたり、経営不振によって店舗を閉鎖したりすることが増えています。
ただし、経営難を理由にした解雇には「解雇を避ける努力をしたか」などの厳しい4つの要素があり、会社が勝手に行えるものではありません。
例えば、このような解雇が許されるのは、赤字が続いて倒産しそうなので人員を削減しなければならなかったり、店舗が閉鎖されて移動先がどこにもなかったりするような場合です。
法律や職場のルールを守らない行為は、非常に重い解雇理由になります。
薬剤師法や薬機法などの法律を守ることは薬剤師としての最低限の義務であり、これに違反すると会社全体の免許や社会的信用に傷つきます。
例えば、処方箋がないのにお薬を譲渡してしまったり、薬局の薬を私的に持ち帰ったりする場合です。
薬剤師がクビになるケースには、その働き方や時期によっていくつかの異なる特徴があります。
正社員やパートといった雇用形態の違いによって、契約の内容も少しずつ異なるからです。
薬剤師のクビの特徴をケース別で整理すると以下のとおりです。

新人の薬剤師であっても、著しく成長が見られない場合などは、解雇を検討されることもあります。
指導を続けても全く業務を覚えられなかったり、改善の意欲自体がなかったりすると雇用継続が難しいこともあるのです。
ただし、新人の場合は、即戦力として採用されるわけではないため、「会社が十分な教育を行ったか」が厳しく問われるため、安易な解雇は認められにくい傾向にあります。
すぐに業務を覚えられなかったとしても、先輩薬剤師が何度も丁寧に教えたり、研修の場を設けたりすることが必要でしょう。
新卒のクビについては、以下の記事で詳しく解説しています。
派遣薬剤師の場合は、いわゆるクビの形が他の雇用形態とは少し異なります。
派遣スタッフは派遣会社と契約を結んでいるため、薬局から「明日から来なくていい」と言われても、正確には解雇ではなく「派遣契約の解除」や「契約更新の見送り」となるためです。
その後、派遣先から契約を打ち切られたり、派遣会社から次の紹介を断られたりすると、結果として働く場所を失うことになります。
派遣社員の解雇については、以下の記事で詳しく解説しています。
パートタイムで働く薬剤師も、正社員と同じように法律で守られていますが、契約期間の有無によって状況が変わります。
期間の定めがない契約であれば正社員と同様の解雇ルールが適用されます。
一方、半年や1年といった期間が決まっている場合は、契約が満了するタイミングでの「雇止め(契約終了)」という形が多く見られます。
ただし、何度も契約を更新して長く働いている場合は、簡単に契約の更新を拒絶することはできなくなります。
例えば、これまでは更新されていたのに、突然「次の契約は結ばない」と言われたり、勤務日数を大幅に減らされたりするようなケースがあります。
入社後の「試用期間中」であっても、会社が自由に従業員をクビにできるわけではありません。
試用期間は「その人が仕事に適しているかを見極める期間」として、通常よりも解雇のハードルは少し低めですが、それでも客観的で正当な理由がなければ認められないからです。
また、入社から14日を超えて働いている場合は、通常の解雇と同じように30日前の予告などの手続きも必要になります。
試用期間中のクビで多いのが、薬剤師としての知識や能力不足、勤務態度の不良などです。
試用期間のクビについては、以下の記事で詳しく解説しています。
薬剤師のクビについては、いくつか裁判例があります。
これらの裁判例を見ていくことで、裁判所が薬剤師のクビについてどのように判断するかが見えてくるでしょう。

それでは、これらの判例について順番に説明していきます。
【事案】
調剤薬局を運営する会社が、即戦力として中途採用した薬剤師を試用期間付きで雇用しました。
試用期間中に患者対応上の問題があり期間を延長しましたが、その後に本採用を拒否したため、薬剤師が無効を主張しました。
【結論】
本採用拒否は無効です。
【理由】
試用期間中に不適切な患者対応は一部認められました。
しかし、老眼は採用時に確認可能でした。延長後は重大な調剤ミスは認められませんでした。
継続的な指導や改善機会も十分とはいえません。直ちに薬剤師として不適格と評価するのは相当でないと判断されました。
【事案】
薬局に雇用された薬剤師が、試用期間開始からわずか3日で解雇されました。薬剤師は、この解雇を不当として争いました。
雇用契約上の地位確認と、未払賃金の支払いを求めて裁判を起こした事案です。
【結論】
薬剤師の解雇は有効とされました。
【理由】
契約上、服薬指導は薬剤師の義務でした。しかし、本人はこれを拒否しました。
また、安全管理のための指示に従わず、独自のやり方に固執しました。同僚や上司と衝突を繰り返し、業務に支障を生じさせました。
これらは従業員としての適格性を欠くとされ、解雇は妥当と判断されました。
【事案】
病院で薬事課長を務める薬剤師が諭旨解雇されました。理由は、部下の異動命令を妨害したことです。
また、他の薬剤師に一斉退職を働きかけたことも理由とされました。薬剤師は解雇の無効を訴えました。
【結論】
解雇は権利の濫用であり、無効です。
【理由】
異動の妨害は、病院運営に重大な支障を与えた証拠がありません。異動の再考を求めた背景には、相応の理由もありました。
一斉退職の勧誘も、実際に辞めた者はおらず業務被害はありませんでした。よって、解雇を相当とするほど重大な秩序違反とは認められないと判断されました。
もしも薬剤師がクビ(解雇)を言い渡されて納得がいかないときは、一人で悩まずに正しい手順で対応しましょう。
解雇は労働者の生活に極めて大きな影響を与える重大な出来事であり、法律でも厳しく制限されているからです。
正しい知識を持って冷静に行動することで、解雇を取り消させたり、有利な条件で解決金を支払ってもらったりして、再出発の準備を整えることができる可能性があります。
例えば、薬剤師がクビになった場合の対処手順としては、以下のとおりです。
それでは、薬剤師がクビになった場合の対処法について順番に見ていきましょう。
クビを言い渡されたら、まずは労働問題に詳しい弁護士へ相談することをおすすめします。
自分のケースが「不当解雇」に当たるのかどうかを、法律のプロである弁護士に客観的に判断してもらえるからです。
薬剤師としての専門性や当時の状況を整理し、会社側と対等に渡り合うための戦略を立てたり、証拠の集め方のアドバイスを受けたりすることが解決への近道となります。
例えば、解雇理由証明書の記載内容をチェックしてもらったり、会社とのやり取りをすべて代理人として任せたりすることができます。
一人で抱え込むと精神的な負担も大きくなりますが、専門家のサポートを得ることで、落ち着いて自分の権利を守るための準備を進められます。
弁護士と相談した後は、会社に対して解雇は無効であると通知しましょう。
解雇された後、何もせずに放置していると解雇を認めていたと指摘されたり、働く意思を失っていたと反論されたりすることがあるためです。
例えば、内容証明郵便という特別な郵便を使って、いつ、どのような内容の手紙を会社に送ったかを証明できるようにしておきましょう。
内容証明郵便の書き方については、以下の記事で詳しく解説しています。
通知書を送った後は、会社側と具体的な解決に向けて話し合い(交渉)を行います。
裁判まで進むと時間がかかることが多いため、まずは話し合いによって、解雇の撤回や金銭的な補償による解決を目指す方が、お互いにとって負担が少ないからです。
弁護士が代理人となっていれば、相手の不当な要求を跳ね返したり、労働者にとって有利な条件を引き出したりしやすくなります。
例えば、退職を受け入れる代わりに、解決金を支払ってもらったり、未払いの残業代などがあればこれも追加で請求してもらったりできることもあります。
話し合いでの解決が難しい場合には、労働審判や訴訟で争う方法があります。
労働審判は原則3回以内の期日で結論を出すことを目指し、平均で3か月程度と比較的短期間で解決できます。
労働審判については、以下の記事で詳しく解説しています。
労働審判とは何かについては、以下の動画で詳しく解説しています。
一方、訴訟は解決まで1年以上かかることもありますが、最終的な判決によって法的拘束力のある判断が得られます。
不当解雇の訴訟については、以下の記事で詳しく解説しています。
不当解雇の訴訟については、以下の動画で詳しく解説しています
薬剤師のクビについてよくある疑問としては、以下の5つがあります。
それでは、それぞれの疑問について順番に解消していきましょう。
A.クビになった後でも別の職場へ転職することは十分に可能です。
薬剤師は国家資格を持つ専門職であり、人手不足の職場も多いため、一つの会社での解雇がキャリアの終わりになることはありません。
例えば、経営上の都合によるリストラ(整理解雇)であれば、本人に落ち度はないため、次の就職活動で不利になることも少ないでしょう。
もし、転職への影響が気になる場合には、弁護士を入れて、解雇の不当性を指摘したうえで、会社と交渉し、解雇を撤回してもらったうえでの合意退職とすることも多いです。
解雇された場合の履歴書については、以下の記事で詳しく解説しています。
A.薬局の不正や法律違反を指摘したことを理由にクビにすることは、許されません。
「公益通報者保護法」などの法律により、正しい告発をした労働者がクビや減給などの不利益を受けることがないよう守られています。
例えば、無資格調剤などの違法行為を保健所や外部へ相談したことへの報復として解雇を言い渡されても、そのような解雇は無効となる可能性が高いでしょう。
正しい行動をとったために不当な扱いを受けているなら、すぐに弁護士へ相談してください。
A.店舗が閉鎖されるからといって、自動的にクビになるわけではありません。
会社は解雇を避けるために、他の店舗への異動(配置転換)を検討したり、希望退職を募ったりする努力をしなければならないというルールがあるからです。
例えば、近隣に別の店舗があるのに、話し合いもせず一方的に解雇を命じることは、法的に認められにくい傾向にあります。
会社の都合で辞めさせられそうになったときは、異動の希望や補償についてしっかり交渉しましょう。
A.会社から懲戒解雇されただけで、すぐに薬剤師免許がなくなることはありません。
免許の取り消しや停止を判断するのは厚生労働省であり、民間の会社が勝手に決めることはできないからです。
ただし、お薬を盗んで転売したり、重大な犯罪を起こして刑罰を受けたりするなど、解雇の理由が法的な「欠格事由」に触れる場合は、行政処分によって免許を失う可能性もあります。
A.納得がいかないのであれば、その場で書類にサインをしてはいけません。
一度サインをしてしまうと「自分の意思で納得して辞めることに同意した」とされてしまい、後から不当解雇を訴えることが非常に難しくなってしまうからです。
例えば、上司に囲まれて「今すぐ書け」と言われても、「一度持ち帰って弁護士に相談します」と伝えて一度持ち帰りましょう。
後悔しないためにも、その場の雰囲気に流されず、まずは専門家の意見を仰ぐようにしてください。
退職合意書の拒否については、以下の記事で詳しく解説しています。
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以上のとおり、今回は、薬剤師もクビになることを説明したうえで、5つの解雇理由やリストラへの対処法を解説しました。
この記事がクビになったしまった薬剤師の方の助けになれば幸いです。
以下の記事も参考になるはずですので読んでみてください。
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