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2025年3月8日
労働一般
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2025/03/24
退職勧奨
会社から退職するようにお願いされているものの、特別退職金がどのようなものか知りたいと悩んでいませんか?
退職した後の生活にも不安がありますので、少しでも補償がもらえるのであれば助かりますよね。
特別退職金とは、会社が労働者に退職に応じてもらうために、通常の退職金とは別に支払う対価のことです。
特別退職金が支給されるのは、本来働き続けたいと考えている労働者が、会社からの退職してほしいとのお願いしに応じる場合です。
特別退職金の相場は、給料の3か月分~6か月分程度です。
特別退職金を交渉する際には、法的な見通しを分析したうえで、適切な方針を策定したうえで、一貫した対応をしていく必要があります。
特別退職金については、税務上は退職所得として処理されることになりますので、給与所得に比べて税金や社会保険料が有利に取り扱われる傾向にあります。
実は、特別退職金は、労働者が何も言わなければ適正な金額を支払ってもらえない傾向にあります。交渉した労働者に対してだけ払われたり、増額されたりすることが多いのです。
この記事をとおして、退職を迫られている労働者の方々に適正な特別退職金を獲得するために必要な知識を伝えていくことができれば幸いです。
今回は、特別退職金とは何かを説明したうえで、退職勧奨時の相場や税金・会計処理と交渉方法4つを解説していきます。
具体的には、以下の流れで説明していきます。
この記事を読めば、特別退職金がどのようなものかがよくわかるはずです。
目次
特別退職金とは、会社が労働者に退職に応じてもらうために、通常の退職金とは別に支払う対価のことです。
労働者の雇用契約上の地位は法律で強く保護されているため、労働者の同意なく、一方的に退職させることは難しくなっています。
また、労働者は、その会社で働き続けてお給料をもらうことができ生活を維持していくことができるため、退職したくないと考えるのが通常です。
例えば、会社側から「あなたには今日で辞めてもらいたいと考えています」と言われても、労働者は「生活があるので嫌です」と回答して、それで会話は終了となるでしょう。
これに対して、会社側から「退職に応じてくれたら特別に1年分の給料と同じ金額をあげますよ」と言われたら、生活の不安もある程度解消されます。退職を考えても良いと思う労働者も出てくるでしょう。
会社が労働者に退職に応じてもらうように説得する材料として提示してくる金銭が特別退職金となります。
通常の退職金とは異なるものであるため、退職金制度がなくても支払われることがありますし、退職金制度がある場合には通常の退職金とは別に支払われることになります。
特別退職金が支給されるのは、本来働き続けたいと考えている労働者が、会社からの退職してほしいとのお願いに応じる場合です。
労働者自身がもうその会社で働きたくないと考えているような場合に一身上都合で退職するといったような場合には、特別退職金は支給されない傾向にあります。
会社側がその労働者に退職してほしいとお願いしなくても、労働者が自分から退職することになるためです。
具体的には、特別退職金が支給されるケースとしては以下の4つがあります。
それでは、これらのケースについて順番に説明していきます。
特別退職金が支給されるケースの1つ目は、退職勧奨をされる場合です。
退職勧奨とは、会社が労働者に対して自主的に退職するように働きかけることをいいます。
例えば、能力が不足しているという理由の場合もあれば、職場に会わないのではないかとの理由の場合もあります。
このような場合には、会社は、特別退職金を提示することで、労働者に退職を承諾してもらおうとします。
労働者の同意を得ずに、一方的に解雇を行い紛争化すると、裁判所からより大きな金銭の支払いを命じられるリスクがあるためです。
特別退職金が支給されるケースの2つ目は、リストラです。
ここでいうリストラとは、会社の経営状況が良くないような場合に人を減らして経費を削減することです。
例えば、会社から経営状況があまりよくないので、いくつかのポジションをなくすことにした。
あなたのポジションが対象に含まれているので退職してほしいなどとお願いされることになります。
このような場合にも、会社は、労働者に対して、特別退職金を提示して、退職に応じてもらおうとします。
特別退職金が支給されるケースの3つ目は、希望退職です。
会社は、人を減らそうとする際に、特定の誰かに対して、退職するように働きかけるのではなく、希望退職を募ることもあります。
このような場合には、希望退職に応じることのメリットとして、一定の特別退職金を支給する制度とされていることが多いです。労働者が希望退職に応じるメリットを作るためです。
ただし、希望退職の場合には、一律に特別退職金が決められていることが多く、増額の交渉が難しい傾向にあります。
嫌であれば希望退職に応じなければいいではないかと言われてしまうことが多いでしょう。
特別退職金が支給されるケースの4つ目は、早期退職です。
会社は、55歳なので早期に退職に応じる労働者に対して、一定の特別退職金を支給するとしていることがよくあります。
これも希望退職と同じで、早期退職に応じるメリットを制度として作っているものとなります。
一律に特別退職金が決められていることが多く増額交渉は難しい傾向にあります。
特別退職金の相場は、給料の3か月分~6か月分程度です。
労働者の生活の補償として支給されることが多く、平均的な転職期間が4ヶ月程度であるため、給料の3か月分~6か月分での合意となる傾向にあります。
もっとも、特別退職金の金額は、交渉により決まりますので、相場より大きな特別退職金が支給されることも多くなっています。
会社側がどの程度その労働者に辞めてほしいのか、労働者がその会社で働き続ける意思は強いのか、会社の財政状況や予算、退職勧奨の理由等により金額は大きく変わってきます。
外資系の企業などでは、勤続年数が長いと1年を超える特別退職金となるようなケースも珍しくありません。
ただし、退職条件については、特別退職金のみではなく、他にも獲得すべき退職条件は多岐にわたります。
例えば、退職日や就労免除、有給買取、会社都合退職、アウトプレースメント、前職照会等への協力、口外禁止等々です。
最終的には、全体として十分な補償を勝ち取ることができているかという点が重要でしょう。
特別退職金を交渉する際には、法的な見通しを分析したうえで、適切な方針を策定したうえで、一貫した対応をしていく必要があります。
労働者が何も言わずに退職に応じれば、会社側は適正な特別退職金を支払ってくれません。
例えば、特別退職金の交渉方法は以下のとおりです。
それでは、これらの交渉方法について順番に説明していきます。
特別退職金の交渉方法の1つ目は、退職合意書にサインしないことです。
退職合意書にサインした時点で、会社は目的を達成しますので、それ以上、特別退職金を支給する理由もなくなるためです。
また、その場でサインを求められても、内容を正確に把握することはできませんし、特別退職金が適正かもわかりません。
「弁護士に相談したいので一度持ち帰ります」とだけ回答して、一度持ち帰るようにしましょう。
特別退職金の交渉方法の2つ目は、弁護士に相談することです。
適正な特別退職金を獲得するには、法的な見通しを分析したうえで、適切な方針を策定したうえで、一貫した対応をしていく必要があります。
法律の専門家である弁護士に相談したうえで対応していくことがおすすめです。
労働問題については専門性が高い分野となりますので、退職勧奨対応やパッケージ交渉に実績の弁護士を探すといいでしょう。
特別退職金の交渉方法の3つ目は、働き続けたい旨を伝えることです。
特別退職金は、退職したくない労働者を説得するために支払うものであり、労働者自身が退職したい気持ちなっている場合には提示する必要がなくなるためです。
例えば、「退職自体はわかった」、「私としてもこの会社で働くのは難しいと思っている」などの発言などは、交渉するうえで不利となってしまうことがよくあります。
そのため、特別退職金を交渉する前提として、あなたとしては働き続けたいという気持ちがあることを伝えることになります。
特別退職金の交渉方法の4つ目は、交渉中は転職活動をしないことです。
転職先が決まると、早急に退職日を決める必要が生じ、特別退職金の交渉を行うことができなくなってしまうためです。
また、合意をする前に、会社から勧められたアウトプレースメントサービスを利用することも控えるべきです。
会社側は、労働者が転職活動をしている場合には、待っていればその労働者が退職することが明らかである以上、特別退職金を支給する理由がなくなるためです。
特別退職金については、税務上、退職所得として処理することになります。
退職所得については、給与所得に比べて、支払うことになる税金が少ないことが多く、節税効果が高い項目となります。
ただし、令和4年1月1日以後は、勤続年数が5年以下の方については、300万円を超える部分の金額に2分の1課税が適用されないため、節税効果が弱くなっています。
また、退職所得については、健康保険や厚生年金が源泉されませんので、社会保険料が控除されないという意味においても、給与に比べて手元に残る金額は大きくなります。
特別退職金の支給日までに退職所得の受給に関する申告書を提出することを忘れないようにしましょう。提出を忘れると一律に20.42%を源泉されてしまうためです。
A2-29 退職所得の受給に関する申告(退職所得申告)|国税庁
なお、会計上は、特別損失として処理されることになります。
特別退職金についてよくある疑問としては以下の3つがあります。
それでは、これらの疑問について順番に解消していきましょう。
A.特別退職金制度がないと言われたら、「では退職に応じない」と対応すれば足ります。
そもそも、特別退職金は退職金とは別に支給されるもので、特別退職金制度の有無は関係ありません。制度がなければ支払うことができないというものではないのです。
A.特定退職金共済制度は、会社が毎月定額の掛け金を支払い、退職時に負担した掛け金に応じて労働者に退職金が支給される制度です。
特別退職金は、会社が毎月定額の掛け金を支払ってきたかどうかにかかわらず支給されるものです。
A.特別退職金は、慰謝料としてもらうことはできません。
慰謝料としての実態がないためです。
労働者によっては、非課税とするために慰謝料としたいなどと言う方がいますが、やめた方が良いでしょう。会社側もこのような交渉には応じないのが通常です。
ただし、パワハラや退職強要などが行われた際には、慰謝料が認められる余地がある場合には、その範囲で慰謝料を支給してもらえる余地がないわけではありません。
もっとも、パワハラや退職強要の慰謝料は高額とはなりにくい傾向にありますので、慰謝料との名目にする際には、税理士の意見なども確認しつつ、慎重に判断した方が良いでしょう。
退職勧奨に強い弁護士を探したい場合には、是非、労働弁護士コンパスを活用ください。
労働問題は非常に専門的な分野であり、弁護士であれば誰でもいいというわけではありません。
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以上のとおり、今回は、特別退職金とは何かを説明したうえで、退職勧奨時の相場や税金・会計処理と交渉方法4つを解説しました。
この記事の要点を簡単に整理すると以下のとおりです。
この記事が会社から退職するようにお願いされているものの、特別退職金がどのようなものか知りたいと悩んでいる方の助けになれば幸いです。
以下の記事も参考になるはずですので読んでみてください。
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