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2025年3月8日
労働一般
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2025/05/23
残業代
残業代が出ない会社を辞めたいと考えていませんか?
残業代が出ないような会社で働きたくないと考えるのは、自然なことですよね。
残業代が出ない会社は、辞めるべきです。
契約期間の定めがないのであれば、とくに理由がなくても、2週間前に告げることで退職することが可能です。
残業代が出ない会社を辞める際には、退職後にこれまで出ていなかった残業代を遡って取り戻すことを念頭に置いて退職手続き進めていくといいでしょう。
残業代が出ないこと理由に退職する際には、原則としては自己都合となりますが、賃金額の3分の1を超える額が支払われなかった場合や長時間残業がある場合には例外的に会社都合となる可能性があります。
残業代が出ない会社を辞めた後は、残業代が出るホワイト企業を見つけることができるように注意しながら転職活動しましょう。
実は、残業代が出ないことを当たり前と思っていて、残業代が出ない会社で働き続けている方が少なくありません。
残業代が出ないというのは決して当たり前の状況ではありませんので、この記事をきっかけに残業代が出ない会社を辞めるという選択肢についても考えていただければ幸いです。
今回は、残業代が出ない会社を辞めるべき3つの理由を説明したうえで、退職理由や辞める手順を解説していきます。
この記事でわかることは、以下のとおりです。
この記事を読めば、残業代が出ない会社を辞めたいと感じた際にどうすればいいのかがよくわかるはずです。
目次
残業代が出ない会社は、辞めるべきです。
残業代が出ない会社を辞めるべき理由は、以下の3つです。
それでは、これらの理由について順番に説明していきます。
残業代が出ない会社を辞める理由の1つ目は、職場環境の改善を期待することが困難だからです。
残業をしたのに残業代が出ない会社は、コンプライアンスに対する意識が欠如しており、職場環境に問題があることがよくあります。
このような職場環境については会社の体質となってしまっていることもあり、個人の力で改善させることは容易ではありません。
むしろ、会社から敵対的な目で見られてしまい働きにくくなってしまうこともあります。
残業代が出ない会社を辞める理由の2つ目は、生活や健康への悪影響が著しいためです。
残業代を払ってもらうことができないと、その分給料の金額の金額は少なくなりますので、生活は苦しくなります。
また、残業代を払わない会社では長時間の残業が恒常化していることが珍しくありません。何時間残業させても会社の負担が増えないため、残業を抑止しようとしないのです。
そうなると、プライベートの時間を持つことが難しくなったり、脳心臓疾患や精神疾患など健康への悪影響が生じてしまったりすることもあります。
残業代が出ない会社を辞める理由の3つ目は、退職後も残業代を遡って請求可能であるためです。
残業代については、3年の時効にかかっていない範囲で遡って請求することができます。これは退職後であっても同様です。
もし、現在、これまで残業代が支払われていなかったとしても、退職した後にゆっくりと請求すればいいのです。
ただし、3年が経ってしまうと消滅時効が完成してしまうことになりますので、残業代を請求したいのであれば早めに請求をした方が良いでしょう。
残業代が出ないことを理由に辞めることも、当然可能です。
契約期間の定めがないのであれば、とくに理由がなくても、2週間前に告げることで退職できるためです。
残業代が出ないことが退職理由であることを告げてもいいですし、言いにくければ残業代が出ないことが理由であると告げないことも自由です。
例えば、理由は何も言わず、「●月●日をもって退職させていただきます。」とだけ伝えることもできます。
ただし、契約期間が定められている場合に、契約期間中に退職するには、やむを得ない理由が必要となります。
残業代が出ないことを理由に退職できるかどうかは、残業代が支払われていない理由や経緯、未払いの金額、期間等にもよるでしょう。
残業代が出ない会社を辞める際には、退職後にこれまで出ていなかった残業代を遡って取り戻すことを念頭に置いて退職手続き進めていくといいでしょう。
スムーズに残業代を取り戻すためには適切な手続きで進めていく必要があるためです。
具体的には、残業代が出ない会社を辞める際の手順は、以下のとおりです。
それでは、これらの手順について順番に説明していきます。
残業代が出ない会社を辞める際の手順の1つ目は、弁護士に相談することです。
残業代について見通しを確認したうえで、方針を決めたうえで手続きを進めていくべきだからです。退職のタイミングなども併せて助言してもらいましょう。
また、残業代だけではなく、退職手続の代行についても、併せて弁護士に依頼できる場合も多いです。
ただし、労働問題については専門性が高いため、残業代に実績のある弁護士を探すといいでしょう。
残業代が出ない会社を辞める際の手順の2つ目は、証拠を集めることです。
退職した後は証拠を集めにくくなってしまうため、退職する前に必要な証拠を集めておくべきだからです。
具体的には、以下のような証拠を集めておくといいでしょう。
勤怠記録やタイムカードがない場合には、一日の最初と最後の業務メール、一日の始業時刻や終業時刻のメモ、帰宅時に家族に送ったLINEなどを残しておきましょう。
残業代が出ない会社を辞める際の手順の3つ目は、通知書を送付することです。
残業代には3年の時効があり、給料日から3年が経った部分から消滅時効が完成していってしまっています。
残業代を請求する旨の通知書を送付しておくことで、催告として、6ヶ月間時効の完成が猶予されます。この間に正確な残業代を計算したり、交渉をしたりすることになります。
また、通知書により、併せて退職する旨を会社に伝えることも可能です。
例えば、「本書面をもって、令和●年●月●日をもって退職する旨を通知いたします。」等の記載をしておくといいでしょう。
その他、不足している証拠等の開示も求めるといいでしょう。
残業代が出ない会社を辞める際の手順の4つ目は、交渉をすることです。
会社側から回答があれば争点が明らかになりますので、話し合いにより折り合いをつけることが可能かどうか協議してみるといいでしょう。
話し合いにより示談が成立すれば、少ない負担と労力で良い解決をすることができます。
残業代が出ない会社を辞める際の手順の5つ目は、労働審判・訴訟を提起することです。
話し合いにより解決することが難しい場合には、裁判所を用いた解決を検討することになります。
労働審判は、全三回の期日で調停による解決を目指す手続きです。調停が成立しない場合には、労働審判委員会が審判を下します。
審判には雇用主側も労働者側も異議を出すことができ、異議が出た場合には通常の訴訟に移行することになります。
早期に実態に即した解決をすることが期待できる手続きです。
訴訟は、期日の回数の制限などはとくにありません。1か月に一回程度の頻度で、裁判所の指揮に応じながら、交互に主張を繰り返していきます。解決まで1年以上を要することもあります。
残業代が出ないこと理由に退職する際には、原則としては自己都合となります。
ただし、以下の場合には、例外的に会社都合となります。
ハローワークインターネットサービス – 特定受給資格者及び特定理由離職者の範囲の概要
会社都合になると、失業保険を給付するまでの期間や失業保険の給付日数等について、自己都合に比べて有利に取り扱ってもらうことができます。
残業代が出ない会社を辞めた後は、残業代が出るホワイト企業を見つけることができるように注意しながら転職活動しましょう。
何も考えずに転職活動をしてしまうと、またブラック企業の餌食になってしまいます。
具体的には、転職の際にしっかりと残業代が出る会社を探すには、以下の点をチェックするといいでしょう。
それでは、これらのチェック事項について順番に説明していきます。
転職の際のチェック事項の1つ目は、タイムカードや勤怠記録の有無です。
タイムカードや勤怠記録が存在していなければ、正確な残業代の支払うことが困難であり、残業代が支払われない可能性が高いためです。
例えば、職場の中を見る機会があれば、タイムカードが置いてあるかを確認するといいでしょう。
また社内の人と話す機会があれば、1日の勤務の流れを聞く中で勤怠管理なども聞いてみるといいでしょう。
転職の際のチェック事項の2つ目は、労働条件通知書やオファーレターの有無や内容です。
労働基準法上、会社は、労働者に対して、労働条件通知書を交付する義務があります。
労働条件通知書を交付しない場合には、労働者に不利益な労働条件を隠そうとしている可能性が高いのです。
仮に労働条件通知書が交付される場合にも、数十時間分の固定残業代が記載されているような場合には注意が必要です。
固定残業代を超える時間残業しなければ、別に残業代を支払ってもらうことはできないためです。
とくに原則として残業を命じることができる限度となっている45時間分の固定残業代が記載されているケースなどには注意が必要です。
転職の際のチェック事項の3つ目は、職場や社員の雰囲気・発言です。
職場環境が良くない会社では、社員が疲れた顔をしていたり、中堅層の社員が少なかったりすることがあります。
また、入社前に若手社員と食事をしたり、飲みに行ったりする機会があれば、労働時間や残業代等の賃金事情についても聞いてみるといいでしょう。
転職の際のチェック事項の4つ目は、退職者の口コミです。
昨今では、WEB上などで、退職者の口コミを見ることができるような場合があります。
退職者の口コミを見ることで職場環境が分かることもありますし、残業などについても言及されていることがあります。
そのため、内定を承諾する前に口コミなども確認するようにしましょう。
残業代が出ない会社を辞める際に弁護士を探したい場合には、是非、労働弁護士コンパスを活用ください。
労働問題は非常に専門的な分野であり、弁護士であれば誰でもいいというわけではありません。
労働弁護士コンパスでは、労働問題に注力している弁護士を探すことは勿論、地域や個別の相談内容から、あなたにマッチする最高の弁護士を探すことができます。
初回無料相談や電話・オンライン相談可能な弁護士であれば、少ない負担で気軽に相談をすることができます。
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以上のとおり、今回は、残業代が出ない会社を辞めるべき3つの理由を説明したうえで、退職理由や辞める手順を解説しました。
この記事の要点を簡単に整理すると以下のとおりです。
この記事が、残業代が出ない会社を辞めたいと考えている方の助けになれば幸いです。
以下の記事も参考になるはずですので読んでみてください。
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鈴木晶
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籾山善臣
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