2025年5月2日
法律一般
法律の条・項・号の読み方や書き方、見分け方|条文に1項は書かない?
法律については、条を細分化したものが項、更に項を細分化したものが号となります。読み方は、「じょう、こう、ごう」です。今回は、法律の条・項・号の読み方や書き方、見分け方を解説していきます。
2025/11/02
法律手続


悪くないのに訴えられてしまい悩んでいませんか?
何もしてないのに理不尽に訴えられてしまったら誰しも戸惑いますよね。
悪くないのに訴えられた場合であっても、無視しないようにしましょう。
このような訴えを起こされる原因としては、事実認識の齟齬や法律や判例の誤解によることが多いですが、詐欺やスラップ訴訟などの悪質なものもあります。
もし、あなたが悪くないのに訴えられた場合には、訴状をよく確認したうえで、弁護士に相談したうえで、答弁書を提出して、適切に対応していきましょう。
あなたが悪くないのに訴えられた場合であっても、原則として、弁護士費用はあなた自身が負担する必要があります。
実は、あなたが悪くないのに訴えられたと感じている場合であっても、法的には請求が認められてしまうリスクがあるケースであるということも珍しくありません。
法律では、悪いか悪くないかにより請求の可否が判断されるわけではありませんし、裁判所は主張や証拠に基づいて判断することになるためです。
この記事をとおして、悪くないのに訴えられたと感じている方々が後悔しないために正しい対応についてお伝えしていくことができれば幸いです。
今回は、悪くないのに訴えられたらやってはいけないことを説明したうえで、何もしてないのに理不尽な訴えをされた場合の対処手順を解説していきます。
具体的には、以下の流れで説明していきます。

この記事を読めば、悪くないのに訴えられてしまった場合にどうすればいいのかがよくわかるはずです。
目次
悪くないのに訴えられてしまったときこそ、感情的にならず冷静に対応することが大切です。
焦って行動してしまうと、裁判で不利な判断を受けたり、取り返しのつかない結果になったりするおそれがあります。
例えば、悪くないのに訴えられた場合のNG行動としては、以下の3つがあります。

それでは、悪くないのに訴えられたときにやってはいけない行動について、順番に見ていきましょう。
悪くないからといって訴状を無視してしまうのは、最も危険な対応です。
裁判所から届いた書類を放置すると、あなたの反論がないまま裁判が進み、欠席判決として敗訴扱いになることがあります。
例えば、まったく身に覚えがない請求であっても、訴状を放置した結果、勝手に判決が出され、財産を差し押さえられるケースもあります。
悪くないのに訴えられた場合でも、訴状を無視せず、必ず期日呼出状の内容を確認して、適切に対応しましょう。
訴状を受け取ったからといって、内容をよく理解しないまま答弁書を適当に作成するのも避けるべきです。
答弁書は、あなたの主張を正式に裁判所へ伝える重要な書類です。答弁書に記載した内容が、今後の主張や証拠提出の基礎となります。
一度誤った主張をしてしまうと、後から修正するのが難しくなってしまうことも多いです。
例えば、単に事実関係を記載して自分の考えを書くだけではなく、法的に整理したうえで、これを記載していく必要があります。
自分が悪くない案件だからと言って、適当な答弁書を出しても分かってもらえるということにはならないのです。
悪くないのに訴えられたと感じると、怒りや不安から感情的に反応してしまうことがあります。
しかし、感情的な対応はかえって事態を悪化させることにつながります。裁判は感情ではなく証拠と法律に基づいて進められるためです。
相手方を非難するような強い言葉を使った答弁書を出しても、裁判所の印象は良くないでしょう。
理不尽だと感じても、感情をコントロールし、法的に正しい対応をしていきましょう。
悪くないのに訴えられる場合には、いくつかの原因があります。
なぜこのような訴えがされているのか理解することができれば、対応もしやすくなるでしょう。
例えば、悪くないのに訴えられる原因としては、以下の3つがあります。

それでは、悪くないのに訴えられてしまう3つの主な原因について、順番に見ていきましょう。
最も多いのが、当事者同士の事実認識の齟齬(すれ違い)です。
つまり、「何が起きたか」「誰がどうしたか」という事実の理解が食い違っているために、相手が誤解して訴えてくるケースです。
なぜこうしたことが起きるかというと、人は同じ出来事でも自分の立場や感情によって見え方が異なるからです。
とくに職場や取引関係では、言った・言わない、やった・やっていないのような認識の違いが争いの火種になります。
このような場合には、感情的に反論するよりも、客観的な証拠で事実関係を整理することが重要です。
次に多いのが、法律や判例の理解不足による誤解です。
相手が法的な知識を正しく理解していないために、根拠のない請求をしてくるケースがあります。
法律や判例は複雑であり弁護士でも見通しを誤ることがありますし、裁判官によっても判断が変わることがあります。
したがって、「相手が悪質だ」と決めつける前に、まずは法的な観点から内容を確認することが大切です。
中には、悪意をもって訴えてくるケースもあります。
代表的なのが、「詐欺的な訴え」や「スラップ訴訟」です。
スラップ訴訟とは、相手を黙らせたり、精神的・経済的に追い詰めたりするために行われる不当な裁判のことです。
このような訴訟は、内容が根拠のないものであっても、対応するだけで多大な労力と費用がかかります。
例えば、企業の内部告発をした従業員に対し、会社が「名誉毀損だ」として訴えるようなケースがあります。
訴えの目的が正義の実現ではなく、相手を威圧することにあるのが特徴です。
スラップ訴訟については、以下の記事で詳しく解説しています。
悪くないのに訴えられた場合であっても、冷静に手順を踏んで対応しましょう。
あなたが悪くないことを裁判所に理解してもらうためには、事実関係や法的な評価を整理して説明する必要があるためです。
具体的には、悪くないのに訴えられた場合には、以下の手順で対処していきましょう。

それでは、悪くないのに訴えられた場合の4つの対処手順について、順番に見ていきましょう。
最初に行うべきは、訴状と期日呼出状の内容をしっかり確認することです。
これらの書類には、相手が何を求めているのか(請求内容)や、最初の裁判期日の日時が書かれています。
期日を知らないまま放置してしまうと、「欠席判決」で敗訴扱いになることもあります。
例えば、自分は悪くないからと思って放っておいたら、知らぬ間に判決が出て給与の差押えがされてしまうケースもあります。
そのため、書類を受け取ったらすぐに開封し、内容・期日・裁判所名を確認したうえで、次の行動につなげましょう。
期日呼出状については、以下の記事で詳しく解説しています。
次に行うべきは、速やかに弁護士へ相談することです。
訴えられた側であっても、法律上の主張や証拠の出し方を誤ると、思わぬ不利な結果になることがあります。
弁護士に相談すれば、訴えの内容が法的に正しいのか、どのような主張や証拠が有効かを整理してもらえます。
例えば、あなたが何も悪くないと感じていても、弁護士に相談して見たら請求が認められてしまうリスクがあると指摘されることもあります。
悪くないのに訴えられた場合は、「訴状をもらってから何日以内に答弁書を出すか」という期限が決まっているため、早めに相談しましょう。
弁護士に相談したあとは、答弁書を作成し、証拠を整理して提出します。
答弁書とは、相手の主張に対するあなたの反論を裁判所へ伝えるための書類です。
書面に記載していないことは、裁判官が考慮しない場合もあります。
なぜ、あなたが悪くないのかについて法的に整理して裁判所に伝えましょう。
例えば、相手が「お金を貸したのに返してもらっていない」と主張してきた場合でも、返済済みであることを答弁書で指摘することで、請求を退けられることもあります。
裁判は答弁書を提出して終わりというわけではありません。
お互い交互に主張と立証を繰り返していくことが多いので、答弁書が提出されれば、原告側が準備書面を出して反論してくるのが通常です。
裁判所がこの争点について主張や反論をするようにと整理したり、いつまでに反論の書面を提出するように指示したりすることが多いので、これに従いましょう。
悪くないのに訴えられた場合でも、原則として弁護士費用は自分で負担する必要があります。
民事裁判の基本的なルールでは、勝訴しても弁護士費用のすべてを相手に請求することはできません。
人には裁判を受ける権利があり、弁護士費用を敗訴者負担としてしまうと、裁判を提起することを委縮して、権利の救済を受けにくくなるためです。
例えば、「訴訟費用は原告の負担とする」との判決になっても、ここでいう「訴訟費用」には弁護士費用は含まれません。
ただし、事実や法律の根拠を欠くことが明らかである場合には、不当訴訟として弁護士費用の一部を損害として相手に請求できることもあります。
裁判の弁護士費用については、以下の記事で詳しく解説しています。
悪くないのに訴えられると、「お金がある人が勝つに決まっている」と感じてしまう人は多いです。
しかし、実際の裁判では、お金の多さではなく主張と証拠で決まります。
知恵袋でも、同じような相談がありました。
「弁護士を雇うお金もなく、資料も作れない。悪いことをしていないのに争えない。お金がある人が勝つのでは?」という投稿です。
この悩みに対して、「無視さえしなければ十分勝機はある」という回答が寄せられていました。
資金力がない場合でも、法テラスを利用したり、分割払いにしてもらったりすることにより、弁護士をつけることができる場合もあります。
弁護士をつけられなくても、法律相談を利用しながら対応するという方法もあります。
そのため、お金がなかったとしても、悪くないのであれば、諦めず無視せずに対処していきましょう。
(参考:民事裁判で訴えられた場合自分が悪く無くてもお金がある人が勝訴するに決まってま… – Yahoo!知恵袋)
悪くないのに訴えられた方によくある疑問としては、以下の3つがあります。
これらの疑問を順番に解消していきましょう。
A.結論から言えば、訴えること自体に罰則はありません。
人には裁判を受ける権利があるためです。
明らかに虚偽の内容で相手を傷つける目的で訴えた場合には、損害賠償の対象になることがあります。
不当な訴えに対しては、弁護士と相談して損害賠償や反訴(訴え返す)を検討しましょう。
反訴については、以下の記事で詳しく解説しています。
A.はい、負けてしまうこともあります。
裁判では「悪い・悪くない」という感情ではなく、証拠と法律によって判断されるためです。
たとえあなたが真実を話していても、証拠が不足していたり、主張の組み立て方が不十分だったりすると、裁判所に認めてもらえないことがあります。
A.お金がなくても、法的な支援を受けながら対応する方法があります。
代表的なのが、法テラス(日本司法支援センター)の立替制度です。
この制度を利用すれば、収入が一定以下の方でも、弁護士費用を立て替えてもらうことができます。
分割での返済が認められており、最初にまとまったお金を用意する必要もありません。
「お金がないから戦えない」と諦める必要はありません。
法テラスの利用条件については、以下の記事で詳しく解説しています。
弁護士コンパスでは、分野別に注力している弁護士を探すことは勿論、地域や個別の相談内容から、あなたにマッチする弁護士を探すことができます。
初回無料相談や電話・オンライン相談可能な弁護士であれば、少ない負担で気軽に相談をすることができます。
実際にあなたが相談したい分野の弁護士コンパスにアクセスし弁護士を探してみましょう。
どのようにして弁護士を探せばいいか分からないという場合には、まずは試しにこの弁護士コンパスを使ってみてください。
以上のとおり、今回は、悪くないのに訴えられたらやってはいけないことを説明したうえで、何もしてないのに理不尽な訴えをされた場合の対処手順を解説しました。
この記事の内容を簡単にまとめると以下のとおりです。

まとめ
・悪くないのに訴えられた場合のNG行動としては、以下の3つがあります。
NG行動1:無視する
NG行動2:適当な答弁書を出す
NG行動3:感情的な対応をする
・悪くないのに訴えられる原因としては、以下の3つがあります。
原因1:事実認識の齟齬
原因2:法律や判例の誤解
原因3:詐欺やスラップ訴訟
・悪くないのに訴えられた場合には、以下の手順で対処していきましょう。
手順1:訴状と期日呼出状を確認する
手順2:弁護士に相談する
手順3:答弁書と証拠を提出する
手順4:裁判所の指揮に従い対応する
・悪くないのに訴えられた場合でも、原則として弁護士費用は自分で負担する必要があります。
この記事が悪くないのに訴えられてしまい悩んでいる方の助けになれば幸いです。
以下の記事も参考になるはずですので読んでみてください。
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