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2025/09/27
法律相談
法テラスが役に立たないのか悩んでいませんか?
あまりお金に余裕がないので、法テラスを利用して弁護士に依頼したいけど、しっかり弁護してもらえるのか不安に感じている方もいますよね。
法テラスが役に立たないと言われるのは、資力などの利用条件があり、専門性を備えた弁護士へ依頼することが簡単ではなく、制度上の制限や手続的な負担があるためです。
法テラスの評判は、みん標やグーグルマップでは5段階中3.0前後であり、悪い口コミだけではありません。
法テラスを利用することで、依頼者側にも経済的な負担を抑えられるというメリットがあります。
ただし、弁護士の本音としては、法テラス案件は事務所経営上厳しく、手続き的な負担が重すぎるため受けられないという声が多いのも事実です。
依頼者が法テラスを役立てるためには、いくつかの簡単な対処法がありますので実践してみていただけると後悔する可能性を減らせるでしょう。
また、法テラスが役に立たないと感じた場合には、法テラス以外の相談先を探してみるというのも有用な方法です。
実は、弁護士費用は自由化されていますので、初回相談無料の事務所や完全成功報酬制の事務所も数多く存在しており、資力がなくても弁護士に相談する選択肢は増えています。
この記事をとおして、なぜ法テラスが役に立たないと言われるのかを知っていただいたうえで、弁護士に相談する際の参考にしていただけますと幸いです。
今回は、法テラスは役に立たないと言われる理由を説明したうえで、最悪な評判や良い口コミと弁護士の本音3つを解説していきます。
具体的には、以下の流れで説明していきます。
この記事を読めば、法テラスを利用したのに役に立たなかったと後悔することを防げるはずです。
目次
法テラスは経済的に弁護士へ依頼しやすくなる制度ですが、一方で「役に立たない」と感じる声も少なくありません。
一般的に弁護士に依頼する場合に比べて、法テラスの制度の利用には様々な制約が生じることになるためです。
例えば、法テラスが役に立たないと言われる主な理由としては、以下の5つがあります。
それでは、法テラスが役に立たないと言われる5つの理由について順番に見ていきましょう。
法テラスは誰でも利用できるわけではなく、収入や資産に基準があります。
経済的に困っている人を支援する制度のため、一定以上の収入や貯金がある場合には利用できません。
例えば、扶養家族の人数によって収入基準が変わったり、預貯金の額が一定以上あると対象外となったりします。
そのため、相談したくても条件を満たさず利用できないケースがあります。
つまり、法テラスが役に立たないと感じる人の一部は、この利用条件により門前払いを受けてしまう点にあるのです。
法テラスでの飛び込み方式によるでは、自分で弁護士を自由に選ぶことが難しい仕組みになっています。
法テラスには、法テラスに行き相談を申し込む「飛び込み方式」と自分で探した弁護士が法テラスに申し込む「持ち込み方式」があります。
飛び込み方式では、基本的には法テラスが相談担当者の弁護士を割り振るため、希望の専門分野に詳しい弁護士と出会えない可能性が高いのです。
例えば、労働問題に強い弁護士を希望しても、必ずしもその分野に精通した弁護士に当たるとは限りません。
結果として「十分に対応してもらえなかった」と不満につながる場合があります。
このように、あなたの事案に応じた専門性や経験が豊富な弁護士に頼むのが難しいというのは大きなデメリットです。
法テラスを利用しても、必ず弁護士が事件を受任してくれるわけではありません。
弁護士側にも事務所経営や業務量の制約があるため、採算が取れない事件や複雑で専門性が高く負担の大きい事件は断られることがあります。
法テラス案件については、弁護士報酬が安く設定されており、法テラス側が差額を負担してくれるわけではありません。
例えば、長期間にわたる大規模な訴訟などについては、弁護士が費用的に受任をすることができないということもあります。
また専門性が高い案件で、弁護士がその案件に詳しくないような場合などにも、受けてもらうことが難しいことがあります。
このように、せっかく相談しても事件を引き受けてもらえないことがある点も「役に立たない」と言われる理由です。
法テラスの無料相談は、原則として1回30分までに制限されています。
相談内容が複雑だったり、資料の確認に時間がかかったりすると、十分に話しきれないまま時間切れになることがあります。
例えば、労働問題で証拠の整理や経緯の説明に時間がかかるケースでは、肝心な質問ができないまま終わってしまうこともあるのです。
限られた時間内で相談するためには準備が必要ですが、この制限が「法テラスは役に立たない」と感じられる原因の一つです。
法テラスを通じて弁護士に依頼する場合、申込から実際に弁護士に相談したり、依頼したりするまでに時間がかかることがあります。
審査や書類の提出が必要で、スムーズに進まないケースも少なくありません。
例えば、資力要件を証明するために収入証明や通帳のコピーを用意したり、法テラスの書式を含めた3者間で契約を交わしたり、通常より手続きが煩雑になります。
速やかに解決したい人やスムーズに手続きを進めたい人にとっては、この時間的ロスや手続的負担がストレスになり「役に立たない」と映ることも多いのです。
法テラスの評判や口コミは、5段階中3.0前後です。
法テラスの評判を整理すると以下のとおりとなっています。
(出典:みん評|法テラスの口コミ・評判、グーグルマップ|法テラス東京、グーグルマップ|法テラス神奈川、グーグルマップ|法テラス大阪)
以下では、法テラスの良い評判と悪い評判を整理していきます。
法テラスの良い評判は、主に「安心して相談できる環境」や「対応の丁寧さ」に集中しているようです。
とくに公的機関ならではの信頼感や、無料で利用できる点を評価する声が多く見られます。
法テラスについて、良い評判としては例えば以下のようなクチコミがあります。
ただし、悪い評判でも上記と反対の口コミもなされていますので、対応した弁護士やスタッフの方による差が大きいものと見受けられます。
一方で、法テラスには「役に立たない」と感じた利用者の声も少なくありません。
とくに、弁護士の質にばらつきがあることや、対応の不親切さ、制度上の制約に不満を抱く口コミが多く見られます。
例えば、法テラスについて、悪い評判としては例えば以下のようなクチコミがあります。
法テラスには「役に立たない」という評判もありますが、制度を理解して使えばメリットも少なくありません。
制度の利点を知っておくことで、「使ってよかった」と感じる場面も増えるでしょう。
例えば、法テラスを利用するメリットとしては以下の3つがあります。
それでは、法テラスを利用することで得られる3つのメリットについて順番に見ていきましょう。
法テラスでは、弁護士に依頼するときに必要となる着手金や実費などを一時的に立て替えてもらえます。
この仕組みにより、まとまったお金をすぐに用意できなくても依頼を始められるのが大きな利点です。
例えば、数十万円の着手金が必要になっても、法テラスの立替制度を利用すれば、分割で少しずつ返済していけます。
つまり、資金が手元になくても弁護士に依頼できるという安心感を得られるのです。
法テラスの弁護士費用は、通常の弁護士費用の相場よりかなり低い金額に設定されています。
例えば、300万円の金銭請求をして、200万円を回収できた場合を想定します。
旧弁護士報酬基準では、着手金は24万円(300万円×8%)、報酬金は32万円(200万円×16%)で合計56万円となります。
法テラス基準では、着手金は18万7000円、報酬金は20万円で合計38万7000円となります。
このように法テラスを利用した場合、弁護士費用が大幅に安くなっています。
ただし、弁護士費用が安くなった分の差額を法テラスが代わりに負担しているわけではありません。
弁護士費用が安いしわ寄せを弁護士が負担していることも知っておいた方がいいでしょう。
法テラスの法律相談は、原則として1回30分、最大3回まで無料で受けられます。
これにより、複数回にわたり相談を重ねながら解決策を整理することができます。
例えば、1回目の相談で疑問が解消しきらなかった場合でも、再度相談することができます。
つまり、無料相談を計画的に利用すれば、費用をかけずに問題解決への道筋を立てやすくなるのです。
法テラスについては、弁護士からも必ずしも好意的には受け取られていない側面があります。
経済的負担や手続的負担を弁護士に負わせる制度設計となっているためです。
弁護士の本音を知っておくことは、依頼者が「なぜ受任してもらえないのか」や「対応に消極的な理由」を理解するうえで役立に立つことがあります。
例えば、法テラスについて、よく言われる弁護士の本音としては以下の3つがあります。
それでは、弁護士が感じている3つの本音について順番に見ていきましょう。
弁護士の中には、法テラスの制度自体は必要だと考えている人も少なくありません。
経済的に困っている人でも司法アクセスを確保できる点は、社会的に大きな意義があるからです。
例えば、生活保護を受けている人や失業中の人でも、立替制度を利用して訴訟を提起できるのは制度の強みです。
この意味では、弁護士から見ても「一定の役割を果たしている」と評価される面はあります。
一方で、法テラス案件は報酬が低く設定されており、事務所経営の観点からは厳しいと感じる弁護士が多いです。
通常の依頼に比べると収入が限られるため、経営基盤の弱い事務所ほど受任をためらいやすいのです。
例えば、長期にわたる裁判を担当した場合でも、労力に見合う報酬を得にくいため「継続して引き受けるのは難しい」と考える弁護士が増えています。
とくに、アソシエイト弁護士で事務所事件をやりながら、法テラス案件も少し行うということであれば、経費などの負担も少ないので受けられることもあります。
一方で、経費の負担が大きいパートナー弁護士や独立後の弁護士だと、法テラス案件では、事務所賃料や弁護士会費、事務員の給与など負担が難しくなってしまいます。
つまり、弁護士側の経営事情も、「受任してもらえない」と利用者が感じる背景にあるのです。
法テラスを通すと手続が煩雑になり、弁護士にとって大きな事務負担となります。
立替払いの精算や報告書などの書類提出が多く、通常の依頼よりもかなりの手間がかかるのです。
例えば、依頼を進めるたびに法テラスへの報告書を作成したり、書類のチェックを受けたりする必要があり、その分だけ時間や労力を奪われます。
この負担感から「できれば法テラス案件は避けたい」という本音が出てしまうのです。
コラム:弁護士のヘイトを集めている側面がある
法テラスは、上記の費用や手続的な負担以外にも、弁護士からヘイトを集めている側面があります。
例えば、法テラスは、上記のように弁護士費用を低廉に設定する一方で、リスティング広告などの莫大な広告費をかけています。
民業圧迫であると言う弁護士の方もいますし、自分たちに経済的な負担を負わせつつ広告費には費用を割くことに疑問を呈する弁護士の方もいます。
その他、法テラス職員から一方的に報酬金を減額されたり、横柄な態度で手続きや負担を押し付けられたりと言ったことで、不満に感じている弁護士の方も少なからずいます。
弁護士数の増加に伴い経営に余裕のある法律事務所ばかりではありませんので、益々不満が募りやすいのです。
このように法テラスに不満を感じている弁護士も多く存在しているのです。
法テラスは制度上の制約が多いため「役に立たない」と感じる人もいますが、利用の仕方を工夫すれば役立てられる可能性は高まります。
法テラスが役に立たないと言われる原因を理解したうえで、工夫して活用することで相談や依頼がスムーズに進みやすくなるからです。
例えば、法テラスを役立てるための簡単な対処法としては以下の3つがあります。
それでは、法テラスをうまく活用するための3つの対処法について順番に見ていきましょう。
法テラスを利用するには、収入や資産に関する条件を満たす必要があります。
この条件を知らずに相談しても、基準を超えていれば審査はとおりません。
例えば、扶養家族の人数ごとに月収の上限が決まっていたり、預貯金の合計額が基準を超えると利用できなかったりします。
そのため、相談前に自分の収入証明や通帳残高を確認しておくことが重要です。
法テラス利用にあたっての収入や資産の基準は、法テラスの以下のページに掲載されています。
弁護士・司法書士費用等の立替制度のご利用の流れ | 無料法律相談・弁護士等費用の立替 | 法テラス
法テラスでは、利用者が自分で選んだ弁護士に「持ち込み方式」で依頼することもできます。
この方法なら、法テラスから割り当てられた弁護士に不満を持つリスクを減らせます。
例えば、労働問題に詳しい弁護士をインターネットで探してから「この先生で法テラスを利用したい」と申請することで、専門性の高いサポートを受けやすくなります。
弁護士選びの自由度を広げる工夫として有効です。
法テラス案件を受け付けていない弁護士も多いです。
持ち込み方式を利用する場合、「法テラス利用可」と記載してある弁護士を探すようにしましょう。
また、相談の予約を入れる前に「法テラスを利用できますか」と事前に確認しておくと安心です。
こうした点を早めに確認しておけば、時間を無駄にせずに済みます。
法テラスを利用しても満足できなかったり、制度の条件を満たせなかったりする場合でも、他に相談できる窓口はあります。
選択肢を知っておくことで「相談先がなくて行き詰まる」といった不安を防げます。
例えば、法テラスが役に立たない場合に検討できる相談先としては以下の3つがあります。
それでは、法テラス以外の相談先について順番に見ていきましょう。
弁護士費用の自由化により、初回相談を無料とする事務所や、完全成功報酬制を採用している事務所も増えています。
このような事務所を利用すれば、費用面の負担を抑えて相談を始められます。
例えば、労働問題で「残業代」を争う場合、成功報酬のみで依頼できる事務所を選べば、着手金を用意する必要がありません。
費用面で不安を感じている人にとって大きな安心材料になります。
多くの市区町村では、住民を対象に無料や低額の法律相談を実施しています。
自治体主催のため安心感があり、身近な場所で相談できるのが利点です。
例えば、毎月〇回まで30分無料相談を設けている市役所や区役所もあります。
法テラスと同様に時間制限はあるものの、有用な選択肢の一つです。
各地の弁護士会が運営する法律相談センターも、法テラス以外の有力な選択肢です。
資力要件がないので、法テラスを利用できない方でも相談できることがあります。
相談料は30分あたり5000円(消費税別)とされていることが多いです。
法テラスが役に立たないのかについてよくある疑問としては、以下の3つがあります。
それでは、これらの疑問を順番に解消していきましょう。
A.法テラスは、相談だけの利用も可能です。
30分以内であれば3回まで無料で相談できる仕組みがあり、依頼するかどうかはその後に判断できます。
例えば「まず話だけ聞きたい」「今の状況で訴訟が可能か知りたい」という場合に、相談だけで終える人も少なくありません。
無理に依頼を迫られることはなく、必要に応じて利用できる点が安心材料です。
A.口コミの中には「対応が悪かった」という声もありますが、すべての弁護士がそうではありません。
法テラスを通じて担当する弁護士によって、専門性や経験、人当たりも変わってきます。
例えば、説明不足で不満を抱くケースがある一方で、親身に対応してくれたという好意的な声も見られます。
相性や事案によっても印象が変わるため、「最悪」と一括りに評価するのは正確ではありません。
A.法テラス案件だからといって、弁護士が意図的に手を抜くことはありません。
ただし、報酬が低く設定されているため、事務所経営上の事情から積極的に受けたがらない弁護士がいるのも事実です。
例えば、長期化する事件や複雑な訴訟では、通常の依頼よりも時間や労力をかけにくいケースもあります。
そのため「熱心に動いてもらえない」と感じる利用者もいますが、制度上の制約が背景にあると理解しておくことが大切です。
弁護士コンパスでは、分野別に注力している弁護士を探すことは勿論、地域や個別の相談内容から、あなたにマッチする弁護士を探すことができます。
初回無料相談や電話・オンライン相談可能な弁護士であれば、少ない負担で気軽に相談をすることができます。
実際にあなたが相談したい分野の弁護士コンパスにアクセスし弁護士を探してみましょう。
どのようにして弁護士を探せばいいか分からないという場合には、まずは試しにこの弁護士コンパスを使ってみてください。
以上のとおり、今回は、法テラスは役に立たないと言われる理由を説明したうえで、最悪な評判や良い口コミと弁護士の本音3つを解説しました。
この記事の内容を簡単にまとめると以下のとおりです。
まとめ
・法テラスが役に立たないと言われる主な理由としては、以下の5つがあります。
理由1:収入や資産などによる利用条件がある
理由2:弁護士を選びにくい
理由3:受任してもらえないことも多い
理由4:相談時間が30分と短い
理由5:利用に時間がかかる
・法テラスの評判は、みん標やグーグルマップでは5段階中3.0前後であり、悪い口コミだけではありません。
・法テラスを利用するメリットとしては以下の3つがあります。
メリット1:着手金などを立て替えてもらえる
メリット2:弁護士費用が安い
メリット3:3回まで無料で利用できる
・法テラスについて、よく言われる弁護士の本音としては以下の3つがあります。
本音1:制度自体は有用なことがある
本音2:事務所経営上厳しい
本音3:手続の負担が重すぎる
・法テラスを役立てるための簡単な対処法としては以下の3つがあります。
対処法1:資力要件を事前に確認しておく
対処法2:持ち込み方式を検討する
対処法3:法テラスを利用可能か確認しておく
・法テラスが役に立たない場合に検討できる相談先としては以下の3つがあります。
相談先1:初回相談無料や完全成功報酬制の法律事務所
相談先2:市役所などの自治体による法律相談
相談先3:弁護士会の法律相談センター
この記事が法テラスが役に立たないのか悩んでいる方の助けになれば幸いです。
以下の記事も参考になるはずですので読んでみてください。
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