「人生で一番困っているときに、力になれる存在でありたい」
―三部 達也 弁護士 インタビュー―

上場企業の法務部での出向経験を持ち、労働問題を中心に、企業側・労働者側の双方から相談を受けてきた三部達也弁護士。
法律論にとどまらず、相談者が抱える不安を一つひとつ整理しながら向き合う姿勢を大切にしています。
本インタビューでは、弁護士としての向き合い方やキャリアについて、お話を伺いました。
――これまでのキャリアを振り返って、三部先生が弁護士という仕事にやりがいを感じているのは、どのような点でしょうか。
弁護士に相談に来られる方は、多くの場合、人生で一番困っているときだと思っています。
そうした場面で、その方の力になれること自体に、この仕事のやりがいを感じています。
法律的な問題を解決することはもちろんですが、
それ以上に、相談者の方が抱えている不安を整理し、少しでも前を向いて日常に戻れるようサポートすることを大切にしています。
――初めて法律相談に来られる方と向き合う際、特に大切にしていることは何でしょうか。
まず、その方が「何に不安を感じているのか」を丁寧に聞くことを意識しています。
今置かれている状況そのものに不安があるのか、それとも最終的なゴールが見えないことに不安があるのか。
そこを整理することで、取るべき対応も変わってくるからです。
また、相談に来られたときよりも、相談を終えたときのほうが、少しでも顔が明るくなっている状態で帰っていただけるよう心がけています。
――上場企業の法務部への出向経験は、先生のキャリアの中でも特徴的ですが、どのような学びがありましたか。
もともと企業法務には関心があり、外部の弁護士として関わるだけでなく、
企業の内部に入ることで、企業が実際に何に悩み、どのようなアドバイスを求めているのかを知りたいと考えていました。
実際に内部で業務を行ってみると、法律論として正しいかどうかだけでなく、
予算感や社内決裁の可否、複数の部門との調整など、外部からは見えにくい意思決定のプロセスがあることを強く実感しました。
――その出向経験は、現在の実務にどのように活きていると感じていますか。
企業の内部にいた経験があることで、企業内の「勘所」を理解している点は大きいと思っています。
単に法律論を述べるのではなく、現実的に実行可能かどうかを踏まえた提案ができるようになりました。
画一的な解決策ではなく、その企業にとって最適な選択肢を提示できることが、
現在の実務における強みにつながっていると感じています。

――現在注力されている労働問題や企業法務について、どのような相談が多いのでしょうか。
労働問題については、企業側・労働者側の双方から相談を受けています。
企業側からは、問題社員への対応や管理職向けのコンプライアンス研修などの相談が多いですね。
一方で、労働者側からは、職場環境の悩み、残業代請求、解雇問題、ハラスメント対応など、幅広い相談があります。
双方を扱っているからこそ、現実的な視点でアドバイスができていると思います。
――労働者側・企業側の双方を扱うことは、先生の大きな強みだと思いますが、その点はいかがでしょうか。
正直に言うと、双方の「戦い方」が分かることが一番の強みだと思っています。
どちらか一方の立場だけを見ていると見落としがちな点も、両方の視点を持つことで冷静に判断できると感じています。
――今後、特に力を入れていきたい分野があれば教えてください。
横浜には中小企業も多いので、労働問題に加えて、相続や遺留分請求、事業承継といった分野にも、今後さらに力を入れていきたいと考えています。
地域に根ざした形で、企業や個人の方を支えていければと思っています。
――お仕事以外の一面についても教えてください。どのようにリフレッシュされていますか。
神奈川県海老名市の出身で、神奈川で育ってきたので、地域への愛着をもっています。
地元で育って、今もこの地域で仕事をしているので、身近な方々の相談に応えられることは嬉しいですね。
学生時代は、中学まではサッカー部に所属していて、体を動かすのが好きでした。
高校時代は少し雰囲気が変わって、友人とバンドを組んで楽器を演奏していました。
もともと歴史が好きで、日本史検定1級を取得していますが、難しく考えるというより、純粋に「知ることが楽しい」という感覚に近いです。
休日は、子どもと公園で遊んだり、一緒に過ごす時間を大切にしています。
仕事から少し離れて、家族と過ごす時間が、良いリフレッシュになっていますね。

――最後に、このインタビューを読んでいる方へメッセージをお願いします。
悩みを抱えていると、どうしても日常生活や仕事に集中できなくなってしまいます。
「この程度のことで相談していいのだろうか」と迷われる方も多いと思いますが、そう感じている時点で、すでに心や生活には負担がかかっているはずです。
弁護士に相談することで、状況がすぐに大きく変わらなくても、「何が問題で、どういう選択肢があるのか」が整理されるだけで、気持ちは少し楽になります。
その一歩をお手伝いすることで、少しでも通常の日常を取り戻すきっかけになれたら、それが、私がこの仕事を続けている理由です。


